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2023/07/31

ロック・ヴァイオリニストとのコンサート

土曜日にはサマーコンサートが行われ、思い切り楽しんできました♪
孫の誕生騒ぎで4月末のコンサートには出演できませんでしから、久しぶりの本番でした。

リハーサルは、前日の夜と当日の午前中2回だけ。恐ろしや~
以前にも2度共演したことがある、Aaron Meyer(アーロン・マイヤー)さんが、ゲストミュージシャンとしていらっしゃいました。


彼は自称「コンサート・ロック・ヴァイオリニスト」で、ノリノリのロックポピュラー音楽に、クラシック音楽の要素を取り入れたアレンジがお得意です。

お父様がヴァイオリンの先生で、ご自宅にも毎日生徒さんが来ていたため、子供の頃は、世の中の人すべてがヴァイオリンを弾くものだと信じていたそう。
だから何の疑問も持たずに、ご自分も練習に明け暮れていたのですって。

まずは、Aaron による楽しさいっぱいの「ボヘミアン・ラプソディ」の動画をご覧くださいね♪
大・大・大好きな、クイーンの代表作です。
私たちも、これとほぼ同じアレンジで演奏しました。



コンサートではクイーンの他にも、ビートルズイーグルスのヒット曲を演奏し、青春の思い出と重なってひどく懐かしい気持ちになりました。


3時から始まる他のコンサートと違って、サマーコンサートは夜7時開始です。
ミネソタの夜7時はまだ昼間のような明るさで、コンサート終了後もまだ薄明るさが残っていました。
昼間の気温も23℃位という、久しぶりに涼しい日で良かった!


サマーコンサートはいつも、国歌の演奏から始まります。
客席の全員が起立して胸に手を当てる様子に、最初の年は「おおっ!」と胸がときめきましたけれど、もうすっかり慣れました。
アメリカ国歌は、明るくて力強くて好きです。

会場いっぱいのお客様は、大歓声と大きな拍手でコンサートを心から楽しんでくださっていた様子。
Aaron が、熱~~いエネルギーをこの町に運んできてくれた印象です。

前2回のコンサートには、Aaron の長年のパートナーであるギタリストの Tim Ellis さんも来てくださったのですが、悲しいことに彼はご病気で天国に召されてしまいました。
フレンドリーで、気さくに私たちに声をかけてくださった方でしたので、私たち団員にとっても大きなショックでした。

Aaron の今回のパートナーはギターではなく、キーボード奏者Jean-Pierre Garau さん・・・
ご紹介した動画の中でも、ピアノを演奏していらっしゃいます。

彼もいつもにこやかで、どんどん話しかけてくれるタイプの方です。
2人で、素晴らしく息の合った演奏を聞かせてくださいました。

ステージではちょうど私の斜め前にピアノが設置されたため、指の動きがしっかり見えて最高でした♪
Steinway ではなくて YAMAHA のピアノですけれど、「いい音だ」と気に入っていたようですよ。


休憩の後の第2部の最初の曲は、ハイスクールの生徒たち10名も一緒に演奏してくれました。
Aaron と彼らによるベートーヴェン「歓喜の歌」に続いて、レッド・ツェッペリン「カシミール Kashmir、続けてオリジナルの Hermitage というすごいメドレーです。

終わりから2曲目は、レナード・コーエン Leonard Cohen の名曲「ハレルヤ」
亡き Tim Ellis さんに捧げられた曲で、涙を誘います。。。
この動画に合わせて何度も自宅練習したのですが、コンサートが終わった今も、続けて毎日でも聴きたくなってしまうほど中毒性があり、素敵なアレンジだと思います。



今回のコンサートの最後の曲を演奏している時、このまま時が止まればいいのにと思うほど、胸がいっぱいなってしまいました。
コンサートが終わらないで欲しい、このメンバーでずっと演奏し続けたい・・・

でも、現実に戻らなきゃね。
明日からは、娘が孫とワンコ2匹を連れてやってくるので、また忙しくなるよー


★7月29日のコンサートのプログラム★

     National Anthem 
     Summon the Heroes  John Williams
     The Bounty  Meyer / Ellis / Tyzik
     Bohemian Rhapsody  Freddie Mercury / Lars Campbell
     Magnificent Seven  Bernstein / Phillippe
     America the Beautiful  Carmen Dragon
     Lawrence of Arabia  Meyer / Campbell
     
        INTERMISSION

     Ode to Joy / Kashmir / Hermitage  arr. Aaron Meyer
     Wonderful Worlds  arr. Lopez
     The Eagles on Tour  arr. Roszell
     Let it Be  Meyer / Ellis / Tyzik 
     Armed Forces Salute  Lowden
     Hallelujah  Cohen / Campbell 
     The Compass  Meyer / Ellis / Tyzik


2022/05/20

今シーズン最後のコンサート / 氷の津波に襲われる

今シーズン最後のコンサートが、日曜日に行われました。
3月のコンサートも難曲の「シェヘラザード」でしたが、終わってほっとする暇もなく、5月のコンサートに向けての自宅練習を翌日から始めたのでした。

コンサート最初の曲、ベートーヴェン「エグモント」序曲は、若き指揮者の卵にとってのステージデビュー曲となりました。
私たちの専任指揮者の知り合いで、金曜日に初めてリハーサルで合わせた時から、彼は興奮状態!
最初に合わせた後、「ああ、気持ち良かった~♪」と晴れ晴れした表情でした。

2曲目は、マックス・ブルッフ Max Bruch「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」
ソリストは、3月のコンサートの「シェヘラザード」でも、各楽章の冒頭に出てくる美しいヴァイオリンのソロパートを担当した、Timothy Pinkerton 君。


まだ17歳の彼、将来は世界的に活躍するヴァイオリニストになるかも・・・ということで、私を含めておばちゃんたちは、こぞって彼とのツーショットを写真に残してもらいました♪

