また寒くなって、せっかく解けてきた雪が凍っています。ツルツルで危ないです。。。
でもハイウェイ沿いは地面が見えてきて、ほとんど茶色になりました。
雪の上ではよく見えていた鹿が見えにくくなり、急に飛び出してきませんようにと祈りながら運転しています。
昨日は、またコンサートでした。寒くても素晴らしい天気でしたので、客入りは上々!
もうマスクが必要でなくなったことも、影響ありかもしれません。
今回は色々な意味で盛り沢山で、ついて行くのが大変でした。
オープニングは、2月にも行ったハイスクール(小中学生もちらほら)の有志を交えて「カリブの海賊」を賑やかに。
私のパートナーは、6年生の可愛らしくて元気な女の子!
ヴァイオリンだけでなく、ヴィオラ、ピアノ、ギターも弾けるという才女です♪
リズムも音程もしっかり、とても上手に弾けていた!と賞賛したら、私のことも上手だとほめてくれて嬉しかったです(笑)
ここで子供たちは客席に戻り、次はアルゼンチンの作曲家アストル・ピアソラ Astor Piazzolla の曲です。
私たちの指揮者は、ミネソタの隣のノースダコタ州のコミュニティオーケストラも掛け持ちで指揮しています。
今回はそちらのオケのコンサートマスターが参加してくれ、私たちのコンマスと二人で、ソロ部分を担当。
曲のアレンジも、ノースダコタのコンマスが自分で行いました。
ピアソラの代表作「リベルタンゴ」他、全部で3曲演奏。
タンゴのリズムは難しいけれど、好きだな~
弾いていると血が騒ぐので、私の前世はアルゼンチン人だったと妄想をふくらませることにします。
アレンジは違いますが、下の動画によく似た雰囲気でした。
出だしは、ヴァイオリンの駒の後ろで弓を動かすという指示・・・
私にとっては、そんなの初体験です。。。
「オブリビオン(忘却)」この哀愁を帯びたメロディーにも、心を鷲づかみにされます♪
やっぱり私は、元アルゼンチン人!?
ピアソラと言えば「リベルタンゴ」が代表作ですので、これも載せておきましょう。
色々なアレンジがありますが、これはヴァイオリン4台によるもの。
お次は、モーツァルトとほぼ同時代の作曲家 Christian Ludwig Dieter のファゴット協奏曲。
英語ではファゴットと呼ばずバス-ン Bassoon ですが、普段は縁の下の力持ち的な、重要だけれど割と地味な楽器かな?
2台(2本と呼んだほうがいいのかしら?)のファゴットのための曲で、とても明るく、リラックスして聴けます。
実は、指が結構早く動く部分もあるものの、この日に演奏した他の曲に比べると、安心して弾ける1曲でした。
ファゴットのおひとりは、「カリブの海賊」の指揮もしてくださいました。
一瞬、竹中直人さん?と思ってしまった・・・
休憩後は、ウクライナの国歌を演奏・・・シンプルで覚えやすいメロディーです。
客席の皆様も起立してくださいました。
ご自分の車にウクライナの国旗を掲げている方や、国旗の色の服を身に着ける方も。
それぞれが独自の方法で、平和への祈りを捧げています。
色々なオーケストラや合唱団が、同じことを行っているようです。
この動きが世界中で大きな渦となって、プーチン政権を押し倒してくれますように。
音楽の偉大な力を信じています♪
この国歌のすぐ後に、ロシアの作曲家の曲を演奏というのが何とも皮肉なのですが・・・
ニコライ・リムスキー=コルサコフ Nikolai Rimsky-Korsakov の壮大な交響組曲「シェヘラザード(シェエラザードという表記もあり)」です。
この曲は、「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」が題材になっています。
子供の頃から題名はもちろん知っていたけれど、ぜひ読んでみたいと思ったことはありませんでした。
この曲も、なぜか第1楽章と第3楽章だけはよく知っていたのですが、「シェヘラザード」とは、その「アラビアンナイト」の語り手の名前だと初めて聞いてびっくり!
