2014年8月2日土曜日

アメリカ流の葬儀

楽しいパーティーのハシゴだった先週末とは一転して、今週末は知り合いの葬儀が何と2件ありました。
お1人は83歳のおじい様で、夫だけが葬儀の前日に行われる visitation (日本のお通夜みたいなもの) に、夕べ参列してきました。

そして今日は、近所の友人夫婦の息子さんの葬儀に参列。
友人夫婦の通う教会には既にその83歳の知人の葬儀の予約が入っていたため、funeral home (葬儀場) で行われました。

亡くなった息子さんは、うちの息子と同い年。
まだ私たちが夏にだけミネソタに来ていた頃、一緒に楽しそうに遊んでいたのを思い出します。



彼の突然の事故の知らせを受けたのは、月曜日でした。
沈痛な声の友人からの電話に、私たちも言葉を失いました。
我が子を亡くす・・・これ以上の深い悲しみが他にあるでしょうか。 考えただけで胸が張り裂けそうです。

食事の支度どころではない大変な時、周りの人たちが食事を作ってお届けするという温かい習慣が、アメリカにはあります。 (田舎だけかも?)
義父が亡くなった時にも、義母の時にも、皆さんが色々持ってきてくださってありがたかったです。

今回も、夫は当然のように 「何か作って届けよう!」 と私に提案してきたのですが。。。

こんな時はきっと誰にも会いたくないし、そっとしておいてほしいのでは・・・私はそう思ってしまいました。
近所関係が希薄な、日本の都会で育ちましたからね。

話し合った結果、結局はアメリカの田舎で育った夫の提案どおりにすることに。
「郷に入れば郷に従え」 です。
お渡しするだけで、長居せずに立ち去ろうということで意見一致。

9種の野菜を入れた栄養たっぷりのスープをコトコトと煮込み、ホームメイドのパンと生チョコ (バレンタインデーの時に差し上げたら、えらく気に入っていたもの) と共にお届けしました。

感謝してくれた様子だったので、やっぱり夫の言うとおりにしてよかったのかな。
元気を出すのに少しでも役立ってくれたのなら、うれしいのですけれど。

実はよけいなお世話だったかもしれない、ありがた迷惑だったかもしれない、空気が読めない人と思われたのでは・・・と考えてしまうのです。

バター・生クリーム・卵入りのホテルブレッドを焼きました

今日の葬儀には、ご親戚や友人たちが大勢かけつけ、共に彼の冥福を祈りました。

まだ幼い3人のお子さんたちは、何だか訳がわからない様子。
きれいな服を着て、無邪気に喜んでいるお嬢さんの姿が、余計に涙を誘います。
パパのことは、そのうちに忘れてしまうのだろうな。。。

服と言えば、誰もが黒一色の日本の葬儀とは全然違って、こちらでは何でもありなのです!
普段よりはきちんとして地味な色の服装の人が多いですが、ご遺族でさえ黒ばかりではありません。

ジーンズやショートパンツ姿の人も、赤やオレンジなど派手な服の人も結構いて、カルチャーショックです。。。 (これも、田舎だけかも)
アメリカでの葬儀にはもう何度か参列していますが、こういった服装にはどうしても違和感を覚えてしまいますね。

亡くなった方とご遺族に対して最大限の敬意を払い、誰もが正装で参列し、全てが厳かに行われる日本式の葬儀しか知りませんでしたから。


ただし、アメリカ流葬儀にも素敵だなと思うところがあります。

1.故人の写真をコラージュにして、家族や友人、夢中だったこと、得意だったことなど、生前の姿を紹介。
2.親しかった人たちが順に立ち上がって (有志だけです) 、故人についての色々なエピソードを参列者に紹介する時間が設けられる。

全ての葬儀で行われるわけではありませんが、亡くなった方についてより詳しく知ることができて良い習慣だと思います。
ローカル新聞の死亡記事 obituary にも、故人の生涯がかなり詳しく書かれています。