家では40羽ものを飼っていて、何とパイ作りも得意だそう!
YouTube を観ながら研究を重ねたのだそうです。
ヴァイオリンが上手なだけでなく、リーダーシップにも優れ、性格も本当にいい子です。
彼のファンクラブもあるようで、コンサートでは盛大なる声援を受けていました。

彼はまだ小学生の頃にオケに入団しましたが、指揮者からすぐに才能を認められ、数年後にはセカンドヴァイオリンのトップに任命されました。
その頃はまだ背が低くて、後ろの列の奏者から「よく見えない」と苦笑されたことも(笑)
今では、すらりと長身に成長しましたけれどね。

この曲は2014年にも演奏したことがあり、その時にブログに詳しく書いてありますので、こちらも読んでね。
 ⇒ 40代の楽しく悲しい思い出 




後半で演奏したブラームス「交響曲第4番」は、もしかしたら今まで演奏した曲の中で一番難しかったかも・・・
日本で所属していたオーケストラでも定期演奏会の候補曲に挙がったことがあり、みんなで何度か弾いてみたもののあきらめたという前歴のある曲です。
(その後私がミネソタに移住してから、若い団員も増え、リベンジを果たしたようです)

全楽章通して40~45分位の曲で、かなりの集中力が常に必要。
ヴァイオリンの指使い、ポジション、弓のどの辺を使うのか、強弱、リズム、音色・・・注意するべきことがありすぎて、身体的にも精神的にへとへとになります。



この曲の第1楽章、切ない雰囲気の冒頭のメロディーが、「替え歌」で「トーロ~~、イーカ~~、ウーニ~~、アージ~~」などと寿司ネタにされたのを聞いたことがあります。
他にチャイコフスキー交響曲第5番、大変美しい第2楽章の冒頭は「♪だめよだ~め~、そこはだ~め~♪」ですって。
そうしか聞こえなくなって、罪作りですこと・・・

話がずれましたが、この曲は私だけでなく皆さんかなり苦労し、毎日猛練習しないと間に合わなかったと言っていました。
テンポの速い第3楽章は、なかなか指が回らず特に大変でした。

でも第3楽章だけは、まだクラシック音楽にはそれほど興味がなかった学生の頃からよく知っていたのです。
その頃大好きだったイギリスのプログレッシブロックグループ、YES「こわれもの (Fragile )に入っていて、何度も聴いていましたからね~
懐かしいなあ・・・




このコンサートが終わった後、シーズン終了のお疲れさま会が、近くのレストランで行われました。

ミネソタに移住してすぐに入ったこのオーケストラ、11年目となる今シーズンが今までで一番大変だったかも。
指揮者、団員とその家族、実行委員会の方々が集まって、心の底からの「お疲れ様」を言い合いました。

来シーズンのスケジュールも発表になり、いつか演奏したいと夢見ていたラヴェルピアノコンチェルトがプログラムに入っていて感激♪
これからの1年間、また元気でいなくちゃ。


実は今、3年ぶりに日本に里帰り中です。
コンサート翌日に出発という強行スケジュールで、まだコロナに関する制約が厳しい日本への帰国は、色々と大変でした。
これについては、また次回に改めて書きますね!


♪5月15日のコンサートプログラム♪

     Overture to Egmont Op. 84 「エグモント」序曲  (Ludwig van Beethoven)

     Concerto No.1 in G minor for Violoncello and Orchestra, Op. 26
      「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」 (Max Bruch)
       Ⅰ. Vorspiel: Allegro moderato
       Ⅱ. Adagio
       Ⅲ. Finale: Allegro energico

           Intermission
       
     Symphony No. 4 in E minor, Op. 98 「交響曲第4番ホ短調」 (Johannes Brahms)
       Ⅰ. Allegro non troppo
       Ⅱ. Andante moderato
       Ⅲ. Allegro giocoso
       Ⅳ. Allegrett grazioso - Un poco piu presto


おまけ お疲れさま会が行われたのは、湖に面した感じの良いレストラン。
     キャビンも併設されているのですが、そこで悲劇が!

     コンサートの約1週間前の、5月7日のことでした。
     解けてきていた湖の氷を強風がすごい勢いで運び、キャビンの一部を壊してしまいました。
     あっという間の出来事で、まるで氷の津波みたいだったようです。
     自然の力の恐ろしさを、改めて思い知らされました。


     規模は全然違うものの、家の前の湖でも、一部がこのようにになっていました。
     こんなのは初めてです。
     この翌日には氷が全面解けて、急に季節がすっかり変わったことにもびっくりでした。



2022/03/28

ウクライナ国歌を演奏、他にも盛り沢山 ♪

また寒くなって、せっかく解けてきた雪が凍っています。ツルツルで危ないです。。。
でもハイウェイ沿いは地面が見えてきて、ほとんど茶色になりました。
雪の上ではよく見えていた鹿が見えにくくなり、急に飛び出してきませんようにと祈りながら運転しています。

昨日は、またコンサートでした。寒くても素晴らしい天気でしたので、客入りは上々!
もうマスクが必要でなくなったことも、影響ありかもしれません。

今回は色々な意味で盛り沢山で、ついて行くのが大変でした。
オープニングは、2月にも行ったハイスクール(小中学生もちらほら)の有志を交えて「カリブの海賊」を賑やかに。

私のパートナーは、6年生の可愛らしくて元気な女の子!
ヴァイオリンだけでなく、ヴィオラピアノギターも弾けるという才女です♪
リズムも音程もしっかり、とても上手に弾けていた!と賞賛したら、私のことも上手だとほめてくれて嬉しかったです(笑)

