2013/02/26

ホルストの「惑星」

明日の子供のためのコンサートと、3日の定期コンサートでは、17日とは全く違う曲を演奏するので練習が大変!

その中のひとつが、イギリスの作曲家グスターヴ・ホルスト Gustav Holst (1874-1934) の組曲「惑星 The Planetsです。
 「金星」「木星」の2曲を演奏します。


組曲を通して演奏するには、女声コーラスや特殊な楽器が色々と必要で、今回は無理とのこと。
でも、大好きな「惑星」の特にお気に入りの2曲なので、十分にうれしいです♪

 「惑星」を初めて聴いたのは、1970年代に冨田勲さんがシンセサイザー版のアルバムをリリースした時でした。
シンセサイザーという魔法の楽器の可能性を最大限に生かした画期的なアレンジに、ガ~ンと強い衝撃!!

コーラスも、ロケット打ち上げの秒読みも、オルゴールの音も全部合成音!? すごすぎる!!
機械的な音のはずなのに、冨田さんの音にはなぜだか温かみを感じました。

ホルストの原曲を聴いたのは、それからしばらく経ってから。
冨田さんのレコードを聴き慣れていたので、パポピパ~みたいな無線通信音声やロケットの発射音などの幻聴が、どうも一緒に聞えてくるような気がして困りました。


「惑星」は7つの楽章でできていて、それぞれに惑星の名と副題がついています。
ただし、私たちが学校で習った「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」の順ではありません。
「地球」は含まれず、「火・金・水・木・土・天・海」という順に曲が進みます。

この順番については、諸説あるようです。
地球から距離が近い順なのだとか、木星を中心にまず太陽に向かい、それから太陽から遠ざかって・・・とか。

「惑星」が作曲された時、冥王星はまだ発見されていませんでした。
冥王星って、何年か前に惑星の仲間からはずされてしまったので、ちょうどよかったのかな。


惑星の名前、全部英語で言えますか?
英語名は、ギリシア・ローマ神話の神々にちなんでつけられています。

 水星   Mercury(マーキュリー) 
 金星   Venus(ヴィーナス)  
 地球   Earth(アース)
 火星   Mars(マーズ) 
 木星   Jupiter(ジュピター)
 土星   Saturn(サターン) 
 天王星   Uranus(ユーラナス、ユレイナス) 
 海王星   Neptune(ネプチューン)  
 そして、惑星から矮惑星 dwarf planet に降格となってしまった冥王星は Pluto(プルートウ)です。 

金星 Venus

ホルストの「金星~平和をもたらすもの Venus, the Bringer of Peaceは、愛と美の神ヴィーナスにふさわしく、ひたすら美しいです。
けれども途中からいきなり、シャープが6つもつく嬰ヘ長調になってしまうので、うっとり酔いしれてはいられない!

女神の歌声のようなヴァイオリン&チェロのソロと合奏の対比、光が射してくるような転調、神々しくて洗練された雰囲気の曲。
テンポはゆっくりなので、まあ何とかなるでしょう。

木星 Jupiter

「木星」の出だしは、ファーストヴァイオリンとセカンドヴァイオリンがそれぞれ2パートずつに分かれ、セカンドはファーストのちょうど1オクターブ下の音を奏でます。

それぞれラドレとミソラのくり返しだけなのに、スタートがずれているので音がとても複雑に絡み合い、宇宙の混沌を表しているような・・・
ホルストは音のマジシャンだという気がします。

この冒頭、わあ!これから何が始まるのだろう、と聴く人を引きつける効果があります。
でも弾いているうちに、どこが小節の頭かわからなくなってきちゃう。。。

「惑星」の全曲を知らなくても、「木星~歓喜をもたらすもの Jupiter, the Bringer of Jollityの中間部の旋律だけなら、歌手 平原綾香さんのデビュー曲 Jupiter や、ダイアナ妃の葬儀の折に、耳にしたことのある方が多いはず。

