2012/03/23

忘れんぼのバナナケーキ

朝起きたら、昨日まで湖の表面を覆っていた氷が、いきなりなくなっていてびっくり!
夕べの雨の仕業のようです。
庭の芝生も、元気に色付いてきています。

今日も1日中雨との予報。 家にこもってケーキを焼くことにしました。


バナナを買って数日後・・・皮が黒くなりかけたようなのが数本、わびしげにころがっていることがあります。
お菓子に使うには、そんな危篤状態のバナナがぴったりです。

「忘れんぼのバナナケーキ」というちょっと変わったネーミングに惹かれて、以前よく焼いていたお菓子のことを、久しぶりに思い出しました。
素朴なカントリー風の焼き菓子は、この湖畔の家によく似合う気がします。


これは、軽井沢のティールーム「アリスの丘」(作家の森村桂さんとご主人が1985年にオープン)の名物ケーキです。


「アリスの丘」での人気のお菓子を紹介した、「桂のケーキ屋さん」という本を持っています。
買ったのは、息子がまだ幼稚園に通っていた頃だったかな?


おいしそうな焼き菓子の写真と、かわいらしいイラスト、お菓子にまつわる物語で構成され、まるで童話のよう・・・

でも、レシピ付ではなかったのが、ちょっと残念でした。
その中で唯一レシピが載っていたのが、この「忘れんぼのバナナケーキ」なのです。

森村桂さんは「天国にいちばん近い島」などの著者で、皇后美智子様とも親交が深かったそうです。

書かれた文章を読むと、とても感受性豊かで繊細な方だったことが想像できます。
お菓子作りに関しては、かなり頑固なところもあったのではないかな?

ケーキを天火に入れる時には、「よろしくね、たのむよ!」とお願いすると頑張ってくれるのですって。
もし失敗しても天火をけなさない、ヤケを起こすから・・・などと語られています。

そう言えば、オーブンのことを以前は「天火」と言っていたっけ。
実家に初めてお目見えした時にも、確かそう呼んでいた・・・懐かしい響きです。


「忘れんぼのバナナケーキ」という名前の由来は、初めにニュージーランドで覚えた本式の作り方を、いつの間にか忘れてしまったからだそうです。

その名前のおかげで、失恋した方や嫌なことを忘れたい方を励ます時にも、絶好の役割を果たしてくれるとか・・・

でも、ご自身にはその魔法が効かなかったのでしょうか。
心を病んで、治療中の病院で自殺されてしまったのがとても残念です。


 「アリスの丘」は、桂さんのご主人が引き続き経営され、彼女のファンだった方がスタッフとして同じケーキを焼き続けていらっしゃるそうです。

いつか一度行ってみたいと思っていた店ですが、今となってはそれも叶わないだろうな。。。
代わりに本の写真と物語を元に、自分で工夫して焼いてみるのも楽しいかもしれません。


桂さんは、お菓子の材料に相当こだわっていらした様子。
そこら辺で買ってきたあり合わせのものでは、怒られてしまうかな?


忘れんぼのバナナケーキ」のレシピ 今日は13×9インチ(約33×23センチ)の型を使用

材料  
 バター  120g
 ブラウンシュガーまたは三温糖  70g
 卵   120g(L2個)
 小麦粉  120g
 ベーキングパウダー  小さじ1
 ブランデー漬けレーズン  大さじ2
 スライスアーモンド  大さじ2
 完熟バナナ  2~3本
 生クリーム  大さじ1
 コニャック  大さじ1

作り方
 1) バターは室温にし、小麦粉とベーキングパウダーは合わせてふるっておく。
 2) バナナは親指の先ぐらいの大きさに切り、生クリームであえる。
 3) バターをボウルに入れ、木べらでかき混ぜ、砂糖を混ぜ合わせる。
 4) さらにコニャックを混ぜ入れ、卵を1個ずつ落として混ぜる。
 5) 粉類とレーズン、アーモンド、バナナの順に加えてなめらかに混ぜ合わせる。
 6) その生地を、アルミホイルを敷いた天板などに広げる。
 7) 180℃のオーブンで30分ほど焼き、冷めたら切り分ける。


桂さんのレシピは、かなりアバウトな書き方ですので、家で試行錯誤した結果をここに載せました。
今回はブランデー漬けではなくラム酒漬けレーズン、コニャックもラム酒で代用の「なんちゃってバージョン」・・・
それでも十分おいしい♪

桂さんは、材料を手で混ぜ合わせることをすすめています。
ちょっと抵抗があるので、ズルしていつものように木べらを使っちゃいました。 (⌒-⌒;)

2012/03/17

シマウマがヒョウに変身

誕生日プレゼントとして、bread maker(ホームベーカリー)を夫に買ってもらうことが決定してから、ネットであれこれ調べていますが、まだどれにするか決められずにいます。

やはり日本製のものが、断然良さそう・・・
生地をこねるパワーが、アメリカ製のものと全然違うらしいです。

そんなわけで今のところは相変わらず、手ごねでパン生地を作っています。


日本でパン教室に通い始めて、最初に習ったのはこれでした!


チョコマーブルパンと、よもぎ桜あんぱん!!
どちらも、その後に日本の自宅で何度か焼いて大成功・・・自信作となっていました。

あ~、あんぱん食べたいな。。。
残念ながら、よもぎ桜あんもここでは手に入りません。
チョコマーブルパンの方を、アメリカに来て初めて焼いてみることにしました。

手ごねは大変ですが、パン生地の もちもち~っ として ふわふわ~っ として むにゅむにゅ~っ とした感触には、本能的な快感を刺激する何かがあるような気がします。
たとえ嫌なことがあっても、パン生地を思い切りバンバン叩きつけているうちにめでたく解消!