Viewing というのは、funeral の前日や直前に行われる、故人との対面の場です。 ご遺族に言葉をかけたり、ご遺体と最後のお別れをします。
日本のお香典にあたるものは、 Sympathy card に現金や小切手を同封してお渡しするのが一般的です。

故人や遺族の意思、宗派、亡くなった時の状況などによって違いますが、今回は既に火葬されたお遺灰が、色とりどりの美しいお花のアレンジメントに囲まれていました。
フィッシングとハンティングが何よりも好きだった彼ですので、釣竿も供えられていましたよ。



ところで、今日はとてもびっくりしたことがありました。
気がついたのは、会場で私ひとりだけ。
そちらに気を取られて、しばらくの間、皆さんの話す英語が全然頭に入って来なくなってしまいました。

何だったと思います???

葬儀が始まる前に、静かにBGMが流れていました。
あれ?もしかして尺八の音?

「ブラームスの子守唄」 に続き、突然 「さくらさくら」 が始まった時にはひっくり返りそうでした!!
こんな時にこんな所で、懐かしい日本の歌に会えるとはね~♪

続いて、何と 「とんび」 も!
小学校の音楽の時間に習った 「と~べとべ、とんび。空高く」 という歌詞の歌ですよ。
確か途中で、 「ピーヒョロー、ピーヒョロー♪♪」 なんて出てきたな。 楽しすぎるだろっ!


Funeral home の選曲なのでしょうが、妙に場違いで、しかもその場違いさを誰もわかっていない。
夫にだけそっと教えましたけれどね。


葬儀の後にはみんなラフな格好に着替え、亡くなった息子さんのご両親である友人夫婦の家の庭で軽食をいただきました。
親族の持ち寄りのお食事で、デザートも何種類もあって豪華版。

庭には子供用のプールやトランポリンが並び、葬儀の直後とは思えないほどみんなの笑い声が響いていました。

知らない人が見たら、普通の楽しいファミリーパーティーか何かだと勘違いすることでしょう。
日本だったら、こんな時に笑ったり騒いだりしていたら顰蹙ものかも?

ご両親ももう涙は隠して、皆さんに笑顔をふりまいていました。
強いなあ・・・

悲しみに打ちのめされる瞬間が、まだまだ何度も彼らを襲うだろうことは間違いありませんが、前向きな一歩を踏み出そうと努力している彼らの姿に、頭が下がりました。

周りの方たちも彼らなりに気をつかい、湿っぽくならないようにわざと明るくし、ご遺族をサポートしようとしているのかもしれませんね。


日本とはずい分違う、アメリカ流葬儀。
戸惑うことも多く、色々と考えさせられた1日でした。



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10 件のコメント :

  1. 我が子が同じ立場だったら…やはり、近い年代のお子様の突然の死を聞いたり、遭遇したときは胸が締め付けるられます。

    型にはまった故人の送り方もあれば、その家族に合った送り方もある。その選択はやはりこちらの方があるかもしれませんね…

    謹んでお悔やみ申し上げます。

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    1. chopiana さん、

      型にはまった、そしてずい分費用のかかる日本の葬儀に比べ、
      こちらのものは、手作り感があって温かみが感じられます。

      服装についても、大らかでびっくり!
      夫でさえ、ええっ・・・と思ったそうですが、
      堅苦しさを嫌うご家庭には、かえってこのほうが良いのかもしれませんね。

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  2. 記事を読み!日本との違いが良く解りました。
    自分の葬儀しないでほしいと思っていましたが、
    友人だけ集まり、写真や動画を流し
    パティーをしてほしいと思いました。

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    1. akakage さん、

      亡くなった友の生前の写真や動画を酒の肴に、
      親しい友人が集まって、ワイワイと思い出話をして笑い合う・・・
      そんな形のお見送りも、なかなか良いかもしれませんね♪

