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2025/08/26

プレスリーが町にやってきた!

急に肌寒いほどになった先週の土曜日、町のコンサート会場は熱気に包まれました。
エルヴィス・プレスリー Elvis Presley に扮した歌手 Anthony Shore さん&彼のバンドと、私たちのオーケストラの、ジョイントコンサートがあったのです。


前売り券は記録的な枚数が売れたそうで、会場いっぱいのお客様!
中には、プレスリーを真似た衣装で来てくださった方もいらっしゃいました。
私たちも、いつもの黒のフォーマルではなくカラフルなシャツでとのリクエストを受け、気分も上がった感じ。
すごい声援で、正にロックコンサートのノリでした♪

去年のサマーコンサートで演奏したプリンスティナ・ターナーの曲に続き、今年もコントラバス担当の団員が、全曲をオーケストラ用に編曲してくれたのです。
休憩なしで1時間半近くのコンサートで、プログラムの途中にバンドだけの演奏も数曲入りました。

前日夜と当日朝の2回のリハーサルに続いて、コンサート本番。
よく声が枯れないものだと感心してしまいます。

実は、前日夜の初リハーサルで私がコンサート会場に入る時、さっとドアを押さえてくれたのがエルヴィスさまでした!
その時に彼のほうから自己紹介し、笑顔で握手してくれたのです。
おばさんの心を即座に鷲づかみにするのが、何てお上手なのでしょう♪

コンサート本番でも、途中でステージの下に降りた彼が、首に巻いたスカーフをお客様にプレゼントするコーナーがありました。
次から次へとスカーフを巻いては、それをお客様の首に巻いてあげて、ハグまでしてくれちゃいます。
おばさま方のお目目がハートマークになっているのが、ステージの上からもわかりました。
(スカーフ、私も欲しかったな~)

衣装はもちろん期待通りのセクシーなもの。彼がステージに登場すると、大歓声の嵐でした!


エルヴィス・プレスリーが実際に人気絶頂だった頃は、私はまだ若すぎて全然興味なかったけれど、練習のために YouTube で彼の動画を観ると、多くの人が夢中になったのは当然だなと思います。
(かなりの批判も受けていたようですが・・・)



Anthony さんのエルヴィスは、途中でお色直し(笑)もありました。
これも胸がはだけて、またまた期待通り。
演奏中に、どこを見ているのだと怒られそうですが・・・


本日の歌手 Anthony さんがプレスリーに夢中になったのは、何と3歳の時だったそうです。
お父様が持っていらしたカセットテープを聴いてすっかり心を奪われたのが、この "My Boy" という曲だったそう。


既にその時に、「大きくなったら僕はエルヴィスになる!」と決めたそうで、子供の頃から練習を重ね、16歳で既にプロとして活動を始めたとのこと。
元々は英国出身で今はミネアポリス在住だそうですが、ミネソタ州だけでなく、アメリカの他の州やヨーロッパでも演奏活動を精力的に行っているそうです。

バックバンドの方々も皆さんとてもフレンドリーで、リハーサルの合間に私たちとも雑談してくれました。
こちらのオーケストラは、クラシックの名曲だけでなく、このように色々なジャンルの曲を演奏できるのが本当に楽しいです♪

エルヴィス・プレスリーは「キング・オブ・ロックンロール」と呼ばれ、ビートルズなど後のミュージシャンたちにも多大な影響を与えました。
あまり良くは知らなかった彼の曲を、今回たくさん覚えたのが大きな収穫でした。
彼が42歳の若さで亡くなってしまったのは、とても残念なことです。


★8月23日のコンサートのプログラム★

     Opener (Thus Spoke Zarathustra) - C. C. Rider  
     Kentucky Rain  Eddie Rabbit and Dick Heard
     68 Comeback Medley: Heartbreak Hotel, Hound Dog, All shook Up
      Axton, Durden, Lieber, Stoller, Blackwall and Presley 
     Suspicious Minds  Mark James
     My Way (Comme d'habitude)  Jacquens Revaus and Paul Anka
     My Boy  Jean-Pierre Bourtayre and Claude François
     I can't Help (Falling in Love with You)
      Hugo Peretti, Luigi Creatore and George David Weiss
     If I Can Dream (Inspired by a speech of Martin Luther King, Jr.)  Walter Earl Brown
     An American Trilogy: Dixie, Battle of the Republic, All My Trials  

2025/05/13

5月なのに気温が100度!? / 揚げひばり

今年のミネソタの5月は異常気象で、乾燥も甚だしく、火災注意報がずっと出ています。
母の日だった日曜には最高気温34℃となり、日中数時間は日なたの気温を示してしまう我が家の温度計が、ついに100℉を記録!
摂氏では約37.8℃ですが、華氏で表すとあり得ない暑さに感じます。ここは本当にミネソタか?)


この暑さが明日(水曜)まで続き、その後急激に寒くなるそうです。
冗談みたいですが、今週土曜日は最低気温が0℃でが降るかも・・・との予報。


こんなジェットコースターみたいな気温の変化は、今までに経験したことがありません。
私たちの体、ついていけるのだろうか。。。

まだ涼しい朝のうちにウォーキングしたら、つい1週間ほど前にはあちこちで見かけた雪割草は、すっかり姿を消していました。
今は、色々な種類の黄色の花が増えています。
庭の芝にはいつの間にかたくさんのタンポポがはびこり、数日中に初めての芝刈りが必要になることでしょう。

ムクムクと顔を出し、丸まった状態からどんどん葉を伸ばすシダを見るのも好き💛


そして今年も、去年と同じ場所に Jack-in-the-pulpit を見つけました!
そっとめくると中に Jack が隠れているという本当に不思議な形の花で、毎年ほれぼれ見てしまいます。
触るのは大丈夫ですが、食べると毒だそう。食べようとは思わないけれどね。


たくさんのツクシもはびこっていましたが、ピークを過ぎて全然美味しそうではなかったです。

庭のクラブアップルツリーには、いつの間にかつぼみがびっしりとついていた!
開花も間近な様子です。咲くとあっという間に散ってしまう花ですが。




5月11日(日)は、コンサート本番♪
母の日でしたので、泊まりに来ていた義妹と私のために、夫がスペシャルブランチを作ってくれました。

ミネソタで人気の walleye(ウォールアイ:北米のスズキ目パーチ科の中で最も大きな魚)や trout(マス)などの釣りが解禁になる Fishing Opener の週末でもあり、お客様の入りが心配でした。
でも、風が強すぎるから釣りはや~めた!と来てくださった方も多かったような・・・?