このパンは、生地の一部にココアを混ぜてこね、白生地に重ねて切ることをくり返し、最後に三等分して三つ編みにしてから型に入れます。


すぐ下の写真は、パン教室の先生の COOKPAD のページからお借りしました。
レシピも こちら に載っています♪
焼き上がってからスライスすると、こんなきれいなマーブル模様になるのです。




いや・・・なるはずだったのですが・・・



あれ・・・???
断面の柄が、シマウマではなく出来そこないのヒョウ柄になっていました・・・ (-_-;)


実は焼き上がった時、側面の模様に一抹の不安を感じていました。
いつもより、何だかあっさりしているものね。


これでは、マーブルパンとは呼べないですね。
きっと重ね具合がおかしかったか、三つ編みがゆるすぎたせいだと思います。

でも、シマウマだろうがヒョウだろうがお味は一緒♪ おいしくできて、家族みんな大喜びです。

ちなみに、アメリカで売っているスライスアーモンドって、皮付きなのです。
色々な点で、大ざっぱな国ですこと。。。

Bread maker が届いたら、まず何を焼こうかしら。
どれにするかまだ決めてもいないのに、ウキウキしています。


ところで、相変わらず昼間は暑いくらいのミネソタです。

庭の雪はさっさと消えましたが、林の中のウォーキングコースを5日前に歩いた時には、それでもまだ80%ぐらい雪に覆われていました。


少し離れた所に鹿の親子がちらっと見え、雪の上に足跡もはっきり残っていました。



ところが今日歩いてみたら、あっという間に雪がほとんど消え、こんなになっていてびっくり。。。
冬の間、色々な動物の足跡があちこちに見えて楽しかったのに、もう跡形もありません。
(ただし、シマウマヒョウも遭遇の可能性はゼロです。)


この前、小さな雑草のを発見して感激しましたが、実はあちこちで緑が元気にしていました。
別に驚くことではなかったみたい。

まだ湖の表面はほとんど凍っていますし、雪もちらほら残っているとは言え、とにかく気味が悪いほど暖かい!
薄いシャツ1枚でも、歩いていると暑くなってしまいます。そよ風が気持ちいいこと・・・

夫は元気に半袖です。 さすがミネソタ人だわ♪


散歩道のちょうど中ほどの、湖が見下ろせるこのベンチで、(ビール片手に)読書でもしたら気持ちよさそう。
4月、5月にも雪が降ることがあるという話ですので、まだ油断できませんけれどね。

2012/03/13

春は突然に!?

週末から、冗談みたいに暖かくなりました♪
8日の木曜日に吹雪いていたのが、何だか夢のよう・・・

天気予報を見ると、今後1週間の最高気温は14~22℃。 東京より暖かいではないですか!
しかもこちらでは気温を華氏で表すので、70度を超えると聞くと、めちゃくちゃ暑い気がします。
70度代と言ったら、この辺では6月頃の気温ですよ~
 
ミネソタの3月の平均最高気温は2℃ぐらいという話ですし、一番雪の多い月も、例年は3月なのだそうです。
一体どうしちゃったのでしょう。 もしや天変地異の前ぶれ・・・!?

ミネアポリスでは、来週半ばまで連日70度超えとの予報。 何と1910年以来の暖かさらしいです。
思いがけず、記録更新の瞬間に立ち会ってしまったようです。


昨日は何ヶ月ぶりかで雪ではなくが降り、雪も湖の氷もものすごい勢いで解けてきています。
久しぶりに見る地面が、何だか新鮮です。

 3月3日    3月13日

舗装していない我が家のドライブウェイ(1kmぐらいある)は、ぐちゃぐちゃの泥だらけ・・・
途中に坂もカーブもあるので、へたすると車がぬかるみにはまって大変なことになります。

 2月26日    3月13日

多くのミネソタ人は、アイスフィッシングハンティングが大好き ♥♥♥
ここに住んでいるから好きになったのか、好きだからここに住んでいるのか、興味深いところです。

湖の氷が解け始めて危険ですので、下のように並んでいた fish house に、そろそろ退去命令が出た様子。


冬の間この中でのんびりぬくぬくと釣りをしていた人たちのお楽しみも、もう終わりです。
日曜日に町に出たら、もう雪は全然なく、湖の fish house もすっかり片付いていました。

けれども我が家の真ん前の湖には、近所の友人の1軒がまだぽつんと寂しく残っているのです。


一体大丈夫なのかしら・・・ある日突然、ズボズボズボと湖に沈んでいきそうで心配です。
トレーラーに乗せて車で牽引するのですが、もし岸の方が解けてきたら、どうやって陸まで戻すのでしょう。。。
(実際、だいぶ解けてきています。 かなりヤバそうです。)


ここは「アメリカの冷蔵庫」と呼ばれるミネソタ
このまま春になってしまうわけないよな~、まだまだ気は許せません。

また突然寒くなる時があるかもしれませんが、ジャケットなしで外を歩けるこの暖かさは、本当にありがたいです。

昨日の雨が上がり、気持ちの良い晴天の今日・・・
よ~く目を凝らして見ると、ずっと雪に隠れていた地面に、小さな小さな雑草の緑を発見!

こんにちは、元気でしたか?また会えてよかったね♪



おまけ そして、今晩は金星 (Venus)木星 (Jupiter) 二つの惑星が大接近!! 
     圧倒されるほどたくさんの星が見える西の夜空に、ひときわ輝いて並んでいます。

     私のカメラではこれが限度ですが、ちょっとおすそ分け♪ 右側の明るい方が金星です。
     夜空を眺めていると、細かいことはどうでもよくなってしまいますね。