弦楽器とホルンがユニゾンで奏でるあのメロディーは、壮大で厳かで、イギリスらしい格調の高さを匂わせ、なおかつ慈愛に満ちていて、とにかく胸にぐっときます。

スコットランド民謡が原曲である「蛍の光」に使われている音階にも似ているので、懐かしさを感じるのかな?
 注:日本の唱歌や童謡などに多く使われる、ヨナ抜き音階のことです。
   (その調の音階の4番目と7番目の音が抜ける)。
    ただし「木星」の中間部分に4度の音(ラ♭)は登場しませんが、7度の音(レ)は使われています。

メロディーの音域が次第に高くなり、最後はフォルテッシモ!!
使われる楽器数も増えていき、盛り上がりの効果抜群です♪



その他の楽章については省略しますが、最初と最後についてだけ、少し触れておきますね。

火星 Mars

「惑星」の最初は、勇ましくて「スターウォーズ」を連想させるような「火星~戦争をもたらすもの Mars, the Bringer of Warです。
タタタ・タン・タン・タタ・タンの5拍子のリズムがひたすらくり返され、めちゃかっこいい!
これもやりたかったなあ。

でもこの出だしの部分、コル・レーニョ col legno といって、弦楽器の弓の毛の部分ではなく棒の部分で叩く奏法なのです。
他の曲でやったことがありますが、弓も弦も傷んでしまいそうで怖い。。。

海王星 Neptune

一番最後の「海王星~神秘なるもの Neptune the Mysticの終わり方も独特です。
典型的な交響曲は、ジャン、ジャ~ンと派手に華々しく終わるのに対し、この組曲はまるで消え入るような終わり方。 宇宙空間にとけ込むように神秘的・・・

女声コーラスが入るのですが、ライブの時は舞台上には立たず、舞台裏で歌うのだそうです。
それでも一応ステージ衣装に身を包むのでしょうけれどね。 何だかお気の毒。。。

コーラスパートの最後の1小節に、リピート記号がついています。
ステージとの境のドアを少しずつ閉じていって、コーラスがフェイドアウトするのだとか。

冨田勲さんのシンセサイザー・バージョンでは、まるで無限の宇宙の果てに霞んで消えていってしまいそうな印象の女声コーラスの後に、静かなオルゴールであの「木星」のテーマが奏でられるというものでした。


「惑星」が大ヒットしてもその名声に甘んじることはなく、ホルストは教師としての仕事を続けました。
世間はこれを上回るような曲の登場を望んでいましたが、ご本人が本当に作りたかったのは、宗教音楽や自分の生徒たちが演奏できるような曲だったとか。

去年の3月のコンサートで私たちが演奏した「セントポール組曲」も、とても楽しかったっけ♪
ホルストとセントポール女学校の生徒たちのやり取りが、目に浮かぶような・・・

  ⇒ その時のブログ記事は こちら

世間での成功より、自分らしい生き方を貫いたホルスト、心から尊敬します。


「惑星」は危険です!ハマるとどんどんのめり込み、中毒になってしまう可能性大。
皆さん、お気をつけて・・・

音だけで宇宙旅行ができてしまうというのは、本当にすごいことだな~
無限の宇宙に思いをはせ、人生の意味や死後の世界のことにまで想像がふくらんでいく・・・深い、深~い曲なのです。


なお今回の記事の一部は、NHK・BS で放送されていた番組「名曲探偵アマデウス」の内容を参考にさせていただきました。


おまけ 「木星」 です♪ 例のメロディーは3分を過ぎたあたりから始まります。


全曲続けて聴きたい方は、こちらをどうぞ♪ 
古いですが・・・ ユージン・オーマンディ Eugene Ormandy の指揮。


ついでにこんなのも見つけてしまいました。
スコアがアニメになっている・・・すごい!!


2013/02/22

今日はネコの日、にゃんにゃんにゃん♪

日本では、2月22日ネコの日だそう。 (=^・ω・^=)
2、2、2、「にゃん、にゃん、にゃん」なのですってね。

うちのネコさん、キキ とたっぷり遊んでやることにしましょう。
週末に遊びに来ていた娘(キキのママ)がミネアポリスに帰ってしまって、寂しがっているからね。。。

今日は、写真をいっぱい載せちゃいます。

ネコってどうして、箱や袋が大好きなんだろう・・・
見ると突進してきて、必ず入っています。




「なぜそうなった・・・?」シリーズ






時々、化けネコになっている ( ̄□ ̄;)


いたずらしたのは、わたしじゃないも~ん!


