今回は "Postcards from Germany" というタイトルで、ベートーヴェンの曲が中心でした。
正統派のクラシックは、やはり演奏していてとても満足感があります。
交響曲第1番は、1800年に完成したベートーヴェン初期の作品のひとつです。
彼が30歳の頃ですから、難聴が進んできたものの、まだ聴覚を完全に失ってしまう前でした。
この第1作目の交響曲は溌剌として力強く、若々しさにあふれています。
ハイドンなどの古典派のお約束事を守りながらも、自分らしい色合いを模索していたのがうかがわれます。
1803年に描かれたベートーヴェンの肖像画。
誰もが知っている、もじゃもじゃ髪でいかにも気難しそうに見える後年の肖像画とは、ずい分違った印象です。
ベー様~♪ とお呼びしたら、にっこりとほほ笑んでくれそうな気さえしませんか?
ファーストヴァイオリンだけで演奏される第4楽章の序奏は、G音からの音階が、まずは3音、次に4音、そして5音、6音、最後は7音と、行きつ戻りつしながら違ったリズムで増えていき、ついにフェルマータでたっぷり延ばされる、とても印象深いものです。
クレッシェンドの次にはフォルテが来るかと期待すると、ふっと突然ピアノになってしまうのも、ベートーヴェンの得意技で大好き。
第4楽章は、まるでロックのノリ! 明るく楽しい気持ちになれる楽章です。
休憩をはさんで、後半はやはりベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番でした。
有名なピアノ協奏曲第5番 「皇帝」 に負けず劣らずの素晴らしい曲です。
主にアメリカ中西部でバッハから現代音楽、ジャズまで幅広い演奏活動を行っていらっしゃる Dr. Dianna Anderson を、ピアノのソリストとしてお迎えしました。
ノースダコタの大学教授でもあり、熱心なランナーでもあり、4人の男の子のお母さんでもあるスーパーレディーなのです!
小柄なのにパワフルで華麗な演奏に、リハーサルの時から団員一同うっとりでした♪
第1楽章のカデンツァは、4分近くも続く長いもの。
ピアノという楽器の魅力を最大限に紹介してくれるかのような独奏に、みんな聴き惚れてしまいました。
重苦しい第2楽章をはさんで、最終楽章はピアノとのかけ合いがめちゃ楽しかったです。
下の動画で、指揮のバーンスタイン氏もほとんど踊っていますね。
オープニングには、弦楽器だけでイギリスの音楽家ピーター・ウォーロック Peter Warlock (本名はフィリップ・ヘゼルタイン Philip Heseltine 1894~1930) 作曲の 「カプリオール組曲 Capriol Suite 」 を演奏し、これも好評でした♪
ルネッサンス期頃の様々な舞踏のステップがそれぞれのタイトルとなっている組曲で、躍動感に満ちた古風なメロディーです。
懐かしさを覚えるのに、ハッとするような現代的な和音も登場し、お気に入りの曲となりました。
今まで知らなかった曲と出会えるのも、オーケストラ活動の楽しみのひとつなのです。
★10月3日のコンサートのプログラム★
Capriol Suite for Strings カプリオール組曲 (Peter Warlock)
1. Basse-Danse
2. Pavanne
3. Tordion
4. Bransles
5. Pieds-en-l'air
6. Mattachins (Sward Dance)
Symphony No. 1 in C major, Op. 21 交響曲第1番ト長調 (Ludwig van Beethoven)
1. Adagio molto - Allegro con brio
2. Andante cantabile con moto
3. Menuetto : Allegro molto e vivace
4. Adagio - Allegro molto e vivace
INTERMISSION
Piano Concerto No. 4 in G major, Op. 58 ピアノ協奏曲第4番ト長調 (Ludwig van Beethoven)
1. Allegro moderato
2. Andante con moto
3. Rondo (Vivace)
次第に秋が深まり、紅葉も真っ盛り。 そろそろ暖房の恋しい季節です。
そして食欲の秋・・・ステージ用の黒のロングスカートが、きつくて入らなかった。 ヤバい・・・
いつものウォーキングコースも、夢の世界のようです。
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