フィンランドの作曲家、シベリウス「フィンランディア」「交響曲第2番」は、2013年にも演奏したことがあります。
第3楽章、こんなに速かったっけ・・・?と必死で練習(汗;)
12年も経つと、すっかり忘れてしまっていました。

曲については、以前のブログに詳しく書いたことがありますので、よろしければご参照ください。
 

「揚げひばり」というとても美しい曲のヴァイオリンソロパートは、私たちのコンサートマスター Eric Olson さんでした。


「揚げひばり」って、決して「ひばりの唐揚げ」ではありません。。。「凧を揚げる」などのほうの意味ね。
「本当に同じ字で良かったのだっけ?」と思ってしまった・・・漢字ってややこしいね。

レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ Ralph Vaughan Williams というイギリスの作曲家による曲で、1920年に初演されました。
(Ralph は普通「ラルフ」ですが、本人が古風な発音の「レイフ」にこだわったそう)

目を閉じて聴いていると、春のイギリスの田舎町で、小さなひばりがさえずりながら空高くまで舞い上がっていくのが感じられる、とても印象的な曲。
そしてバックのオーケストラは、ひばりが舞う空の下の森や小川、牧草地の風景、そこで遊ぶ子供たちの様子まで描いているかのようです。

民謡風でどこか懐かしさを覚える、日本人にとって親しみやすいメロディーだと思います。
気持ちがすさんでいる時に聴いたら、きっと心穏やかになれるのではないかしら。



今シーズンの8回のコンサートも、無事に全て終了しました。
カリスマ性抜群でいつも私たちを導いてくださる指揮者、熱心な団員たち、裏で全てを手配してくださる実行委員会の方々、コンサート会場に足を運んでくださるお客様、いつも支えてくれる家族・・・大勢の皆様に、心より感謝いたします。


♪5月11日のコンサートプログラム♪ 

     Finlandia フィンランディア (Jean Sibelius)

     The Lark Ascending 揚げひばり (Ralph Vaughan Williams)
 
           Intermission
       
     Symphony No.2 in D Major, Op. 43  交響曲第2番 (Jean Sibelius)
       Ⅰ. Allegretto – Poco allegro – Tranquillo, ma poco a poco ravvivando il tempo all'allegro – Poco largamente – Tempo I – Poco allegro (in D major)
       Ⅱ. Tempo andante, ma rubato – Poco allegro – Molto largamente – Andante sostenuto – Andante con moto ed energico – Allegro – Poco largamente – Molto largamente – Andante sostenuto – Andante con moto ed energico – Andante – Pesante (in D minor)
       Ⅲ. Vivacissimo – Lento e soave – Tempo primo – Lento e soave – (attacca) (in B♭ major)
       Ⅳ. Finale: Allegro moderato – Moderato assai – Meno moderato e poco a poco ravvivando il tempo – Tempo I – Largamente e pesante – Poco largamente – Molto largamente (in D major)

2025/04/01

19年目ぶりに演奏、ドヴォルザークの「新世界より」

何かと忙しかった3月が終わって、ほっとしています。
今年も「2月は逃げる、3月は去る」でした。
私の場合は、コンサートが続くのでよけいにそう感じるのかもしれません。

昨年は、大雪の予報のせいでプログラムを短くしなければならないハプニングがありましたが、今年3月30日のコンサートは天気に恵まれて良かったです。
(でも今夜から降り始め、明日は1日中の予報!)

今回はとてもエキサイティングなプログラムで、お客様の反応が特に素晴らしかったです♪
まずは、「ウエストサイドストーリー」より「マンボ」という曲。
3/14のブログ記事に書いた通り、出だしが「ひょっこりひょうたん島」にそっくり!

前回はおとなしめのバージョンを載せましたけれど、今日はもうひとつ別の動画をご紹介します。

私が大好きなべネズエラの指揮者、グスターボ ドゥダメル Gustavo Adolfo Dudamel 率いるシモン・ボリバル交響楽団 Simon Bolivar Symphony Orchestra の演奏は、まるでロックコンサートのノリ!!

テンポもめちゃくちゃ速く、団員が立ち上がって「マンボ!」と叫んだり、楽器をクルクル回したりする様子、見ているだけでワクワクします。



いつものコンサート以外に、その2日前に小学校高学年の子供たち向けのコンサートもあり、私たちはその時も「マンボ」を演奏しました。
客席の子供たちもみな、団員の「マンボ!」の掛け声に合わせて1000倍の声を出してくれ、めちゃ楽しかったです。

2曲目は、オーケストラ団員のひとりである Eric Sundeen さんのマリンバソロによるコンチェルト。


彼はいつも完璧で、絶対に信頼できるパーカッショニストです。
地元の大学の教授でパーカッションを教えていますが、アメリカ国内だけでなく、イギリス、オーストリア、ロシア、チェコ、キューバ、メキシコなど色々な国で演奏活動も行ってきたそう。

ユニークなこの長~いお髭を、いつか触ってみたい気がするのですが・・・怒られちゃうかな。
ソリストとしてマリンバを演奏する姿は、本当に生き生きとした様子。
いつもはご自宅の地下室で練習しているそうで、こうしてステージでライトを浴びながら、他の楽器と合わせるほうがずっと楽しいと笑っていました。

コンサートでは、彼の生徒たちも他の鍵盤打楽器を担当し、息の合った素晴らしい演奏を聴かせてくれたのです。

YouTube では Tomoya Aomori さんという日本人らしき方のソロによるものを見つけたので、ここに張り付けておきます。
とても洗練された、素晴らしい演奏だと思います。

どんな方なのか気になって「青森ともや」でググったら、「株式会社ともや 青森工場」というホタテ貝の通販をしている会社が出てきてしまったのですが(笑)



このマリンバコンチェルトは、1986年に Ney Rosauro というブラジルの作曲家によって書かれたそう。
ブラジルの伝統的なリズムとメロディーが多用され、それを体でちゃんと感じ取らないと演奏できません。
CDとプロモーションビデオにより、あっと言う間に人気が出て、世界中で今までに3,000以上のオーケストラによって演奏されたそうです。


そして休憩後は、チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザーク  Antonín Leopold Dvořák の最高傑作とされる、交響曲第9番「新世界より」です。
まだ日本に住んでいた2006年に、所属していた東京のアマチュアオーケストラで演奏したことがあります。
その時は、私はセカンドヴァイオリン担当でした。

その頃ミネソタの大学に通っていた息子は、夏休みで日本に帰国していて、そのオケの定期演奏会にエキストラとして出演。
彼はファーストヴァイオリンだったのですが、家で一緒に練習した記憶はほとんどありません。
演奏会後の打ち上げにも出ずに、彼女と一緒にさっさとどこかに消えちゃったし・・・
一緒に記念撮影した証拠写真は、しっかり残っているけれどね。

「新世界より」は、ドヴォルザークが音楽院の院長として招かれ、アメリカに滞在していた時に作曲されました。
故郷ボヘミアに向かって、「アメリカって、こんなにおもしろい国だよ~」と知らせたい思いがあったのではないでしょうか。
今のアメリカは、何だか世界の嫌われ者になりつつあるのが残念なのですが。

第2楽章は、日本人なら誰でも聞いたことがあるのではないかしら。
「遠き山に日は落ちて」の歌詞で始まる「家路」は、わらべ歌などによく使われる音階で構成され、大変親しみが持てます。
学校や公園などの公共施設で、夕方の帰宅時間を知らせる曲としてよく流れますね。
その話をこちらのオーケストラの友人たちにしたら、「演奏途中で帰らないでね」と笑われました。。。

第4楽章にはハイスクールの生徒たち20名ほども加わって、すごい迫力となりました。
彼らは、金曜の子供たち向けのコンサートにも出演してくれ、コミュティーオーケストラならではの素敵なコンサートになったと思います。

私たちのオケの女性指揮者は、背がスラリと高くて宝塚の男役みたいな雰囲気で、下の動画の指揮者、西本智実さんに、指揮をする姿が似ている気がします。



クラシックの曲のコンサートでは、最終楽章の最後まで拍手は控えるのがマナーとされていますが、今回は楽章が終わる度に盛大な拍手!! こんなのは初めて・・・
これほどまでに楽しんでくださっているのだから、マナーなんて堅苦しいこと言わなくてもいいよねと思ってしまう、本当にノリの良いお客様でした。


♪3月30日のコンサートプログラム♪ 

     ”Mambo" from West Side Story ウエストサイドストーリーより「マンボ」      
      (Leonard Bernstein)

     Concerto for Marimba and Orchestra, No. 1, Op. 12 オーケストラとマリンバのための協奏曲
      (Ney Rosauro)
       Ⅰ. Saudação (Greetings)
       Ⅱ. Lamento (Lament)
       Ⅲ. Dança (Dance)
       Ⅳ. Despedida (Farewell)
 