洗面所のシンク付近に住んでいることが多い。
蛇口から出る水に興味深々。



ダイエットした方がいいかしら・・・

家中、色々な所で寝ている。 最近気に入っているのは、乾燥機の上。


キキはバイリンガルなので(?)、私はいつも日本語で話しかけています。
ちゃんと、ニャーと言ってお相手してくれます。

今1歳半のキキ、元気で長生きしてね!

2013/02/18

プレジデンツデーつながりで

毎年2月の第3月曜日(今年は2月18日)は、プレジデンツデー Presidents' Day というアメリカの祝日です。

二人の偉大なアメリカ大統領(ワシントンリンカーン)が2月生まれだったことから、制定されました。
今では、歴代の全ての大統領の功績をまとめて称えちゃえ!という日です。

昨日行われた私たちのコンサートのテーマも、プレジデンツデーにちなんで Music&President でした。
休暇のためミネアポリスから戻っていた娘も含め、家族みんなが聴きに来てくれました♪

今回は、人文学者であり、作家、社会評論家でもあるクレイ・ジェンキンソン Clay Jenkinson さんをゲストに迎えての、レクチャーコンサートでした。
そして私たちが、それぞれの大統領に関連する音楽を演奏したというわけ。


ジェンキンソンさんは、第3代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソン Thomas Jefferson と、第26代大統領セオドア・ルーズベルト Theodore Roosevelt に扮して、その生涯と時代背景についての興味深い話をしてくださいました。

17年間にわたって、アメリカの49の州で大統領を演じているそう・・・
衣装だけでなく身振りも話し方もそれらしく、話も面白おかしくて、観客は何度も爆笑の渦!


ジェファーソン大統領ルーズベルト大統領に扮したジェンキンソンさん。
似てるかな?

Thomas Jefferson 大統領
Jenkinson 氏

Theodore Roosevelt 大統領
Jenkinson 氏


ジェファーソン大統領は、アメリカ独立宣言草案者の1人でした。
フランスからルイジアナを買収し、国土を大幅に拡張、議会制政治を導入したという功績があります。

フィドルの演奏が得意だったなんて、初めて聞いたわ~
奥様のことも、フィドルで口説いて射止めたとか?

ついでに当時の奴隷たちも射止めちゃったらしく、正妻だけではなく奴隷たちとの間にも、何人も子供をもうけてしまったそうです。
肖像画は、どちらかというと草食系っぽく見えるけれど、そちらの方はお盛んだったご様子 ( ̄ェ ̄;)

ヴァイオリンフィドルには、微妙な構造的違いがあるのかどうか、私にはよくわかりません。
お酒がこぼれちゃったら大変なのがヴァイオリンで、誰も気にしないのがフィドルとか?

私たちのコンサートマスターが、それぞれの代表的なフレーズを演奏しました。

正装してかしこまり、楽譜通りに弾くのがヴァイオリン。
ほろ酔いの(泥酔かも・・・)お父ちゃんが、楽譜なんか全然見ないで(っていうか読めない・・・)気分のおもむくままに弾いちゃうのがフィドル、そんな感じがします。

フィドラーはこういう曲は弾かないよという例で、前回のブログに書いた正統派のバロック音楽を演奏したのは、ちょっと苦しいこじつけかな?


一方、パナマ運河を建設してアメリカ経済を活性化させたルーズベルト大統領は、カウボーイ的な男らしさで知られていたそう。
カウボーイに関する歌も大好きだったとか。
私たちの後半の演奏も、 Cowboy Fantasy という曲から始まりました。

彼が在任中に作曲された、スコット・ジョプリン Scott Joplin
 ・エンタテイナー The Entertainer
 ・ラグタイム・ダンス Ragtime Dance
の2曲も演奏。

独特のかっこいいリズム、こけずに弾くには集中力が必要・・・

そして America the Beautiful An American Frontier など アメリカ万歳! の匂いがプンプンの曲も演奏。 レクチャーも入った分、とても長~~いコンサートでした。
お客様も、団員もお疲れ様でした。。。


本当は撮影厳禁なのですが、娘がひそかに隠し撮り!