ここで子供たちは客席に戻り、次はアルゼンチンの作曲家アストル・ピアソラ Astor Piazzolla の曲です。

私たちの指揮者は、ミネソタの隣のノースダコタ州のコミュニティオーケストラも掛け持ちで指揮しています。
今回はそちらのオケのコンサートマスターが参加してくれ、私たちのコンマスと二人で、ソロ部分を担当。
曲のアレンジも、ノースダコタのコンマスが自分で行いました。

ピアソラの代表作「リベルタンゴ」他、全部で3曲演奏。
タンゴのリズムは難しいけれど、好きだな~
弾いていると血が騒ぐので、私の前世はアルゼンチン人だったと妄想をふくらませることにします。

アレンジは違いますが、下の動画によく似た雰囲気でした。
出だしは、ヴァイオリンのの後ろで弓を動かすという指示・・・
私にとっては、そんなの初体験です。。。



「オブリビオン(忘却)」この哀愁を帯びたメロディーにも、心を鷲づかみにされます♪
やっぱり私は、元アルゼンチン人!?

 

ピアソラと言えば「リベルタンゴ」が代表作ですので、これも載せておきましょう。
色々なアレンジがありますが、これはヴァイオリン4台によるもの。




お次は、モーツァルトとほぼ同時代の作曲家 Christian Ludwig Dieterファゴット協奏曲
英語ではファゴットと呼ばずバス-ン Bassoon ですが、普段は縁の下の力持ち的な、重要だけれど割と地味な楽器かな?

2台(2本と呼んだほうがいいのかしら?)のファゴットのための曲で、とても明るく、リラックスして聴けます。
実は、指が結構早く動く部分もあるものの、この日に演奏した他の曲に比べると、安心して弾ける1曲でした。

ファゴットのおひとりは、「カリブの海賊」の指揮もしてくださいました。
一瞬、竹中直人さん?と思ってしまった・・・



休憩後は、ウクライナの国歌を演奏・・・シンプルで覚えやすいメロディーです。
客席の皆様も起立してくださいました。
ご自分の車にウクライナの国旗を掲げている方や、国旗の色の服を身に着ける方も。
それぞれが独自の方法で、平和への祈りを捧げています。

色々なオーケストラ合唱団が、同じことを行っているようです。
この動きが世界中で大きな渦となって、プーチン政権を押し倒してくれますように。
音楽の偉大な力を信じています♪


この国歌のすぐ後に、ロシアの作曲家の曲を演奏というのが何とも皮肉なのですが・・・
ニコライ・リムスキー=コルサコフ Nikolai Rimsky-Korsakov の壮大な交響組曲「シェヘラザードシェエラザードという表記もあり)です。

この曲は、「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」が題材になっています。
子供の頃から題名はもちろん知っていたけれど、ぜひ読んでみたいと思ったことはありませんでした。
この曲も、なぜか第1楽章と第3楽章だけはよく知っていたのですが、「シェヘラザード」とは、その「アラビアンナイト」の語り手の名前だと初めて聞いてびっくり!

「アラビアンナイト」ってどんなお話かというと・・・

妻の不貞を知った王様が、怒り狂って妻と相手を殺害。
その後は女性不信となり、一夜を共にしては翌朝に殺すことをくり返したそう。

大臣の娘であるシェヘラザードは、「私がその悪習をやめさせます!」と宣言。
毎晩、王様におもしろい話を聞かせ、「続きは明日ね~」と期待を持たせました。
よほど興味深い話が続いたのでしょう。千夜と一夜経つ頃には子供も生まれ、ふたりはめでたく結婚しましたとさ。

・・・というわけで、この交響組曲は、彼女が語ったお話がモチーフとなっています。
とても美しいヴァイオリンのソロが随所に現れ、シェヘラザードを象徴。
ハープがポロロ~ンとからまり、うっとりしちゃう。

今回は本来のコンマスがピアソラのソロでご活躍だったので、普段はセカンドヴァイオリンのトップである団員が、この曲のソロに抜擢されました♪

何と、彼はまだ高校生なのです。
私たちのオケに初めて参加したのは、11歳の時!
人一倍小柄で可愛らしい笑顔・・・「ええっ、こんな子がオケで弾けるのだろうか」と誰もが思ったのですが、演奏力も読譜力も素晴らしい。
あれよあれよという間に成長して、今はすらりと長身になりました。

そして、ヴァイオリンの腕も信じられないほどに上がったのを誰もが認め、指揮者の絶対的な信頼を得るに至ったのです。
リーダーシップもあって、ずっと年上のおじちゃんやおばちゃんたちを、礼儀正しくしっかりと導いてくれ、将来が本当に楽しみな子です。

今回「カリブの海賊」を一緒に弾いた子たちの中にも、彼のような宝石が隠れているかも!?

曲は物語性に富み、海の波のうねりや王子と王女のダンスの様子、荒れ狂う波に難破する船などが楽器で見事に表され、とても魅力的です。
でも、今までに演奏した中で、確実に5本の指に入る難しさ!
数々の高度なテクニックとものすごい集中力が必要で、リハーサルの度にみんなへとへとになっていました。

土曜日のゲネプロ後には、みんなでお寿司を食べに行ったのが嬉しかったです。

YouTube で色々なオケの演奏を聴き比べましたが、これは第4楽章の難破シーンで、指揮者が雄たけびを上げちゃうという、めずらしいもの♪
ヴァイオリンはじめ、チェロ管楽器のそれぞれのソロも素晴らしいです。



コメントのひとつにあるように、ロシアの作曲家フィンランドの指揮者スペインのオーケストラペルシャの民話が見事に調和。
素晴らしき音楽の世界に乾杯したくなります♪ 世界全体が、このような姿であればいいのにね。