           Intermission
       
     Symphony No.9 in E Minor, Op. 95 "New World" 交響曲第9番「新世界より」 
      (Antonin Dvořák)
       Ⅰ. Adagio - allegro molto
       Ⅱ. Largo
       Ⅲ. Molto vivace
       Ⅳ. Allegro con Fuoco

2025/02/17

ディズニーの曲は、やっぱり楽しい♪♪

娘の家から戻ってすぐ、休む間もなくコンサートのリハーサルが始まりました。
2月のコンサートは最近、映画音楽の特集が続いています。
今年はディズニーの映画音楽で、お馴染みの懐かしい曲も多くて練習が楽しかったです♪

本番は昨日でしたが、その前日は午前中にリハーサルがあり、ランチは町の寿司&ラーメンレストランへ!
主にヴァイオリンのメンバーに、寿司が大好きな指揮者も加わって総勢6名でした。
寿司の他にギョーザたこ焼きもオーダーして、みんなでシェアしながらワイワイとおしゃべり。

昨日のコンサートは、満員御礼でノリの良いお客様が多くて楽しかったです。
クラシック音楽ももちろん良いですが、映画音楽ですとお子さんたちもたくさん来てくれるのが嬉しいな。

呼びかけに応じて、映画の登場人物の衣装で来てくれたお子さんが多かったです。
女の子は、お姫様のようなドレスで可愛らしい子がいっぱい。
夫の甥の長女と次女は、ハリーポッターに出てくる魔術学校の制服で来てくれました。

映画音楽特集のコンサート、普通はそれほど難しい曲はないのですが、今回は結構大変でした!
今までも演奏したことのある「美女と野獣」「ライオン・キング」は、今回全く違うアレンジでとてもドラマチックな長いものでしたし、「アラジン」はどんどんテンポと雰囲気が変わって本当にかっこいい。

娘がライブストリームでコンサートを観ながら、写真も撮っておいてくれました。


自宅練習の時に参考にした YouTube の動画も載せておきます。



私たちの演奏には合唱は入らなかったのですが、オーケストラ部分は同じアレンジです。
合唱付きだと、さらに素敵ですね。

私が一番好きだったのは「アラジン」です。(一番難しい曲でもありました)
中東っぽいメロディーとリズムで、その地を旅しているような気分になれます。
このオケ、衣装も凝っていて迫力ある演奏です。ぜひ聴いてみてくださいね~



演奏した10曲のうち8曲は初めての曲で、コンサート3日前に初めて渡されたものも・・・!
こういうことには結構慣れているので、皆さん平気で演奏していましたけれどね。
この緊張感が老け込まない秘訣と自分に言い聞かせながら、私も頑張りました(汗;)

演奏だけでなく、団員たちは犬の鳴き声を真似したり、足踏みを入れたり、「カリブの海賊」の出だしでは歌も歌って大忙し。
「あまりきれいに歌わず、海賊っぽくね」だってさ。


ここ数日かなり寒い日が続き、今日の最低気温は-31℃ですって。
でも来週は、とても暖かそうで楽しみ!!
ミネソタに住んでいると、6℃なんて春が来たかと勘違いしそうです(笑)



★2月16日のコンサートのプログラム★

     Beauty and the Beast 美女と野獣

     Symphonic Suites from:
      The Lion King ライオン・キング
      Alladin アラジン
      The Jungle Book ジャングル・ブック
      Mary Poppins: A Symphonic Fantasy メリー・ポピンズ
      
        INTERMISSION

     101 Dalmations 101匹わんちゃん
     Monster Inc モンスター・インク
     A Disney Adventure ディズニー・アドベンチャー
     Music from Frozen アナと雪の女王     
     Pirates of the Caribbean: At Worlds's End カリブの海賊

2024/12/04

感謝祭とクリスマスコンサート

感謝祭サンクスギビング Thanksgiving)は、イースターと同じく年によって日にちが変わる祝日です。
11月の第4木曜日に決まっていて、今年は28日と遅いほうでした。

我が家ではいつも、木曜ではなくその週の土曜日に親戚や友人を招いてお祝いをします。
ですから、11月の最終日30日に行い、翌日には「あら~もう12月!」とカレンダーをめくることになりました。

「今さら」感が強いですけれど、サンクスギビングのことをさらっと記録に残しておきます。
今年は総勢15名。夫は4人兄弟で、今年は兄弟とパートナー合わせて8人が全員集合でした。
ハンティングシーズンのため、いつもは誰か欠けることが多く、8人揃ったのは初めてかもしれません。

でも、子供たち世代の参加は1人だけだったのが残念。
遠くに住んでいる人がほとんどで、集まるのが難しくなりました。
いつもは来る娘も、早産の危険があって長時間のドライブは禁止されています。
(二人目の赤ちゃんが来年2月初めに生れる予定ですが、実は色々大変なことがありました。。。)

孫世代は3人。(子供世代で唯一参加だった、近くに住むの子供たちです)
10歳、7歳、3歳・・・みんなとても良い子たちで、ネコのキキと遊ぶのを楽しみに来てくれました。

料理はいつも通り持ち寄りでしたので、私たちはそれほど大変な思いをしなくて済んで良かった~
誰が何を用意するかは、「〇〇さんのあれ」と定番のものがそれぞれ決まっていて、悩む必要がありません。

ターキーは、今年は義弟がロースターで焼いてくれました。
理想的なこんがり具合で、肉もジューシーでした。


私は、いつものスイートポテトキャセロール
甘くて色鮮やかで、上にはカリカリのトッピング・・・幸せな味だわ~♪


感謝祭の料理は、どうも茶色系がほとんどになってしまうので、友人のひとりにグリーンたっぷりのサラダをお願いしました。


大勢ですから、後片付けが楽なように紙皿紙ナプキンを使ってしまいます。
あっという間に店はクリスマス用のものばかりになるため、感謝祭の柄のものは早めに買っておかなければいけません。

皆さん大量に持って来てくれて、残り物の量もかなりあったので、前回のブログに書いた「お弁当箱」にバランス良く詰めて、それぞれ持ち帰ってもらいました。
この容器、買っておいて正解だったわ♪




今年は、サンクスギビングが終わるとすぐにクリスマスコンサートで、かなり忙しかったです。
「ありゃりゃ、もう明日は1回だけのリハーサルだ!」と気付いて慌てたのが、感謝祭の集まりの翌日、日曜のこと・・・
義弟がまだ我が家に泊まっていましたが、あせって練習しました。

今回は初めての企画で、コンサートの後半、4~6年生の子供たち20名ほどが私たちと同じステージに立って、クリスマスソングを共に歌いました。
我が家の感謝祭の集まりにも来ていた甥の長女も、その中のひとり。
私と同じステージに立てることを、とても喜んでくれて嬉しかったです。

子供たちのご家族や友人も大勢来てくれたのでしょう、会場いっぱいのお客様でムンムンする熱気でした。
今回歌ってくれた子供たちは本当に可愛らしく、歌うことを心から楽しんでくれていた様子です。
お客様だけでなく、指揮者と団員たちの頬も緩みっぱなし・・・

会場の皆さんも共に歌った曲もあり、サンクスギビングは一気に忘れられてクリスマスのムード一色になりました。
これからツリーを飾り、まだまだ年末まで忙しさが続きます。


♪12月3日 クリスマスコンサートのプログラム♪

     A Christmas Festival (Leroy Anderson)
     Let it Snow! Let it Snow! Let it Snow!  (Styne / Sayre)
     A Charlie Brown Christmas (Guaradi / Pugh)
     It's the Most Wonderful Time of the Year (Bob Cheruli)
     Silver Bells (Jay Livingston)
     Rudolph the Red Nose Reindeer (Johnny Marks / James Ployhar)
     
           Intermission

     Somewhere in My Memory from Home Alone (Bricusse / Williams / Hayes)
     Sleigh Ride (Leroy Anderson)
     Edelweiss (arr. John Darling)     
     Frosty the Snowman (Steve Nelson / Jack Rollins, arr. John Moss) 
     Holiday Sing-along (Traditional, arr. Bob Cerulli)
     All Want for Christmas is You (arr. Abelardo Flores)


2024/11/19

若きヴィオラ奏者に泣かされた・・・

今夜は、ついに初雪が舞っています!
記録的に暖かかったミネソタの秋でしたが、いよいよ本格的な冬に突入かな?