「アラビアンナイト」ってどんなお話かというと・・・
妻の不貞を知った王様が、怒り狂って妻と相手を殺害。
その後は女性不信となり、一夜を共にしては翌朝に殺すことをくり返したそう。
大臣の娘であるシェヘラザードは、「私がその悪習をやめさせます!」と宣言。
毎晩、王様におもしろい話を聞かせ、「続きは明日ね~」と期待を持たせました。
よほど興味深い話が続いたのでしょう。千夜と一夜経つ頃には子供も生まれ、ふたりはめでたく結婚しましたとさ。
・・・というわけで、この交響組曲は、彼女が語ったお話がモチーフとなっています。
とても美しいヴァイオリンのソロが随所に現れ、シェヘラザードを象徴。
ハープがポロロ~ンとからまり、うっとりしちゃう。
今回は本来のコンマスがピアソラのソロでご活躍だったので、普段はセカンドヴァイオリンのトップである団員が、この曲のソロに抜擢されました♪
何と、彼はまだ高校生なのです。
私たちのオケに初めて参加したのは、11歳の時!
人一倍小柄で可愛らしい笑顔・・・「ええっ、こんな子がオケで弾けるのだろうか」と誰もが思ったのですが、演奏力も読譜力も素晴らしい。
あれよあれよという間に成長して、今はすらりと長身になりました。
そして、ヴァイオリンの腕も信じられないほどに上がったのを誰もが認め、指揮者の絶対的な信頼を得るに至ったのです。
リーダーシップもあって、ずっと年上のおじちゃんやおばちゃんたちを、礼儀正しくしっかりと導いてくれ、将来が本当に楽しみな子です。
今回「カリブの海賊」を一緒に弾いた子たちの中にも、彼のような宝石が隠れているかも!?
曲は物語性に富み、海の波のうねりや王子と王女のダンスの様子、荒れ狂う波に難破する船などが楽器で見事に表され、とても魅力的です。
でも、今までに演奏した中で、確実に5本の指に入る難しさ!
数々の高度なテクニックとものすごい集中力が必要で、リハーサルの度にみんなへとへとになっていました。
土曜日のゲネプロ後には、みんなでお寿司を食べに行ったのが嬉しかったです。
YouTube で色々なオケの演奏を聴き比べましたが、これは第4楽章の難破シーンで、指揮者が雄たけびを上げちゃうという、めずらしいもの♪
ヴァイオリンはじめ、チェロと管楽器のそれぞれのソロも素晴らしいです。
コメントのひとつにあるように、ロシアの作曲家、フィンランドの指揮者、スペインのオーケストラ、ペルシャの民話が見事に調和。
素晴らしき音楽の世界に乾杯したくなります♪ 世界全体が、このような姿であればいいのにね。
♪3月27日のコンサートプログラム♪
Pirates of the Caribbean: At the World's End カリブの海賊
Pirates of the Caribbean: At the World's End カリブの海賊
Primavera (Astor Piazzolla)
Oblivion (Astor Piazzolla)
Libertango リベルタンゴ (Astor Piazzolla)
Concerto for Two Bassoons and Orchestra 2つのバスーンとオーケストラのための協奏曲
(Christian Ludwig Dieter)
Ⅰ. Allegro
Ⅱ. Romanze-Adagio
Ⅱ. Romanze-Adagio
Ⅲ. Rondo-Allegro
Intermission
National Anthem of Ukraine ウクライナ国歌
(Nikolai Rimsky-Korsakov)
Ⅰ. The Sea and Sinbad's Ship 海とシンドバッドの船
Ⅱ. The Kalandar Prince カランダール王子の物語
Ⅲ. The Young Prince and the Young Princess 若い王子と王女
Ⅳ. Festival at Baghdad バグダッドの祭り
Ⅰ. The Sea and Sinbad's Ship 海とシンドバッドの船
Ⅱ. The Kalandar Prince カランダール王子の物語
Ⅲ. The Young Prince and the Young Princess 若い王子と王女
Ⅳ. Festival at Baghdad バグダッドの祭り
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