昨日のコンサートのプログラム
(なかなか曲が決まらなかったので、今回は見かけがしょぼい)


次回のコンサートは、何と今月27日。
それに向けてのリハーサルが明日から始まるので、さっと頭を切り替えてまた練習に励まなければ!


アメリカ大統領といえば・・・
サウスダコタラシュモア山 Mount Rushmore 、花崗岩の山肌に掘られた大統領の彫像は、よく知られていますね。
内側の2人が、昨日ジェンキンソンさんが取り上げた大統領たちです。

私は実物を見たことがありませんが、夫によると、バカみたいに大きくて(鼻だけで6メートルもある!)周りには何もないので、わざわざ見に行くほどのものではないとか・・・

でもアメリカ人にとっては「自由の女神」に次ぐアメリカの象徴として、人気スポットのようです。
何かのついでに機会があれば、そのバカでかさをこの目で確かめてみたいな!

各大統領の名前を付け加えました♪


おまけ バッハブランデンブルク協奏曲 第3番
     私たちもこの動画のように、指揮者自らが弾くチェンバロに合わせて演奏。
     指がもつれそうになった所もあったけれど、気持ち良く弾けました♪


2013/02/13

ゆがんだ真珠って・・・

12月のクリスマスコンサート以来、オーケストラ活動はしばらくお休みでした。
けれども、2月に2回、3月初めに1回のコンサートを控え、やたらと忙しくなってきた~ (大汗;)

今月17日のコンサートでは、バロック音楽と「スティング」などポピュラー曲の数々を演奏します。

バロック baroque の時代の作曲家は、王侯貴族や教会のお抱えミュージシャンである場合が多かったそう。
当時の音楽って、パトロンたちが自分の力や豊かさを誇示するためにも利用していたのでしょうね。


ところで、バロックってどういう意味かというと・・・
ポルトガル語の「ゆがんだ真珠 (barroco)」が語源になっているそうです。

均整と調和の取れていたルネサンス様式に比べて、音楽だけでなく絵画彫刻文学建築などあらゆる分野で、この時代には、飾りが多くより壮大なものが好まれるようになりました。

装飾過多と批判されることもあるバロックですが、音楽について言えば、現代の私たちにとっては、リラックスしたい時に聴きたいジャンルではないかしら。
この後の作曲家によるスケールの大きな交響曲などに比べて、身構えずに聴けます。


今度のコンサートでは、バロックの代表的作曲家であるバッハ Bach ヘンデル Handel 、そして彼らよりちょっとお兄さん(?)のコレッリ Corelli の曲を演奏します。

バッハの音楽には、神や宇宙または数学的な美を感じるという人が多いです。(私も同感!)
「ゆがんだ真珠」だなんて、失礼しちゃうわ。。。

当時の作曲家の肖像画って、皆さんモフモフのかつら姿ですよね。
髪が寂しかったりしても、ささっと隠せて便利だったかも♪

バッハ (1685 - 1750)
ヘンデル (1685 - 1759)
コレッリ (1653 -1713)

バッハヘンデルは、共に1685年ドイツ生まれ。
日本では江戸時代で鎖国中。 第5代将軍徳川綱吉により、生類憐みの令が発令された頃です。

綱吉は能が大好きで、自分でもよく舞っていたそう。
忘れ去られていた古い曲を見つけ出させ、復曲させて上演という功績がありますが、豪華絢爛だったヨーロッパの同時代の曲に比べると、ずい分地味だったことでしょうね。。。


バッハヘンデルの同級生(?)には、他にスカルラッティがいますし、クープランアルビノーニヴィヴァルディテレマンラモーなどは、もう少し先輩です。
いいですね~♪ この時代の曲。

そしてバロック時代の後は、ハイドンモーツァルト、ベートーヴェンなどの古典派の時代となります。


17日のコンサート前半では、

 バッハ「ブランデンブルグ協奏曲第3番」Brandenburg No. 3
 ヘンデル「王宮の花火の音楽」Royal Fireworks
 コレッリ「コンチェルト・グロッソ第6番ヘ長調」Concerto Grosso No. 6 in F major