日曜日には、またコンサート本番があり、無事に終わってほっとしているところです。
10月半ばのコンサートが終わった翌日から、さっさと自宅練習を始めないと間に合わないプログラムでした。

ハンティングシーズンにもかかわらず、大勢のお客様が来てくださって感激です。
身内だけでも、いつも必ず来てくれる夫の他に、二人の義妹、夫の従妹夫婦とその息子さん&彼の10歳と8歳のお嬢さん、友人夫婦2組と、とても賑やかでした。

今回は、アメリカの作曲家 Aaron Copland アーロン・コープランドの曲を数曲と、イギリスの作曲家 William Walton ウイリアム・ウォルトン「ヴィオラ協奏曲」を演奏しました。
二人共20世紀の初めに生まれ、ほぼ同時代に活躍した作曲家です。

ヴィオラはヴァイオリンよりひと回り大きく中音部を受け持つ弦楽器ですが、割と地味で、ヴァイオリンやチェロに比べ、スポットライトの当たる機会があまり多くありません。
ヴィオラ協奏曲の数も他に比べるととても少なく、私も数曲しか聴いていないと思います。

私たちのオーケストラのヴィオラ団員は、とても優秀で素晴らしい音を出しますが、「ヴィオラジョーク」が数多く存在するほど、一般的には「ヴァイオリンがイマイチな人が、ヴィオラに転向する」という失礼な見方があるそう・・・

ヴィオラジョークのひとつに、
 「デジタル録音だとヴィオラの音が聞こえないのは何故?」
  ⇒「 録音技術が格段に進歩したため、全ての外部ノイズをカットするようになったから」
というものがあります。
本当に、ヴィオラ奏者を馬鹿にしています。。。

でも、William Walton のヴィオラ協奏曲を聴けば、そんなひどいジョークを言いふらした人もひれ伏すに違いありません。
何と艶やかな音なのでしょう♪ ヴァイオリンもチェロも、こんな音は出せません。



この曲の自宅練習は、なかなか難しかったです。
拍子記号が頻繁に変わり、休みの小節がしばらく続くと、どこで入れば良いのかわからなくなります。

YouTube でスコア付きのものを見つけたので、それを見ながら練習。
でも、ここで大問題が・・・!
ト音記号ヘ音記号には慣れている私ですが、ヴィオラソロはほとんどハ音記号で記されています。
これが読めない・・・私の頭の中ではどうしてもト音記号に変換されてしまうのです。
ですから、耳に聞こえてくる音と目で見る音符が一致しなくて、訳がわからなくなってしまいます。

何度も聴くうちに段々慣れてきましたが、団員の中にも何人かいるヴァイオリンとヴィオラが両方弾ける人って、本当に尊敬しちゃう。
楽譜を読む時、頭の中がこんがらがらないのだろうか・・・

団員だけでのリハーサルが4回行われ、いよいよコンサートの2日前に、若いヴィオラのソリスト Gina Gravagne さんがテキサスから来てくださいました。


美しい音にうっとりしながら、ヴァイオリンの休みが長く続く時に彼女の弾く姿を眺めていると・・・
弓の持ち方がとてもユニークなことに気付きました。

どこがどう違うのだろうとさらに観察していたら、何と右手の指数本がひどく短いか欠けているようです。
家に帰ってコンサートプログラムのソリスト紹介ページを読んだら、先天的な symbrachydactyly(合短指)という障がいなのだそう。
左手は正常で、3歳からヴィオラを習い始めたとのことです。

成長過程ではきっと色々な困難があったのでしょうが、見事に乗り越えて大輪の花を咲かせたような演奏でした。
本番のステージでは、この曲の最終楽章が美しいヴィオラで静かに終わる時、思わず涙が溢れちゃった。
実は私のスタンドパートナーも、みんなに気付かれちゃっただろうかと心配しながら涙を拭っていたそうで、その後に二人で顔を見合わせて微笑んでしまいました。


休憩後のコープランドの曲「ロデオ」は、ザ・アメリカ!という感じで、リズミカルなもの、アメリカ民謡風なもの、情景の浮かぶ美しいもの、色々混ざっていて演奏していても楽しかったです。



コープランドの曲の数々は、今までのコンサートでも何度か演奏したことがあり、ファンが多いことがわかります。

古き良きアメリカの雰囲気にどっぷり浸かると、どこかわからない方向に暴走しそうな現在のアメリカのことを、しばらく忘れることができそうかな?


♪11月17日のコンサートプログラム♪ 

     Fanfare for the Common Man 市民のためのファンファーレ (Aaron Copland)

     Concerto for Viola and Orchestra ヴィオラとオーケストラのための協奏曲 (William Walton)
       Ⅰ. Andante Comode
       Ⅱ. Scherzo and Trio
       Ⅲ. Finale - allegro moderato
       Ⅳ. Aria (Andante religioso)
       Ⅴ. Rigaudon (Allegro con brio)
 
           Intermission
       
     Rodeo: Four Dance Episodes 「ロデオ」より4つのダンスのエピソード (Aaron Copland)
       Buckaroo Holiday カウボーイの休日
       Corral Nocturne 畜舎の夜想曲
       Saturday Night Waltz 土曜の夜のワルツ
       Hoedown ホーダウン

     Variation on a Shaker Melody from Appalachian Spring
      「アパラチアの春」よりシェーカー教の賛美歌による変奏曲 (Aaron Copland) 


2024/10/14

夏から冬へ急転 / 謎に満ちた曲

10月のコンサートが終わりました♪
リハーサルがあった先週火曜日は、27℃というミネソタにしては真夏の暑さ!
ほとんどの人が半袖で、男性団員はショートパンツ姿の人も多く、それでも練習後は汗だくになりました。

ところが金曜から急に気温が下がり、昨日の本番は冬のジャケットで行こうかと思ったほど。
思い直してもう少し薄手のにしましたが、帰りは4℃位しかなくて寒かった・・・
今晩は、いよいよ今シーズン初めて氷点下になるようです。


私が所属するコミュニティオーケストラ指揮者 Beverly Everett さんは、就任20年という節目の年です。
初めは、この町でこんなに長く続けるとは思っていなかったみたい。
彼女のおかげで団員数が増え、年に4回だったコンサートは7回に増え、毎週日曜に行っていたリハーサルは、コンサート直前に集中して行う形に変わりました。


私たち夫婦と娘はまだ日本に住んでいましたが、こちらの大学に通っていた息子は、彼女が指揮者に就任した2005年、すぐにオーケストラに加わりました。
オーディションを受けて、奨学金もいただいていたようです。
その他のことに忙しくなり、2年ぐらいでやめてしまいましたけれどね。

私がミネソタに移住したのは2011年の夏・・・秋には団員となり、既に100近くのコンサートをこなしました♪
パンデミックでキャンセルになったこともありましたけれど、みんなマスクをして小さなホールで何とか続けたのが、今では何だか夢のように思えます。