      ある程度の年になったら、それもありですが、
      やはり若い方の突然の死は、ひたすら悲しいです。。。

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  3. こんにちは
    お葬式でも、天寿を全うされた方と若い方では
    違いますよね。それは日本も同じでしょう。
    青年となると・・・どうしたらよいものやら悩みますね。
    お食事を持っていく。私も賛成です。
    24歳の甥が事故死をしたんです、数ヶ月前ですが。
    爽やかにお葬式を執り行うように、みなさんご苦労された
    ようです。けど、、、辛かったですよ。
    日本の曲が流れたとは、驚きでしたね。何でしょう?
    いつも暖かいコメントと応援ありがとうございます。

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    1. みどりさん、

      若くして亡くなられた甥御さん、突然だったので大きなショックだったことでしょう。
      周りの方は、湿っぽくなりすぎないように気をつかわれたのですか。

      中国や韓国だったら、きっと泣き女さんたちが大活躍の場面でしょう。
      日本でも、皆さんがさめざめと泣いてしまうでしょうね。
      アメリカでは、悲しみの中にも、故人に出会えたことを感謝し、
      その生涯を祝福する気持ちが表れるのかなと感じました。

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  4. こんにちは。

    日本のお葬式と比較できないのがアメリカスタイルのお葬式。
    若い人が亡くなった際は悲しさがこみ上げてきます。
    一度出席したことがある義理のおばあちゃんのお葬式。彼女は90歳を超えていた人で、出席者はみなカラフルな色の洋服をまとい、悲しさを表現してる人は皆無。笑顔で笑ってる人,まるでパーティーに参加してるかのようでした。後で義父に聞いたら、90歳を超えて大往生、イエスキリストを信じてた人だったので天国への旅立ちだから悲しいよりも嬉しかったそうだ。これにも驚きましたが、viewing でオクラホマに住んでる際、drive by viewing と言うのがありました。これってさすがアメリカ!感じました。日本人からするとリスペクトが足りない、、なんて言われそうですね、汗

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    1. ねこちゃんさん、

      なるほど、葬儀でのアメリカ人の明るい服装には、そんな意味があったのですね!
      大往生なさった方については、神様のみもとに召されたことをお祝いするような
      楽しいパーティーでも、かえって良いのかもしれません。

      Drive by viewing にはさすがに抵抗がありますが、
      アメリカ流の葬儀に段々慣れてくると、
      今度は形式ばった日本流のほうが、不思議に思えてくるかも・・・?

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  5. たまごろう2014年8月11日 8:42

    Sakuraさん、こんばんは♪若くして亡くなった息子さん、無念だったでしょうね。
    私も叔母を60歳で亡くした時に、食パンを焼いて持っていきました。叔母の娘3人はまだ誰も結婚せず家にいたので、誰か食べるだろうと、まあ、食べなくても気持ちだけと思って持っていきましたけど。。叔母さんのお母さんがまだいまだに93歳でご健在で、自分の親より早く死んでしまう親不孝はないなと思います。
    私も先日友人のお父さんのお葬式に参加してきましたが、お棺に入ったお父さんを見て、死んでしまうとずいぶん小さくなってしまうのだなと思いました。うちの父と1歳違いなので、自分の父もいつかそういう日がくるかもしれないと思うと悲しくなりました。
    昔の幼馴染に会えてうれしかったですが、やはり葬儀はあまり参加したくないですね。

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    1. たまごろうさん、

      友人夫婦、少しずつ元の生活に戻っているようです。
      なるべく忙しく動き回るようにしているそう・・・
      じっとしていると、悲しみに押しつぶされてしまう気がするのでしょうね。

      たまごろうさんと同じく、私もご遺体に対面するたびに、
      何だか小さく、抜け殻みたいになってしまったなと感じますよ。
      自分の葬儀の時、どんな人として参列者に思い出して欲しいのか、
      それを考えた時、ああ、こんなにぼんやりしていてはダメだ~なんて、
      ちょっとあせってしまいます。。。

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