♪3月27日のコンサートプログラム♪

     Pirates of the Caribbean: At the World's End カリブの海賊    

     Primavera  (Astor Piazzolla)
     Oblivion  (Astor Piazzolla)
     Libertango リベルタンゴ (Astor Piazzolla)   

     Concerto for Two Bassoons and Orchestra 2つのバスーンとオーケストラのための協奏曲 
      (Christian Ludwig Dieter)
       Ⅰ. Allegro
       Ⅱ. Romanze-Adagio
       Ⅲ. Rondo-Allegro

           Intermission

     National Anthem of Ukraine ウクライナ国歌          

     Scheherazade, Symphonic Suite, Op.35 
交響組曲「シェヘラザード」
      (Nikolai Rimsky-Korsakov)
       Ⅰ. The Sea and Sinbad's Ship 海とシンドバッドの船
       Ⅱ. The Kalandar Prince カランダール王子の物語
       Ⅲ. The Young Prince and the Young Princess 若い王子と王女
       Ⅳ. Festival at Baghdad バグダッドの祭り

2020/09/16

ゲートボールではなくて、クロッケーです

先週末は夫の兄弟と伴侶が家に集まって、庭でクロッケー croquet [kroukéi] 大会を行いました。
屋外でのスポーツなら、コロナ感染の心配もしなくて大丈夫でしょう。
天気はイマイチだったものの、炎天下より良かったかも・・・


片手では常に自分のドリンクを持ったままというのが、私たち独特のルール。
どんなに上手な人もこれがハンディとなり、能力が平均化されます。(ホントかな?)

庭のあちこちに邪魔なものが・・・
芝もなめらかに刈られているわけではないし、坂もあって、思わぬ方向にボールが転がってしまうので大笑い。


あら~、義弟が打ったボールがうねうねと地面にとぐろを巻くホースの間に入っちゃったわ。
同チームの義妹が何とか脱出しようと試みても失敗・・・


数回のトライ後、諦めてホースの横からスタートでOKということにしました。
3回戦のうち2回、上の義妹のご主人&私のチームが1等で、何とチャンピオンとなりました!
トロフィーやメダルを用意しておけばよかったわ。
大会後に、豪華版の夕食(義弟がグリルしてくれた)でしたけれどね♪



クロッケーを元に日本で開発されたゲートボールは、老人会で爆発的な人気となり、「年配の方の娯楽」というイメージがすっかり定着。
まあ私たちも今や「老人」の仲間ですから、ゲートボールも似合うかもしれませんが、元々のクロッケーは別に年配者向けというわけではありません。

若い人たちも、家に来ると楽しそうにプレイしていますよ。
8月の終わりに下の義妹一家が泊まりに来た時も、みんなで一緒に遊びました。


おじいちゃん(夫です)、頑張れ~!


私たちも頑張るよっ!!


コースの途中に、障害物の椅子も現れた・・・
ご主人が座りながら足をバタバタさせて邪魔し、夫婦で楽しそうに戯れていました(笑)



話は変わりますが、10月3日と4日に、やっと私たちのオーケストラのコンサート再開が決まりました♪
3月、4月、7月に予定されていたコンサートは、コロナのせいで全てキャンセル(涙)

やれやれ、8ヶ月ぶりのステージです・・・ヴァイオリンはほとんど触っていなかったので、めちゃめちゃ音が狂っていました。

ステージ上でもソーシャルディスタンスをキープしなくてはならないため、取りあえず今回は弦楽器だけ少人数でということになりました。
お客様も前後左右の席を空けて、マスクをして・・・とのこと。不思議な光景だろうな。

色々考慮して細心の注意を払わなくてはいけないものの、再開できるのは本当に嬉しい!!
先週終わりに楽譜が配られましたが、来週火曜の初リハーサルまでもうあまり時間がなく、出演者はみんな家で猛練習中です。
久しぶりに皆さんと合わせるのが、待ちきれません♪

2017/10/24

白鳥がにぎやか♪

コーギーのカービィを庭で遊ばせている時、家の前の湖にたくさんの白鳥を発見。
この辺で見かける白鳥は、ナキハクチョウ Trumpeter Swan という種類です。

最近、5羽の白鳥が一緒に行動しているのをよく目撃していましたが、今度はなんと16羽も!!

サークルを描いたり、


1列に並んだり、


遠いので鮮明ではありませんが、ごちゃごちゃ固まっている様子がわかります。


ナキハクチョウは、ハクチョウ属の中では最大種だそう。
冬はもう少し暖かい地方に移動し、湖が解ける春にまたこの辺に帰ってきます。
そんなに長距離の渡りをするわけではなく、凍っていない水面が見つかる場所ならOKとのことです。

英語でトランペッター・スワン Trumpeter Swan と呼ばれるとおり、パオ~パオ~とあちこちでラッパが鳴っているようで実ににぎやか!
夜中に聞こえてくることもあります。
特に一斉に飛び立つときの鳴き声がすごいのです。 カービィもビビった様子・・・

YouTubeにも色々と載っていますので、鳴き声をご紹介しますね。
ミシガンで録画された動画ですが、今のミネソタの景色もこれと似たような感じです。



ヴァイオリン奏者の、弓を持つ右腕・右手の優雅な動きは、なんとなく白鳥の首の動きを連想させるな~なんていつも思っています。
これは一朝一夕に真似できるものではないので、ヴァイオリニスト役を演じなければならない役者さんは大変ですね。


英語のイディオムに、スワンソング swan song というのがあると、夫が教えてくれました。
「白鳥は臨終の際に最も美しい歌を歌う」という伝説があり、それが転じて芸術家などの「辞世」「絶筆」「遺作」といった意味を表すのですって。

亡くなる直前とは限らず、「引退前の最後の演奏や活動(スポーツ、演劇なども含め)」という意味に使われることが多いようです。


アンデルセン「みにくいアヒルの子」を子供の頃読んで、白鳥の雛は不細工なものなのだと洗脳されてしまっていました。
実物は見たことがないのですが、ナキハクチョウの雛の写真を検索したら、とても可愛いらしい!
この年になって洗脳が解けました(笑)

なお、白鳥の雛は英語で sygnet です。単に swan baby と言うことのほうが多いと思いますが。

ZooBorns というサイトより画像をお借りしました

自分たちと見た目が違うからって、「みにくい」と決めつけるのはいけませんよ、アヒルの皆さん!