広い分野の曲をご存じで、典型的なクラシック音楽だけに留まらない指揮者のおかげで、本当にレパートリーが広がったこと!
でも、時には謎に満ちた曲を演奏することもあるのです。。。

実は今回のコンサートでも、ソプラノサクソフォンコンチェルトという現代音楽がプログラムのひとつで、団員みんな苦労しました。
YouTube にも載っていなくて「どうすりゃいいの・・・」と困っていたら、実は同じアレンジでオーボエコンチェルトならあるとわかり、少しほっとした次第です。

指揮者に直接言った人はいなかったようでしたが、曲についての愚痴は、陰でコソコソ言いたい放題(笑)
それでもみんな本当に一生懸命に家で練習し、初めて合わせた時にも涼しい顔(のフリ)でちゃんと最後まで通してしまうのが、団員たちのすごいところです。
スローな部分は良いのですが、途中でテンポアップする所は迷子になったら大変ですから、楽譜を見つめる目が実は血走っていたかもしれません。

サックスChristopher Creviston さんは、素晴らしくきらびやかな音を響かせてくれ、こちらも涼しい顔で迷うことなく吹ききりました。


こんなに難解な曲、お客様はどう受け止めるだろうと心配でしたけれど、スタンディングオベーションがいただけてほっとしました。

どんなに謎の曲だったかは、こちらをお聴きください。
それでも無事に終わってみると、この曲に「美」を感じられるようになってきたのが不思議です。
 


この曲を練習した後、グリーグ「ホルベルク組曲」の練習は、チョコたっぷりの甘くて美味しいデザートのように感じました。
わかりやすくて、ご褒美感がいっぱいだわ~♪

コンサート本番では、弦楽合奏でこの曲が最初でした。



私はピアノの独奏版(こちらが原曲だそう)を弾いたことがあるので、メロディーも頭に入っていてヴァイオリンも弾きやすかったです。

この曲は、「ホルベアの時代から」または「ホルベアの時代より」というタイトルで呼ばれることもあります。
デンマーク文学の父とされるルズヴィ・ホルベア(1684-1754)の生誕200周年となる1884年に行われた祝祭のために作曲されたとのこと。

ホルベアは、バッハ(1685-1750)とほぼ同時代に生きた方です。
ですからこの曲も、バロック形式で作られました。
グリーグは、フランスのクラヴサン(チェンバロ)奏者たちの組曲を参考にしたとのことです。

休憩後に演奏したハワード・ハンソン交響曲第2番「ロマンティック」は、以前もやったことがあって、まあ余裕でした。
「エイリアン」のエンディングにも使われ、宇宙的広がりを感じる素敵な曲です。
(出だしはちょっと不気味で怪しい・・・)

最初の「エイリアン」、私も観た覚えがあるけれど、テレビでだったかな?
ゾクゾクする恐ろしい映画でした。
BGMとして使われていた曲をまさか自分が演奏するようになるとは、その頃は夢にも思わなかったけれどね。

 (怖いのが苦手な方は、決してクリックしないでください)



今日はお休みしましたが、11月のコンサートのための自宅練習を、さっそく開始しなくては・・・
秋は冬支度も色々あって、何かと忙しいです。


♪10月13日のコンサートプログラム♪ 

     Holberg Suite, Op. 40 ホルベルク組曲 (Edvard Grieg)
       Ⅰ. Prelude (Allegro Vivace)
       Ⅱ. Sarabande (Andante)
       Ⅲ. Gavotta (Allegretto)
       Ⅳ. Aria (Andante religioso)
       Ⅴ. Rigaudon (Allegro con brio)
     
     Concerto for Soprano Saxophone and Orchestra
      ソプラノサクソフォンとオーケストラのための協奏曲 (Jennifer Higdon)
 
           Intermission
       
     Symphony No.2, Op. 30 "Romantic" 交響曲第2番「ロマンティック」 (Howard Hanson)
       Ⅰ. Adagio - allegro moderato
       Ⅱ. Andante con tenerezza
       Ⅲ. Allegro con brio
   

2024/08/20

プリンスとティナ・ターナーのコンサート

亀さんのようなのんびりペースで一時帰国の思い出を書いてきましたが、今日はちょっと横道にそれて別の話題です。

先週土曜日に、今シーズン初のコンサートが行われましたので、それについて書きますね。
サマーコンサートは、いつもアメリカ国歌から始まります。
皆さん起立して、胸に手を当てるのがお約束。

今回のお客様はやたらとノリが良く、1曲目からものすごい歓声と大拍手!
ええっ、今のは何?・・・と、私たちも戸惑ってしまったほどです。

今回はミネソタ出身のミュージシャンであるプリンスと、「ロックンロールの女王」ティナ・ターナーの曲が中心のプログラム。
私たちがクラシックを演奏する時はかしこまって静かに聴いているお客様も、今回は完全にロックコンサートのノリでした。

休憩なしで約1時間。あっという間だったな。
お二人のゲスト歌手、Michael Cartwright さんと Cydney McQuillan-Grace さんは、とてもフレンドリーでにこやかな方たちでした。
素晴らしい声量で、歌だけでなくダンスも披露してくださり、バックを務めた私たちも楽しかったです♪


プリンスの曲を歌いながら、Michael さんはトランペットも吹いてくださったのですが、途中でミュートがステージ下に落ちてしまい、それを拾ってもらった場面も・・・
これは、大いにウケました(笑)


プリンスティナ・ターナーのような衣装で会場にいらした方は、コンテストで優勝すると、賞品がいただけるだけでなく、コンサートチケット代が値引きになるという楽しい企画もありました。
こういうのは、さすがアメリカです。


初めに書きましたように、プリンスは数少ないミネソタ出身の有名人の中のひとりです(笑)
残念ながら私は今までそれほど彼に興味がなかったので、亡くなった時にも、あらまあ、まだ若いのにもったいない・・・と感じた程度でした。
でも、今回のコンサートのために彼の動画を色々観て、偉大なミュージシャンであったことがよ~くわかりました。

プリンスと言えばのイメージ・・・代表作のひとつ Purple Rain は、YouTube で何と2.5億回も視聴されています。
団員のひとりが午前中のリハーサルの時、「天気予報によると、今夜は100% 紫の雨が降るってさ」と親父ギャグを飛ばしていましたっけ・・・



ティナ・ターナーは義妹のお気に入りの歌手のひとりですので、夫婦で孫娘2人も連れてコンサートに来てくれました。
10歳のお姉ちゃんのほうは既に何度か来たことがありますが、7歳の妹はコンサートデビューで、目を丸くしながらステージに見入っていたようです。

今回のコンサートのタイトルでもあった、「シンプリー・ザ・ベスト」も、いい曲ですね♪
これも2.5億回視聴・・・すごい数です。




サマーコンサートは大成功で、お客様も、ゲストの歌手たちも、指揮者も私たち団員も、色々準備してくださったスタッフの方々も、みんな笑顔いっぱいで帰路につきました。

今回演奏した曲のほとんどは、コントラバスの団員のひとりがアレンジしてくれたものです。
プリンスもそうでしたが、彼も数多くの楽器を演奏する方で、編曲はどれも素晴らしかったです♪
楽譜も読みやすく美しい仕上がりで、団員一同大いに感激しました。

今年は私たちの誇る指揮者が就任して20年という節目の年で、これから6回あるコンサートも気合の入ったプログラムです。

特に3月の、ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」が楽しみだ~
日本に住んでいた時、セカンドヴァイオリンのパートで弾いたことがありますが、ファーストは初めて!
健康に気を配って、元気でいなくては♪