を演奏します。
どれもキラキラと輝かしい印象でノリがよく、弾いていても楽しいです。

それにしても、本番が17日なのにみんなで合わせたのは昨日(12日)が初めてって、冒険すぎないか・・・?
明日から本番まで毎日2時間半のリハーサルがありますが、どうなることやら。



おまけ バッハの曲は、大好きすぎるものばかりで困っちゃうのですが、
     今日はグレン・グールド Glenn Gould のピアノによる「ゴルトベルク変奏曲」を・・・
     何年か前に初めて見た時は、ものすごく衝撃的でした!即、CDを買いました。

     天才であると同時に、変人扱いされることも多かったグールド。
     ピアノが愛しくて愛しくてたまらないという様子が、ビシビシ伝わってくる映像です。


若い頃の写真、いいな~♪



週末、かなりまとまった雪が降りました。 春はまだまだ・・・



2013/02/09

もちもちでプチプチのワイルドライスブレッド

ずっと前、友人宅でごちそうになったワイルドライスブレッド Wild rice bread を、家で焼いてみました。
おいしかったのでレシピをいただいたのに、焼くのを長らく保留にしていたパン・・・ついに日の目を見ました~!

レシピは最後に載せておきます。
この辺ではワイルドライスバターミルク butter milk も簡単に調達できますが、日本ではちょっと大変かな?
グラムではなく、1カップ、2カップなどと容量で表すアメリカ式のレシピですしね。


私は相変わらず、手ごねでパンを焼いています。
去年の誕生日祝いに bread machine をプレゼントしてもらう約束だったのに、迷っているうちに機会を逃し、もうすぐ1年が経ってしまう。。。
今年こそよろしく!と今から夫に催促しています。

このパンはとてもシンプル。 ワイルドライスをゆでておいて、こねたパン生地に混ぜるだけ。
パン生地には、水や牛乳の代わりにバターミルクを使うのが特徴です。
そのせいかどうかわかりませんが、しっとりもちもちした感じで、めちゃうま~い♪


もちもちパンに、ワイルドライスのプチプチ感がいけます!
焼き立てを、一気に3切れ食べてしまった・・・ヤバい!!
夫と息子も、うなりながらパクパク食べていました。


材料しか聞いていなかったので、発酵温度&時間、焼く温度&時間など、全てアバウト。
様子を見て、想像力を働かせながら作りました。

イーストだって、日本では何グラムときちんと計量するのが普通なのに、大さじ半分って一体どこに合わせりゃいいんだ?
ワイルドライスを加えたら、生地がちょっとべたついてきちゃったけれど、大丈夫かな。。。
不安材料がいっぱい・・・それでも、最後にはおいしそうな香りが漂ってきてほっとしました。


バターミルクなるもの、アメリカのレシピ本には時々出てきますが、実は今まで購入したことがありませんでした。
牛乳売り場の隅の方に、ひっそりと(?)生息しているのを発見!
1クォート(1リットル弱)より小さなものはみつかりません。 ほんの少ししか使わないのにね。

これが噂の(?)バターミルク

名前から想像すると、普通の牛乳より濃そうな気がしますね。
でも元々バターミルクとは、牛乳やクリームからバターを作る時、分離されてあとに残った液体のことを指していたそうです。

今アメリカで売られているバターミルクは、無脂肪乳 or 低脂肪乳に乳酸菌の一種を加えて作られているそう。
私が買ったのは、乳脂肪分1%のものです。
見かけは、ヨーグルトドリンクみたいに少しとろっとした感じ・・・


試しにさっそく飲んでみました。
う~ん、まずくはないけれど、積極的に飲みたいというほどの味でもない。
普通の牛乳よりカロリーが低いし、カルシウムも豊富で、健康には良さそうですが・・・

バターミルクは、パンケーキなどをしっとりふわふわに焼くのによく使われます。
手に入りにくい日本では、プレーンヨーグルトスキムミルクを混ぜ合わせたり、牛乳レモン汁またはを加えて代用することができるようです。