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2017/07/23

マクロレンズを通して見た世界

夏は色々な集まりごとが多く、なかなかゆっくり趣味の世界に浸る暇がありません。
誰にも会わない、どこにも出かけないという日があると、この頃楽しんでいるのはマクロレンズの世界です。

庭の花を激写しながら、使い方を試行錯誤中・・・
ミネソタに引っ越してきてからずっと使っているコンパクトデジカメの、ひとつ上のレベルが目指せるか!?

オートフォーカスに慣れ切ってしまっているので、手動でピントを合わせるのが難しいこと!
息をひそめる感じでズームを調整していくと、ボケボケの世界に突然クリアな被写体が浮かび上がり、胸が高鳴るようです。
子供の頃、サンタさんからプレゼントされた顕微鏡を思い出します。

弦楽器の調弦の時みたいに、1ミリずれると全然違ってしまう感じ。
意外なところに共通点を見出し、ひそかに自己満足しております。

一眼レフカメラ(ミラーレスですが)超初心者です。
どうぞ、撮影練習にお付き合いくださいませ。
(もっと大きく写せるはずだけど、技術不足につき、まだ遠慮気味です。)

雨上がりの庭の花たち。

次々開花する、星のようなペンタス Pentas

去年植えたユリ Lily が、増えたらしい

ミネソタでは、パンジー Pansy ビオラ Viola は夏の花

1日でしぼんでしまうデイリリー Daylily(雨粒が、何だかタコを連想させる・・・?)

こちらは、晴れた日に撮影しました。

ムギワラギク Strawflower(多分)

ペチュニア Petunia などの寄せ植え
薄紫色の花が大好き♪

巨大なマリーゴールド Marigold に蜘蛛が!

家の周りのトレイルも、カメラを持って探検。

ぼんぼりみたいなミルクウィード Milkweed のつぼみ
開花し始めたところ(どこにフォーカスすればよいのか迷う・・・)

きゃ~! ミルクウィードが大好きなオオカバマダラ Monarch butterfly の幼虫に挨拶された!

名前がわからない、色鮮やかなワイルドフラワー

昨日と今日は、いつも買い物などに出かける町で Art in the Park という催しがありました。
陶芸品、木工品、アクセサリー、写真などたくさんのブースに混ざって、私が所属するオーケストラも毎年ブースを設置します。

シーズンチケットやオリジナルTシャツの販売、そして通りかかる子供たちに実際に楽器を触らせて体験してもらうのも、大きな目的でした。

今日は私もお手伝い♪ ノリの良いアメリカンキッズは、楽器体験を大いに楽しんでくれました。
この中から、ヴァイオリンやチェロを実際に習ってみたいというお子さんが出てきたら嬉しいな~

地元の新聞より。彼は団員であり、音楽教室の先生でもあります。



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2017/04/17

イースターの奇跡!

今日はウォーキング中に、長いこと待ちわびていたものをついに発見しました!
その名の通り、雪や氷がすっかり解けると地面に顔を出す雪割草 (ユキワリソウ) です。


毎年あちこち同じ場所に出てくるのですが、長い長い冬の後に可憐な花を見つける時、いつも新鮮な感動を覚えます。

ユキワリソウと青空に映えるネコヤナギ、あちこちから聞こえてくるカエルの大合唱
この 「三点セット」 が、ミネソタ北部にもやっと本格的な春が訪れたことを、毎年知らせてくれるのです。


そして、2月末に私が氷の上で転んで左手首を骨折してしまった場所は、こんな大変なことに・・・!
泥んこの所で、また転びたくないね。



さて、この時の怪我についての報告ですが、
先週の火曜日にめでたくギプスがはずれました!!
6週間とちょっと、長かったな。。。

骨折するとどうなるかなんてことは、自分が実際に体験してみないとわからないものです。
無事に骨がくっついたら、そこでギプスをはずして終わり・・・と私も軽く考えていました。

その後、ネットで情報収集しましたよ。

ギプス固定期間中に手首や指の関節は固まって動きが悪くなり、使わない筋肉は委縮してしまう。
ひと通りの普通の動作ができるようになるまでには、ギプス固定期間と同じ位かそれ以上かかることもある。

あちこちのサイトにこのように書かれているのを見て、「あらら、これじゃオーケストラ活動復帰までに何ヶ月かかることやら」 と不安な気持ちになっていました。

でも、指の動きに関しては大丈夫でした!
ギプス固定中も、特に後半はかなり動かして割と普通の生活をしていたので、問題なく動きます。

確かに手首はよく曲がらないけれど、筋肉は右腕とそれほど変わりません。
(3週間でギプスを交換していただいた時には、とても細くなっていてびっくりしたけれど。)


ギプスがはずれてから5日目だった、昨日のことです。

既に欠席の連絡をしてしまった今月30日のコンサートのことを、未練がましく考えていました。
合唱団とソリストと共に、抜粋を約2時間演奏することになっている、ヘンデル「メサイア」  です。

今までにもクリスマスには数曲だけ演奏し、客席の有志がぶっつけ本番で一緒に歌っていました。
でも今回は、ちゃんと練習を積んだ方たちが歌ってくださるので楽しみにしていたのです。