★8月17日のコンサートのプログラム★

     The Star-Spangled Banner (The U.S. National Anthem) 
     Bugler's Dream / Olympic Fanfare  Leo Arnaud / John Williams
     What's Love Got to Do with It?  Graham Lyle / Terry Britten
     Little Red Corvette  Prince 
     River Deep Mountain High  Spector, Jeff Barry and Ellie Greenwich
     When Doves Cry  Prince
     How to Train Your Dragon  John Powell
     Let's Go Crazy   Prince
     Simply the Best  Mike Chapman / Holly Knight
     The Lion King  arr. Michael Brown
     Purple Rain  Prince
     Proud Mary (as performed by Tina Turner)  John Fogerty

2024/04/30

やたらと「勝利の喜び」が続く

ここのところ気温の変化が激しく、夏のような暑さになって半袖Tシャツで過ごした数日後には、冬のジャケットを引っ張り出したりしています。
車も、エアコンを使ったり、また暖房に戻したりと忙しいこと。

森林火災が心配なほど乾ききっていた時期もありましたが、恵みの雨が続いて今は大丈夫。
幸せそうなカエルの合唱が、あちこちから賑やかに聞こえてきます♪

そんな中、先週は毎日のようにリハーサルがあり、一昨日は今シーズン最後のコンサートでした。かなり久しぶりに合唱団 choir との共演で、お客様の入りも素晴らしかったです。

ミネソタ州の隣りのノースダコタ州 ビズマーク Bismark のオーケストラと掛け持ちの指揮者は、1週間前にあちらでのコンサートを終えてきたばかり・・・ハードスケジュールです。
エキストラとして、そちらのオケの新コンサートマスターMaureen Murchie さんも来てくださいました。

ビズマークの新コンマスを、ぜひあなたに紹介したい!」と、指揮者からハートマーク入りのまなざしで言われていたのには、なるほどの理由があります。

彼女はアメリカ人ですけれど、実は日本育ちで、高校まで仙台の学校に通っていたのだそう。
ですから、日本人と全く同じように日本語が話せるだけでなく、読み書きも不自由なくて、トヨタなどの大手企業で、通訳・翻訳の仕事もしていたのですって!

画像はご自身のサイトより

写真の通り、とてもチャーミングな方 💛
リハーサルの休憩時に、さっそく日本語でたくさんおしゃべりしました♪
私の子供たち(東京のインターナショナルスクールに通学していた)より、日本語上手だ。。。
もちろん、ヴァイオリンも「さすが!」の腕です。

今回は、もうひとりノースダコタ州の別のオケのコンサートマスターも手伝いに来てくれ、ヴァイオリンパートはやたらと強力でした。
しっかりと音大で教育を受けたプロのミュージシャンである皆さんのすぐ後ろで、私のようなド素人が弾くのは何だか気が引けます。

ヴァイオリンを始めたのが37歳と遅かった私は、何となくいつまでも「初心者気分」を引きずっていますが、考えてみたらもう30年も弾いているのだわ。
これからは、もっと偉そうに振る舞うことにしよう(笑)

3月のコンサートの難解なショスタコーヴィチの曲が、しばらく脳内に残留していましたけれど、今回の曲目の明るく美しいメロディーによりすっかり上書き修正されました。
練習期間が約1ヶ月しかなくて、とても大変でしたが・・・


オープニングは、ロナン・ハーディマン Ronan Hardimanクライ オブ ザ ケルト Cry of the Celts
日本語タイトルは、「ケルトの叫び」となっているらしい。

1996年に、アイルランドの首都ダブリンで初演されたダンスショーの中で使われた曲です。
アイルランドの民話と、聖書の中の物語にも関連があるとのこと。
邪悪な闇の支配者との戦いの後に、勝利の喜びが表現されています。
この部分がかっこいいけれど、テンポがめちゃ速い。。。でも、すご~く楽しかったです!



2曲目に合唱団の皆さんがステージに勢ぞろい。
バリトン歌手ジェイソン・トーマス Jason Thomas さんも、やはりノースダコタ州 ビズマークからです。
私はいつも YouTube と合わせて自宅練習するので、違う歌手とオケのものをいくつか試しましたが、それらのどの歌手より豊かで美しい声の方でした。

彼らと一緒に演奏した Five Mystic Songs 「5つの神秘的な歌」は、イギリスの作曲家ラルフ・ヴォーン・ウイリアムズ Ralph Vaughan Williams の作品です。
ウイリアムズ自身は無神論者 atheist であったにもかかわらず、生涯を通じて英国国教会の祈祷書と聖歌、天にも届くようなカテドラルの建築様式に魅せられていたとのこと。

司祭で詩人でもあったジョージ・バーバート George Herbert の書いた詩に、ウイリアムズが曲をつけて1911年に初演されました。
初めの4曲はバリトン歌手が中心となって朗々と歌われますが、5曲目はオーケストラとコーラスのみで「勝利の賛歌」となります。

あら~、1曲目に続き、また勝利ですか!?
これもテンポが速くて、ちゃんと数えていないと、休符の小節なのにうっかり大音量でソロを弾いてしまいます(汗;)
合唱団は3つの違うグループが合同で歌い、とても迫力があって良かったです。




休憩後は、エドワード・エルガー Edward Elgar 「エニグマ変奏曲 Enigma Variations
2曲目に続きイギリスの作曲家。 行進曲「威風堂々」などが良く知られていますね。

「エニグマ」は英語で謎、謎解きといった意味です。
でもこれは通称で、本当は「管弦楽のための独創主題による変奏曲」というタイトルなのですって。

以前、第9変奏「ニムロッド」だけは演奏したことがあります。
静かで厳かな雰囲気で始まり、慰霊祭などでもよく演奏される、この上なく美しい曲です。

この曲だけよく知られているのに、他はそうでもないのがちょっと残念・・・
1変奏曲ごとに、エルガーの友人たちのイニシャルニックネームがタイトルになっています。

それそれの曲が個性豊かな彼らの特徴を表したもので、奥様に「これは誰のことだと思う?」と謎かけをして遊んだのですって。
「なるほど!」だったり、「えっ、どうしてそうなるの?」だったり、夫婦の会話が楽しく弾んだことでしょうね。



この曲も最後は大いに盛り上がって、今シーズン最後のコンサートのファイナルにふさわしいものでした。
会場いっぱいの割れんばかりの拍手と、スタンディングオベーション。
これだから、どんなに練習が大変でも、オーケストラ活動は中毒になってしまう(笑)

今回のコンサートで知り合った Maureen さんともハグ。「また来るね~」と約束してくれました。
実行委員会の方々は、バラの花をプレゼントしてくれた♪
ちょっとした心遣いが、とても有難いな。

これで、次のシーズンのサマーコンサートまで、しばらくお休みです。
コンサートに関係ない他の曲を、もっと練習したいなと思っています。


♪4月28日のコンサートプログラム♪ 

     "Cry of the Celts" from The Lord of the Dance (Ronan Hardiman)
     
     Five Mystical Songs (Ralph Vaughan Williams 1852-1958)
       Ⅰ. Easter
       Ⅱ. I Got Me Flowers
       Ⅲ. Love Bade me Welcome
       Ⅳ. The Call
       Ⅴ. Antiphon

 
           Intermission
       
     Variation on an Original Theme, Op. 36 (Enigma Variations) (Edward Elgar 1857-1934 )
       Theme (Enigma: Andante)
       Variation I (L'istesso tempo) "C.A.E."
       Variation II (Allegro) "H.D.S-P."
       Variation III (Allegretto) "R.B.T."
       Variation IV (Allegro di molto) "W.M.B."
       Variation V (Moderato) "R.P.A."
       Variation VI (Andantino) "Ysobel"
       Variation VII (Presto) "Troyte"
       Variation VIII (Allegretto) "W.N."
       Variation IX (Adagio) "Nimrod"
       Variation X (Intermezzo: Allegretto) "Dorabella"
       Variation XI (Allegro di molto) "G.R.S."
       Variation XII (Andante) "B.G.N."
       Variation XIII (Romanza: Moderato) " * * * "
       Variation XIV (Finale: Allegro) "E.D.U."