チキンなどを長時間漬けておくと柔らかくなり、お味もよくなるそう。
そうして揚げたフライドチキンは最高だとか・・・残りのバターミルクは、そのように使いきることにしましょう。


レシピは以下の通りです。
友人は bread machine 使用でこの2倍量をちゃちゃっと。
手ごねだと大変なので、半量に変更しました♪



Wild Rice Bread(ワイルドライスブレッド) 2本分

材料  
 ゆでたワイルドライス  1C(目分量ですが、生のワイルドライス1/3C分位?)
 Bread flour(強力粉)  2C
 ドライイースト  大1/2
 バターミルク   1C(またはプレーンヨーグルト 80cc+無脂肪乳か低脂肪乳 160cc)
 ブラウンシュガー(または三温糖)  大1
 塩  小3/4
 オリーブオイル  大1


作り方
 1) ワイルドライスは軽く洗って鍋に入れ、たっぷりの水と塩小さじ1を加えて45分位ゆでる。
   (もし水が少なくなったら途中で足して、こげつかないように。)  ザルにあける。
 2) ボウルに粉、ブラウンシュガー、イーストを入れ、38℃位に温めたバターミルクを入れる。
    木べらで混ぜてひとまとまりになったら、塩とオリーブオイルも加え、こね台に移してこねる。
 3) たたきつけたり伸ばしたりしながら15分位こね、ワイルドライスを混ぜ合わせる。
 4) 均一に混ざったら丸めて、2)のボウルにいれ、ラップをして40℃で45分位一次発酵させる。
 5) 生地の大きさが2倍ほどになったらフィンガーチェック、軽くガス抜きして2等分して丸める。
    ベンチタイムを10分おく。
 6) それぞれをめん棒で円形にのばし、端からクルクル巻き、巻き終わりはしっかり閉じる。
 7) 閉じ目を下にしてクッキングシートを敷いた天板に乗せ、ラップをして40℃で25分位二次発酵。
 8) ラップをはずし、190℃に予熱したオーブンで20分焼く。

 *アメリカの軽量カップは、1Cが約240ccです。
 *バターミルクを加熱すると、モロモロと分離した感じになりますが、気にせず使いました。
   特に問題なかったけれど、よかったのかな?



おまけ 昨日は、朝のうち真っ青な空にまっ白な樹氷が映えて、とても美しかったです。
     お昼前には解けてしまい、すっかり元の茶色い木々に戻っていました。 
     まるで魔法みたい・・・



偶然撮影できたこの写真も、我ながら気に入っています♪
陽光が、バードフィーダーにともったキャンドルの光みたい・・・


2013/02/04

霜の花

1年前の冬には、肉眼で見えるでっかい雪の結晶に大興奮でしたが、今年はまだ小さなものしか目にしません。
気温や湿度、色々な条件が関係してくるのでしょうね。

 ★★去年の雪の結晶の写真はこちらこちら あっ、もうひとつこちら★★

けれども雪の結晶の代わりに、窓にさまざまな形の霜の花を発見!
車の窓に時々咲いていることがあるけれど、家の窓に見るのは初めてです。



同じ敷地内に、暖房不要の時期にしか使っていないゲスト用キャビンがあります。
変わった様子はないかとチェックしに行った時に、北側の窓にみつけました。

とても寒い時にだけ見ることができる、霜の花。 
英語では、frost fern 、fern frost または ice flowers とも言うようです。
地面でみつけるのは花のような霜ですが、窓のは確かにシダの葉っぱみたいですね。



普段住んでいる家は、冬の間は暖房つけっぱなしですから、窓はクリアなままです。
キャビンには誰も住んでいなくて、室内も冷え切っているからこそ、こんな霜の花が育ったのでしょう。

湿気の多い時期、日本の家に華々しく(?)咲くカビの花より、ず~っと素敵ですよね。
あまりの美しさに、しばらく見とれてしまいました。


近くで見るとこんな感じ。 う~ん、私のコンデジでの撮影はこれが限度・・・


遠くから見るとこんな感じ


自然の造形美にため息、そして脱帽です・・・

夏にはオーロラ北極光 northern lights )、冬にはダイヤモンドダスト樹氷を見ることができるミネソタでの暮らし、寒さは厳しくても楽しいこともいっぱい♪
今話題になっている中国の深刻な大気汚染も、さすがにここまでは影響ないですし。