楽譜ももう返却してしまっていたのですが、1%の望み (?) を捨てきれず、写真に撮ってありました。
PCのスクリーン上でそれを眺めながら、どれほど弾けないものなのか試してみようとヴァイオリンを構えてみたところ、おやまあ! ちゃんと弾けてしまった♪
実はヴァイオリン演奏って、手首骨折後のリハビリに一番いいかも・・・

左手首は右の半分ぐらいの角度しかまだ曲がりませんが、指や腕の力は演奏には十分です。
ありがたいことに、「メサイア」 はファーストヴァイオリンにも超絶高音は出てきません。
まだ自分の肩には指が届かない左手でも大丈夫。 楽に届く音ばかりです。
(ヘンデルさん、ありがとうございます。)

怪我のため、家での盛大なパーティーも例年のようには行わなかった昨日のイースター
おかげさまで、時間もたっぷりありました。
ヴァイオリンが弾けるようになったのも、イースターの奇跡だったかもしれないなと思っています。
(神様、ありがとうございます。)

「ハレルヤ」 が最も有名ですが、私が一番好きなのは、最後の Worthy is the Lamb & Amen です。
下の動画の少年合唱団の子たち、可愛いな~ ♥♥♥ 目の保養にもなります。


「メサイア」 ラブについての以前のブログ記事も、よかったらお読みください。
   ⇒ メサイアとの長いお付き合い♪

昨日、今日、そして明日もガンガン練習して、明日の夜はリハーサルに出かけてきます♪
やっぱりコンサートは、客席よりステージ上のほうが数倍楽しい。
4月初めに自分が出られなかったコンサートを聴きに行った時、つくづくそう思いました。

私の手首が早く回復するようにと祈ってくれ、メッセージを寄せ書きしたカードを送ってくれた指揮者とヴァイオリン仲間たちの優しさに感激・・・
皆さんの祈りと奇跡に心から感謝しつつ、頑張ります!!


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2016/11/08

ウィリアム・テル序曲 / いよいよ大統領選!

ミネソタは相変わらず記録的な暖かさで、11月という気がしません。
今年は、このまま冬が来ないのかもね (笑)

この時期は道路に鹿が出没することが多く、特に薄暗くなってくる夕方の運転には、かなり気をつかいます。
今はちょうど、鹿狩りのシーズン真っ最中・・・かわいそうですが、数を減らさないと危険なのが事実です。
もちろん一番の目的は、赤身でヘルシーとされる鹿肉 venison ですけれど。


今度の日曜日は、またコンサートです。
イタリアの作曲家ジョアキーノ・ロッシーニ Gioachino Rossini によるオペラ、1829年に初演された 「ウィリアム・テル」 序曲で幕開け♪

「ウィリアム・テル」 については、息子の頭に乗せたりんごを見事に射貫くという、よく知られた部分しか聞いたことがありませんでした。 皆さんもそうよね、きっと。

実は、恋愛物語とスイスの独立戦争がからんだストーリーだそう。
今でもウィリアム・テルはスイスの伝説の英雄であり、その実在を信じる人も多いとのことです。


またロッシーニは、筋金入りの美食家としても知られています。
このオペラを37歳で発表したのを最後に、作曲家としてはさっさとリタイア。

それから76歳で亡くなるまでの40年近くは、作曲活動はたまにボチボチとしか行わず、料理の創作や会員制高級レストランの経営で、グルメ三昧の人生を楽しんだようです。
鹿肉もお好きだったみたい・・・

おいしい食材を求めて、トリュフを探す豚の飼育まで手掛けたというからびっくり!
今でもフランス料理には、「~のロッシーニ風」 という名のトリュフやフォアグラを使ったものがあるそうです。

いかにも美食家という体格のロッシーニ

「ウィリアム・テル序曲」 は、賑やかなフィナーレの部分が特に有名ですが、この曲は静かで美しいチェロのソロによるプレリュードから始まります。
自然も人間もまだ休息している夜明け頃の、厳かな沈黙を感じる部分です。

そして、不安をかき立てるようなフレーズに続いてがやってきます。
この部分は文字通りの悪天候と、迫りくる戦争の両方を暗示しているそう。

嵐の後には、コールアングレイングリッシュホルン) とフルートによる牧歌的なメロディーが展開されます。
音符がぎっしり詰まったフィナーレの前に、私たちはゆったりしたピチカートでちょっと休憩・・・

華々しいトランペットとホルンのファンファーレに続き、いよいよ運動会などでおなじみの、明るくリズミカルなフィナーレの始まりです!
これを聞くと、本能的に走り出したくなってしまうわ~

ものすご~~く速いので、指がつりそう。。。そして、ヴァイオリンはちょっと特殊な弾き方をします。
フィナーレの初めの部分などに出てくるのが、リコシェ ricochet という奏法です。

弓の弾力を利用して、弦の上で弾ませることで、馬がギャロップしているような 「タカタッタカタッタカタッタッタッ」 の部分が歯切れよく聞こえるというわけ。

弓の中央から弓先の間にある、弾みやすいポイントを見つけ、弓を寝かせず平らにし、右手をリラックスさせたまま、うまくコントロールしながら演奏しなくてはなりません。
弓を上下に大きく動かしすぎないことも大切。


すぐに上手くはできないけれど・・・
頭で考えるより、実際に弾きながら調整していくのが一番です。
本番までに、みんなの足並みがきちんと揃うかな・・・?


下の動画、イタリアの屋外会場での演奏です。
日本では 「ウィリアム・テル」 と表記するのが普通ですが、ここではイタリア語の 「ギヨーム・テル Guillaume Tell となっています。

「嵐」 の部分で本当に雨が降り始めたようで、お客様が一斉に傘をさし始めます。
指揮のアバド氏も、思わずにんまり!