2024/03/26

あららっ、冬に逆戻り! / 鬼気迫る謎の曲

今年は2月末頃から気温が上がってきて、雪もすっかり解けてしまい、このまま春が来そうな気配だったのですが・・・
日曜から雪が降り始め、久しぶりに墨絵のような世界となりました。
まあ、例年のミネソタの3月は、こちらのほうが見慣れた景色なのですけれどね。


気温は-6℃位で、だいぶ解けてきた湖もまた凍ってしまうかも。
これも、今の時期はまだ全面凍っていることが多いので、驚きはしません。

数日前には、たくさんのカナダグースが湖に集まって遊んでいましたが、ちょっと早まったみたいね。


道路は凍ってツルツル・・・
運転に細心の注意を払わなくてはならず、暖かさと雪のなさに甘やかされていたミネソタンにとっては、「ちぇっ!」という感じです。


日曜はコンサート本番でしたが、前日のリハーサルの時に「天候があまりにひどかったらキャンセルの可能性もある」と言われていました。
隣りのノースダコタ州から手伝いに来てくれていた人たちもいて、帰路を心配してのことでした。

幸い、予報ほどには天候が悪化せずキャンセルは免れたものの、皆さんの安全のためにコンサートのプログラムを短縮することになってしまいました。

2月のコンサート終了後、直ちに練習を始めたチャイコフスキー「交響曲第5番」は、残念ながら第1楽章と第4楽章のみを演奏することに・・・
うっとりするように甘美なホルンのソロで始まる、大好きな第2楽章がカットされてしまったのが、とても心残りです。

雪が降っていたので、早めに家を出ることにして、無事にコンサート会場に着きました。
こんな日なのでお客様は少ないだろうなと思いましたが、予想よりずっとたくさんの方々が聴きに来てくださって嬉しかったです。

今回の目玉は、元団員の Sadie Hamrin さんがソロを弾くショスタコーヴィチ「ヴァイオリン協奏曲第1番」


私がこのオケに入団した13年前、「やたらと上手な小学生の団員がいる・・・!」と驚いたのですが、それが彼女でした。

ハイスクール在学中は陸上競技で活躍して、オケ活動は休んでいましたが、その後音大に進学。
5年前には、ヴィオラを弾くお姉さん(やはり元団員)と共に、コンサートで美しい姉妹デュエットを聴かせてくれました。

そしてすっかり大人っぽくなった彼女、今回は私たちとの共演のためにカナダから来てくれたのです。
現在は、修士号を取るために頑張っているそうです。

このショスタコーヴィチヴァイオリン協奏曲第1番、全く知らなかったので YouTube で探して聴いてみたら、思わず絶句・・・

第1楽章の表題は「ノクターン(夜想曲)」
ショパンのノクターンのようにうっとりするものを想像していたら、見事に裏切られた・・・
「なんじゃこれ?」という怪しい雰囲気で、まるで別の次元に引きずり込まれていきそう。

テンポの速い第2楽章は、スケルツォ」らしい滑稽さも漂うものの、摩訶不思議な世界。
第3楽章ではやっとメロディーが追えるようになり、やたらと長くて迫力のあるヴァイオリン独奏のカデンツァ(5分近い!)に圧倒されます。

切れ目なしで続く第4楽章は、それまでに比べると生き生きした印象。
オーケストラとの絡みがおもしろくて、終わり方が派手なので、コンサートでは大きな拍手とスタンディングオベーションをいただけて良かったです。
ソリストは、文句なく素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

どんなに謎???な曲か興味がある方は、どうぞこちらの動画をご覧ください。



正直のところ、とにかく疲れました。。。
長い休みの後に、誰かが入る所を間違えたら崩壊間違いなしでしたので、みんな頭の中で必死で小節数を数えながらの演奏でした。
私ひとりは英語では間に合わないので、日本語で数えていました(笑)

参考までに、日本のヴァイオリニスト服部百音さんがこの曲を演奏した時の、彼女のメモを記しておきます。

【第1楽章】

おどろおどろしい始まりから、生と死の堺のような自分の意識を超えた、現世ではない世界を音で表現している。

【第2楽章】

痛快で滑稽なスケルツォの裏にはらむ狂気。ショスタコーヴィチが持つ表裏一体の性格が表れている。

【第3楽章】

嘆きの楽章。純粋な一粒の涙から始まり、それが懺悔となり、人を焦がれる気持ちとなり、自分の体が爆発しそうなほど心が張り裂けていく。

【第4楽章に向かうカデンツァ】

最後の肉体が抜け落ちる中で、意識だけが覚醒している。そこでは銃声や亡くなった人たちの声が聴こえる。やがて重力と相反するほどのエネルギーが肉体の中で逆流し、クライマックスのフォルテッシモに向かっていく。


コンサートの時間を短縮するために、休憩なしでチャイコフスキー「交響曲第5番」に突入!
同じロシアの作曲家でも、チャイコフスキーは演奏していて何て気持ちがいいのでしょう♪
謎のエスニック料理を食べた後の、お口直しの美味しいデザートのようでした。
特に第4楽章の堂々とした出だしとエンディング・・・弾きながら「生きていて良かった!」と素直に思えました。

YouTube で色々な指揮者・オーケストラの「チャイ5」を聴き比べましたが、落ち着いたテンポで、各楽器の音色のバランスが良いなと感じたのがこちらです。
(あまりに速いと、一緒に弾けないという理由もあって・・・)



実はこの曲、12年前に父が亡くなる少し前に、一時帰国していた日本で演奏したことがある思い出の曲です。
  その時のブログ記事 ⇒ チャイコフスキーのおかげ

日本で私が所属していたオーケストラでも、今年の6月の定期演奏会でまたこの曲を演奏するそうで、何だか不思議な縁を感じます。

この世界情勢で、ロシアの作曲家の作品を演奏するってどうなの?という懸念もあったかもしれませんけれど、音楽は人類全体の宝ですものね。
どこかの国の作曲家を、特別に嫌ったり贔屓することがあってはならないと思います。


♪3月24日のコンサートプログラム♪ (予定していたもの)

     Minnesota Lakes (Christopher Stanichar)
     
     Violin Concerto No. 1 in A minor, Op.77 (Dmitri Shostakovich 1906-1975)
       Ⅰ. Nocturne(夜想曲): Moderato
       Ⅱ. Scherzo(スケルツォ): Allegro
       Ⅲ. Passacaglia(パッサカリア): Andante - Cadenza
       Ⅳ. Burlesque(ブルレスケ): Allegro con brio - Presto

 
           Intermission
       
     Symphony No.5 in E minor, Op.64 (Pyotr Illyich Tchaicovsky 1840-1893 )
       Ⅰ. Andante - Allegro con anima - Motlo piú tranquillo
       Ⅱ. Andante cantabile, con alcuna licenza
       Ⅲ. Valse. Allegro moderato
       Ⅳ. Finale: Andante maestoso - Allegro vivace - Meno mosso


2024/02/20

白鳥がやってきた / 大人の雰囲気の映画音楽特集

ミネソタでは、相変わらず日中は4月位の暖かさが続いていて、はほとんど解けてしまいました。
いつも今頃お世話になる、ダウンジャケットスノーブーツの出番がありません。