中国の起業家が、チベットなどのきれいな空気を1缶70円ほどで売っているとか?
ミネソタの空気も缶詰にして売り出し、ひと儲けしようかな。。。


今日の日の出は7:41、日の入は17:26とのこと。 ずい分、日が伸びてきました。
太陽が顔を出す前の東の空も、息をのむほどの色合いでした。


寒いからって冬眠するわけにもいかないので、半ばヤケクソで元気に外遊びしております。 うふふ♪
気温が低すぎて、こちらの雪は思い切りサラサラ~
雪合戦も雪だるまも不可能なのが、ちょっと残念・・・

2013/02/02

放置プレイ?手作り甘納豆

急に甘納豆が食べたくなり、どこにでも売っている chick peas(ひよこ豆)で作ってみることにしました。
やたらと時間がかかりますが、放置プレイでOK♪

乾燥豆が家にあったので、これを使いました。


第1日目

乾燥ひよこ豆100gをたっぷりの水につけ、一晩放っておく。

第2日目

う~んと水を吸った豆を柔らかくなるまでゆでる。 沸騰してから30~40分位 (後日、50分間ゆでて再度挑戦。 ふっくらといい具合にできました!)。
別鍋に水400ccと砂糖150gを入れて火にかけ、糖蜜を作る。

そこに水を切った豆を入れ、ふたをしてとろ火で1時間ほど煮る。 吹きこぼれないように注意。
水分が少なくなってくると、豆がつやつやになってきます。


ふたをして、このまま6時間以上放置。

再び火にかけて、水分を飛ばす。 豆がつぶれないよう、鍋を時々揺らしながら混ぜる。
泡が立ってきたら、キャラメル状になってしまわないうちに火を止める。

ザルに移し、熱湯をかけて余分な糖分を取る。 皮がむけているのもあるけれど、あまり気にしない・・・
ザルの上に広げ、乾燥させる。


第3日目

豆が乾燥したのを確認し、ビニール袋に入れ、仕上げ用に15gの砂糖を入れて一緒にフリフリ・・・
乾燥させたら前より固くなってしまったので、初めにもっと柔らかくゆでておいた方がよかったかな?

今日は日本人仲間でランチの日だったので、お味見用に個別包装してお渡ししました♪



参考にさせていただいたのは、クックパッドこちらのレシピ

なるほど!のレシピをみつけると、同じ方の他のレシピものぞいてみることが多いのですが、「ひよこ豆の甘納豆」をアップしてくださった kakai さんという方のレシピは、これひとつだけでした。。。

これがアップされた2003年といったら、クックパッドが今のように大ブレイクするずっと前の時期だと思います。
先見の明があった kakai さんに何があったのかしら・・・なんてちょっと気になります。


アメリカに住んでいると、工夫して自分で色々作る羽目になります。
時にはありゃりゃと失敗に終わることもあるけれど、その過程をう~んと楽しもうと思っています。


おまけ 甘納豆とは、全く関係ありませんが・・・
     知人が送ってくれた、エリザベス女王の動画です。
     幼少期から現在の写真を、morph sequence(モーフシーケンス)の技術でつないだもの。
        
     エリザベス女王・・・?なぜ今?と思いながら一応観てみました。
     3分半ほどの短い動画でも、すばらしい技術と女王の美しさに、意外にも大感動でした!
 
     内側から自然ににじみ出る気高さ、上品さ、聡明さで光り輝くようなお顔。
     ご幼少の折からお歳を召された今まで、どの年齢にあっても何ておきれいなのでしょう!

     2月6日で何と在位61年だそうです。
     うちの夫にもイギリスの血が1/4混ざっていますので、ちょっと親しみを感じます。
        
     そういえば、映画「クイーン」を夫と観に行ったことがあったっけ・・・
     エリザベス女王を演じたヘレン・ミレンの演技も、圧倒されるようなすばらしさでした。

     大好きなバンゲリス Vangelis の曲、「炎のランナー Chariots of Fireがバックです♪