フィナーレ部分では、色とりどりのたくさんの傘が曲に合わせて弾んでいて、まるでダンスしているかのように見えます♪
お客様も、指揮者も団員もみんなニコニコ、とにかく楽しそう!


音楽はこれでなくちゃ。 私たちも、本番でこんな演奏ができるといいな~


今日はいよいよ、アメリカ大統領選の日です!
「史上最も人気のない候補者同士の戦い」 などと揶揄されています。

もちろん熱狂的な支持者もたくさんいますが、多くのアメリカ国民にとって、どちらのほうがちょっとはマシなのかが投票の決め手となるなんて・・・

下の動画は、パロディー音楽で大人気の Weird Al が、第3回目の大統領選ディベート直後にアップしたもの。


アメリカは、これからどこに向かっていくのやら。。。 世界中が注目していることでしょう。
とにかく早く終わってほしいのが、みんなの本音。
「ウィリアム・テル」 のような高らかなファンファーレは、どちらの頭上に響くのでしょうね。



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2016/02/09

アクシデント・・・

今日は久しぶりの快晴♪
どんなに寒くても、青空だと実際より暖かく感じるし、気分も爽快です。


次の日曜日のコンサートには、バレンタインデーにふさわしいラブソングバロック音楽を演奏するため、練習に励んでいます。

曲目のひとつが、バッハ「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」 です。
ゲストのソリストはお招きせず、ヴァイオリンのソロはコンサートマスターが、オーボエのソロも団員が担当する予定でした。

オーボエソロのオファーを受けた団員は、それをとても名誉に感じ、張り切って8月頃から練習してきたそうなのですが。。。
何と氷の上ですべって転び、手首を痛めてしまったそう!

思わぬアクシデントのため、本番はとても無理だそうで、ひどくがっかりしています。
本当に残念・・・何と言って慰めたらよいのやら。

急きょ、コンサートマスターのご主人でもあるサックス奏者が、代わりに吹くことになりました。
以前に、この曲のソロを担当したことがあるそうで、快く引き受けてくださったようです。
オーボエとサックスではだいぶ音色が違いますが、緊急事態ですので仕方がありません。


先週の木曜日、指揮者なしで弦楽器だけの自主練がありました。
他の曲を練習した後に 「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 Concerto for Oboe and Violin, BWV 1060 」 を始めようとした時のことです。

コンサートマスターが、「は~い皆さん、次は C minor  (ハ短調) やりましょう!」 と明るく声をかけたのに、みんな、「えっ、どれよ??」 って感じ・・・

あってはならない事実が、ここで発覚!

彼女がずっと練習していたソロ用の楽譜はハ短調だったのに、私たちが受け取っていたのは D minor (ニ短調) の楽譜だったのです。  ( ̄。 ̄;)

合わせたら非常に気持ちの悪いことになり、団員全員に精神崩壊の恐れがありますので、練習は次回まで保留となりました。

ソリストがこれから転調して、あと1週間で弾きこなすのは無理というもの。
バックを務める私たちが、ハ短調の楽譜をみつけて出直しましょうということに。。。

実は、著作権切れの楽譜はネットで無料でゲットできる場合が多いのです。
この曲もすぐにみつかり、団員各自が自分のパートをプリントアウトして、週末に自宅練習することができました。


IMSLP (国際楽譜ライブラリープロジェクト International Music Score Library Project )  (または 「ペトルッチ楽譜ライブラリー Petrucci Music Library」 ) というサイトが、特におすすめ!
左上を見るとカテゴリー別に分類されているので、お目当ての楽譜が簡単に探せます。

便利な時代に、大感謝♪
少し前だったら、自分で転調して書き直さなければいけなかったかも・・・大変だったでしょうね。


なぜ二つの調性が存在するのでしょう。 紛らわしくて混乱の元じゃないの!

これは推測にすぎないようですが、バッハの原曲はニ短調だったらしいです。
バッハ自身がそれを元に 「2台のチェンバロのための協奏曲」 を編曲し、そのままではチェンバロの高音の鍵盤が足りないので、1音下げてハ短調にしたとか?

残念ながらバッハの原曲の楽譜は紛失してしまい、「2台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調」 だけが現存していたため、後の人々が多分こうだったのだろうと想像して 「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」 を復元したそうです。
その時に、ハ短調のままにした版と、ニ短調に戻した版の両方ができてしまったのでは?


ハプニングにちょっとドキドキしながらも、両方練習する機会を得て、みんな結構嬉しそうだったかも・・・

ニ短調は♭が1つ、ハ短調は♭が3つ。
他のパートはわかりませんが、ファーストヴァイオリンについては、1楽章はニ短調のほうが少し楽だったかな?
2楽章はゆっくりのピチカート (指で弦を弾いて音を出す奏法) 続きなので、どちらの調でも難しくはありません。

3楽章の速い部分は、ハ短調のほうがフィンガリングが楽で得した感じ♪
音色についても、私はニ短調よりハ短調のほうが好きだな~ どちらにしても、とても魅力的な曲ですが。

さて日曜日の本番、アクシデント続きの呪われた曲 (?) の出来栄えはどうなることやら?
今晩これから、指揮者と共に初めてのリハーサルがありますので、行ってきま~す!