それでも、はまだに覆われています。
少しだけ水面が露出している部分に、今日は美しい白鳥が4羽集まっていました。


暖かさで湖の氷はきしみ始め、ジャングルの太鼓のような、宇宙の鼓動のような、とても神秘的な音を響かせています。
この音が大好き♪しばらく湖のそばで自然のシンフォニーを楽しみました。


シンフォニーと言えば・・・
日曜日は、2月恒例の映画音楽特集コンサートでした。
当日も、その前3日間続けてのリハーサルも、天候の心配を全くしなくてすんで良かったです。

会場いっぱいのお客様で、とても盛り上がりました♪
雪がないのでスノーモービルにも乗れず、人工雪を使うとは言え、スキースノーボードもイマイチ、アイスフィッシングも氷が割れそうでもう怖いので、「それじゃコンサートにでも行くか~」と来てくれた人が多かったのかもしれません。

今回は、指揮者曰く「大人の雰囲気の洗練された曲が多い」ため、いつもの黒いフォーマルウェアでの演奏でした。
例年ですと、指揮者も団員も、映画に登場するキャラクターの扮装をするのですが・・・
その点は、ちょっと残念だったかも。

第1部の最後の「ロミオとジュリエット」は、映画の中で演奏されたものではなく、チャイコフスキー作曲の序曲をアレンジしたものでした。
出だしは、3月のコンサートで演奏するチャイコフスキーの「交響曲第5番」に少し似た雰囲気です。

「サウンド・オブ・ミュージック」より「エーデルワイス」も演奏しました。
これは、高校の時のクラブ活動でも演奏したことがある、とても懐かしい曲♪
(その時は、コーラスとギターの伴奏でした)
考えてみたら、若い頃から一貫して、みんなで気持ちを合わせて一緒に何かを演奏するということに、私は格別の喜びを味わってきたのだな。。。

曲順が戻りますが、コンサート2曲目の「ララのテーマ」は、1965年の映画「ドクトル・ジバゴ」の中で演奏されて大ヒットした曲です。
「ドクトル・ジバゴ」は、その年のアカデミー賞10部門にノミネートされ、5部門で受賞したものの、主要部門は他の映画に持って行かれてしまったとのこと。

それが実は、「サウンド・オブ・ミュージック」だったそう!
私も「サウンド・オブ・ミュージック」なら何度も観たことがありますが、「ドクトル・ジバゴ」のストーリーは全く知りません。
3時間以上の長い映画だそうですけれど、いつかじっくり観てみたいかも。

3月のコンサートのリハーサルが始まるまで、あと3週間しかありません。
楽譜が配られたのが今日!ほっとする暇もなく、自宅練習をさっそく始めなくちゃ!!


★2月18日のコンサートのプログラム★

     Flying Theme from E.T. 「E.T.」のテーマ
     Doctor Zhivago: Prelude and Lara's Theme ドクトル・ジバゴ: プレリュードとララのテーマ
     Unchained Melody アンチェインド・メロディ
     As Time Goes By 「カサブランカ」より:時の過ぎゆくままに
     Moon River ムーン・リバー
     Romeo and Juliet Overture 「ロミオとジュリエット」序曲
     

        INTERMISSION

     Beauty and the Beast 美女と野獣
     Edelweiss エーデルワイス
     Rocky Theme ロッキーのテーマ
     Lion King ライオン・キング     
     Raiders March レイダース・マーチ


おまけ 日本に住む息子夫婦は、2月半ばにスノーボードを楽しんだそう。
     あ~、雪が懐かしい(笑)



2023/12/06

夫には、ちょっとした予知能力があるらしい

かなり、ぞっとした話があります。。。

夕べは、所属しているオーケストラのクリスマスコンサートの日でした。
会場いっぱいのお客様は、皆さん幸せそうなお顔。
小さなお子さんたちも多く、素敵なドレスでおめかししている女の子もちらほら見かけました。

団員も、いつもの黒のフォーマル衣装ではなく、グリーンのクリスマスカラーに、クリスマスらしいアクセサリーをつけたりして華やかでした。

定番のクリスマスソングに加えて、アニメーション「スノーマン The Snowmanの映像に合わせての演奏も♪


レイモンド・ブリッグズ Raymond Briggs の絵本をアニメ化したもので、セリフは一切ありませんが、映像にぴったりのハワード・ブレイク Howard Blake 作曲の音楽が、全てのシーンを生き生きしたものにしています。

これは以前にも演奏したことがありますけれど、パンデミックを乗り越えて、こうしてまた大勢のお客様にご披露できるようになったということで、とても感慨深かったです。
 ⇒ (2017年の記事) 大人の心の中に住む子供の部分

「スノーマン」のテーマ曲 "Walking in the Air" は、美しくも切ないメロディーです。


オリジナルはボーイソプラノですけれど、昨日は可愛らしいドレスに身を包んだ小学生の女の子が歌ってくれました。
大勢のお客様の前で緊張した様子もなく、お見事! あの年で、大したものだな~

「スノーマン」のアニメ映像はステージ後方のスクリーンに映し出され、私たち団員には見えません。
全ては、映像に合わせて腕を振る指揮者の勘が頼りで、団員はその動きを見つめながらの演奏です。

部屋の電気のスイッチをつけたり消したりする場面など、1秒早まっても遅くなってもおかしくなるので、指揮者はどんなに神経を使ったことでしょう。
お客様には、「どうして、あんなにぴったり合うの?」と驚かれました。

最後の「そりすべり Sleigh Rideが終わると、会場全体が割れんばかりの拍手♪
スタンディングオベーションをいただきました。
ああ、生きていて良かった・・・と思える嬉しい瞬間でした。
指揮者もほっとした表情で、満面の笑顔をお客様にも私たちにも向けてくれました。


さて、前置きがずい分長くなりました。

一晩明けて朝食の時に夫が言うには、昨夜みんながニコニコしてコンサートに酔いしれている時に、「幸せそうな人がいっぱいのこの会場に、もし自分が不幸だと感じている誰かが、銃を持って乱入し、みんなも不幸になれ!とばかりに乱射を始めたら・・・」という不安に急に襲われてしまったのだそう。

その思いがやけに強くなって、会場を立ち去ったほうがいいのでは?と感じたほどだったけれど、我慢したのですって。

それだけなら、「ちょっと疲れているんじゃないの?」で済むのですが・・・
その後の義妹からの連絡にぞっとしました。

何とコンサートが終わった約1時間後に、この地域の学校全体へのテロ的脅しがあり、翌日の今日は安全のために休校になってしまったそう。
(私たちのコンサートは、いつも高校のホールを使わせていただいています)

まだ詳細は明らかにされていませんが、犯人が見つかって逮捕されたとのことで、何事もなくて本当に良かった。
夫には予知能力があるのだろうかと、驚く話でした。

そう言えば日本に住んでいた時も、大き目の地震が来るちょっと前に「来そうだ!」と感じたと言っていたことが何度かあったなあ。

今後こんな予知能力(?)が発動してしまった時、従って逃げたほうが良いのか迷うことになりそうです。。。


♪12月5日 クリスマスコンサートのプログラム♪

     A Christmas Festival (Leroy Anderson)
     ”The Snowman" film and music (Howard Blake)

           Intermission
     
     How the Grinch Stole Christmas (Jerry Brubaker)
     Frosty the Snowman (Steve nelson / Jack Rollins, arr. John Moss) 
     Carol of the Drum (Katherine Davis, arr. Ray Wright)
     Let it Snow! Let it Snow! Let it Snow!  (Styne / Sayre)
     A Charlie Brown Christmas (Guaradi / Pugh)
     Holiday Sing-along (Traditional, arr. Bob Cerulli)
     Sleigh Ride (Leroy Anderson)