おまけ これはハ短調バージョンです。




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2015/02/18

G線は使わないのに 「G線上のアリア」

バレンタインデーの翌日、バロック音楽特集のコンサートに出演しました。

目玉は、ブログの こちら と こちら にしつこく書いた、ヴィヴァルディ「四季」 です。
今回はプロのソリストは頼まず、私たちのコンサートマスターが華麗なソロをご披露!
そして、指揮者がチェンバロ (電子ピアノですが) を弾きながら、時々指揮もしました。

出演者がいつもより少ない家庭的 (?) なコンサートも、なかなか良いものです。
コンサートマスターは文句なしの素晴らしいソロで、私たちも後ろでうっとり♪


最初の曲は、ヨハン・セバスティアン・バッハ Johann Sebastian Bach 作曲の管弦楽組曲第3番でした。
・・・と言われても、どんな曲だかピンとこないですよね。

序曲 (オーヴァーチュア Overture) は堂々と明るく始まり、中間部はファーストヴァイオリン殺しの超速となります。 休みなく16分音符が続き、指がつってしまいそう・・・
あっ、息をするのを忘れてた!と数人が口を揃えたほど、集中力が必要です。 (◎_◎;)

バッハの管弦楽組曲は全部で4曲あり、序曲は全部、緩-急-緩という展開がお約束。
第3番は序曲の後、アリア Airガヴォット Gavotteブーレ Bourréeジーグ Gigue と続きます。


序曲の次は、聴いているだけで心が安らぎ、穏やかな優しさに包みこまれるような、あの有名な 「G線上のアリア」 です。 上の動画では、7分36秒あたりから始まります。

この曲、元々はただの 「アリア Air というタイトルなのです。
(「空気」 の air と同じスペル、同じ発音でエアと読みます。 イタリア語では Aria で、メロディーが美しく叙情的な独唱曲、またはそれを連想させるような曲のことです。)

ずっと後の1871年に、ピアノ伴奏のみでヴァイオリンが独奏できるようにと、ヴァイオリニスト、アウグスト・ウィルヘルミ August Wilhelmj がこれを編曲しました。
その独奏版は、ヴァイオリンの最低音の弦であるG線1本だけで弾けてしまうため、 「G線上のアリア」 として親しまれるようになったわけです。

とは言え、G線だけで高音まで美しく弾くには、鋭い音感もテクニックも必要。
私などが弾くと、まるで首を絞められている鶏のようで、人にお聞かせすることはできません。

注) ヴァイオリンには、低いほう (太いほう) から順にG線 (ソ)、D線 (レ)、A線 (ラ)、E線 (ミ) の4本の弦があり、ドイツ音名でゲー線、デー線、アー線、エー線と呼びます。
けれどもこの曲に限っては、一般的には英語式に 「ジー線上のアリア Air on the G String と読みます。

原曲のオーケストラ版の 「アリア Air はニ長調で、実はヴァイオリンのG線は全く使いません。
それなのに 「G線上のアリア」 って、何だか変ですよね~


ヴァイオリンの独奏も、原曲のニ長調のままで演奏されることも多いですが、アウグスト・ウィルヘルミバージョンはハ長調に編曲され、オクターブ+1音下げてあります。

全部載せるのはまずいかな・・・?ちらっとお見せします。

オーケストラ版が天使のように清らかな女性の歌声みたいに聞こえるのに対し、ソロ版は何でも許してくれそうな包容力のある大人の男性のイメージかな。



イギリスのロックバンド、プロコル・ハルム Procol Harum のデビュー曲 「青い影 A Whiter Shade of Pale のベースラインやメロディーにも、この曲のエッセンスが詰まっていると言われています。
 「G線上のアリア」 と 「青い影」 、私が先に耳にしたのはどちらだったか覚えていませんが、両方とも大好き♪

そして、「青い影」 はユーミンなどにも多大な影響を与えています。
やはりバッハは音楽の父なのですね~

なお、アリアに続くガヴォットは、スズキ・メソードのヴァイオリン教本第3巻に載っているため、日本ではもちろん、アメリカの多くのリトル・ヴァイオリニストたちにも親しまれている曲です。
(私は息子に数年遅れて習い始めたので、これを弾いた時は既にアラフォーでしたが・・・)

客席で聴いていた夫も、まだ幼かった息子が弾いていたのを思い出して、とても懐かしがっていました。
耳にする機会の多いバロック音楽はお客様ウケもよく、演奏する側にとっても楽しいコンサートでした♪


ヨーロッパで、王侯貴族やキリスト教会のもとで栄えたバロック音楽。
日本では江戸時代の前半にあたり、鎖国していた時期です。

その頃の音楽と言えば、三味線による地歌箏曲浄瑠璃ぐらいで、ヨーロッパに比べると地味な印象。。。
舶来もの好きだった織田信長が、もし本能寺で殺されていなかったら、日本の音楽史もかなり変わっていたかもしれませんね~


★2月15日のコンサートのプログラム★

     Orchestral Overture (Suite) No.3 in D major, BWV 1068
       管弦楽組曲第3番  (Johann Sebastian Bach)
       
     The Four Seasons, Op. 8
       ヴァイオリン協奏曲集 「和声と創意への試み」 より第1番~第4番 「四季」 (Antonio Vivaldi)
 
       Concerto No. 1 in E major,  "La primavera" (Spring)
        1. Allegro
        2. Largo e pianissimo sempre
        3. Allegro pastorale
       Concerto No. 2 in G minor,  "L'estate" (Summer)
        1. Allegro non molto
        2. Adagio e piano – Presto e forte
        3. Presto
       Concerto No. 3 in F major,  "L'autunno" (Autumn)
        1. Allegro
        2. Adagio molto
        3. Allegro
       Concerto No. 4 in F minor,  "L'inverno" (Winter)
        1. Allegro non molto
        2. Largo
        3. Allegro
       
        INTERMISSION

     Canon in D major from Canon and Gigue パッヘルベルのカノン (Johann Pachelbel)

     Overture and Allegro from La Sultane 「スルタン妃」 より序曲とアレグロ (François Couperin

     Adagio in G minor アルビノーニのアダージョ (Tomaso Albinoni

     Concerto Grosso in D major コンチェルト・グロッソニ長調 (Dominico Scarlatti)


「四季」 のソネットをここに載せようと思いましたが、長くなりすぎるので別記事に。
こちら も、ちらっとお読みいただければうれしいです。


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