2016年11月16日水曜日

どこまでも馬鹿な男

「どこまでも馬鹿な男」 ・・・某国の次期大統領のことではありません。。。
13日 (日) のコンサートで演奏した1曲のタイトルなのです。

組曲 「惑星」 だけがやたらと有名で、一発屋かと思われがちな作曲家、グスターヴ・ホルスト Gustav Holst によるもの。
原題は "The Perfect Fool" というバレエ音楽で、この後に同タイトルのパロディーオペラが続きます。
あまり上演されたことはない、マイナーなオペラのようです。

それにしても 「どこまでも馬鹿な男」 とは、かなり残念な和訳ですね。。。

曲の内容は決しておふざけではなく、「惑星」 と共通するスケールの大きさを感じさせます。
変化に富んだエネルギッシュなリズム、情景が目に浮かぶような美しいメロディー、力強さと繊細さが調和し、とても挑戦し甲斐のある曲でした。

Andante 「祈り」

 金管楽器と打楽器による、ファンファーレのような印象的なフレーズが2度続き、他の楽器も登場。 
 不思議な物語の、始まり始まり~!
 この後に、以下が休みなく続けて演奏されます。

Dance of Spirits of Earth  「地の精の踊り」

 7/8拍子というカウントしにくいリズムで、練習を始めた頃には各楽器がずれがちでした。。。
 慣れれば、これ以外考えられないようになるほど。
 「地の精」 というか、私には都会の喧騒のようにも聞こえるのですが・・・

Dance of Spirits of Water  「水の精の踊り」

 しっとりと美しいヴィオラ、それに続くチェロのソロに導かれ、その後に始まります。
 他の楽器に比べてヴィオラは結構地味な存在なので、ソロがあるのはめずらしいです。
 
 ハープやチェレスタも登場。
 ジブリのアニメに出てきそうな、深い森の中にひっそりとたたずむ湖や不思議な生き物・・・
 そんな情景を思い起こさせる、懐かしいちょっと日本的な感じのメロディーです。

Dance of Spirits of Fire  「火の精の踊り」

 これはまさしく火だわ~ 熱く激しく燃え盛っています。
 音楽って、本当に魔法みたい!


以前、指揮者が他のオーケストラと共にこの曲を演奏した時の笑い話・・・

きっと、典型的な交響曲などの途中にお客様の拍手が入ってしまうことに、少しうんざりしていたのでしょう。
コンサートが始まる前、ご丁寧にも 「楽章と楽章の間には拍手を入れないでください」 とアナウンスがあったそうです。

プログラムに、「どこまでも馬鹿な男」 という曲は3つの 「精霊の踊り」 に分かれていると説明されていました。
12分足らずの全曲が終わった時点で、お客様はやっと第1楽章が終わった所だと勘違い。
(こんなにマイナーな曲を知っている人は、多分いないでしょうからね。)
終わっても誰も拍手をせず、客席はし~んとしていたそう! やっちまったな。。。


休憩後には、地元の大学の音楽教授などで構成される5人グループ、MIDIots と共演しました。


ロック、ジャズ、フュージョンなどの要素が入った彼らのオリジナル曲ばかり。
オーケストラ用にアレンジされた楽譜を渡されたのは、コンサートの12日前でした (汗;)

生楽器の音だけでなく、コンピュータを駆使した電子音も使うのが特徴です。
ドラム、その他のパーカッション、ギター、ベース、そして色々な木管楽器の音を出すことができる、今までに見たことがない電子楽器も登場!

Electronic wind instrument (EWI) と呼ばれる楽器だそう。

ローカル新聞より 撮影: Maggi Stivers

70~80年代に活躍したアメリカのフュージョングループ、ザ・クルセイダーズに似たような曲風のものも・・・
私たちのパートはそれほど難しくはなく、途中で手拍子を入れたり楽しく演奏できました♪

ギタリストが都合で出演できなくなったため、おじ様方に混ざって大学生のお兄ちゃんがギターを担当。
この子がとても可愛らしくて、ギターテクニックも抜群!!
ニコニコと楽しそうに演奏する様子が、目の保養になったわ。 うふ♪


最初に演奏した 「ウィリアム・テル序曲」 については、こちらの記事をお読みください。

11日が 「退役軍人の日 Veterans Day」 でしたので、God Bless America も急遽演奏することに・・・
客席にいらっしゃる退役軍人の方々 (大勢いらっしゃいました) に起立していただき、拍手を送ったのですが、私としては少し複雑な心境。。。


★11月13日のコンサートのプログラム★

     Overture to William Tell ウィリアム・テル序曲 (Gioachino Rossini)
      
     Ballet Music from The Perfect Fool どこまでも馬鹿な男 (Gustav Holst)

     God Bless America

        INTERMISSION

     Original Works for MIDIots and Orchestra! 

      Whitcaps

      Kaleidoscope

      Why Don't We

      Psalm 150
        1. Prelude
        2. Theme
        3. Metric Modulation
        4. 6/8
        5. Reprise


おまけ ホルストが作曲したものには、他にも隠れた名曲がたくさんあります。
     スーパームーンのおかげで、最近夜空を眺めている方が多いと思いますので、
     この曲もいかが? A Song of the Night 「夜の歌」 という大変美しい曲です。

     目を閉じれば、満天の星空が見えてきませんか・・・?
     ネガティブな感情はすっかり浄化され、宇宙の恵みをいっぱいに受け取れそうな音楽です。
     (ホルストは、占星術にも傾倒していたそう。)




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4 件のコメント :

  1. 某国の…かと思いました。とんでもないタイミングでこちらに来てしまいました! 大学の学長が直々に、「選挙の結果に動揺しないでください。私達大学は、多様性を是とする共同体です。もし不安があれば、Healing sessionがありますので参加してください。」というメールを一斉送信したくらいです。

    そんな中ですが、「夜の歌」に癒やされました。透明感と奥行きがあって、静けさの中にエネルギーが共存しているような。夜の澄んだ空気の中にいるようです。スーパームーンも素晴らしかったです。こんなクラシックをもっと聞いてみようと思います。

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    1. Lily さん、

      お久しぶりです。 アメリカ生活には慣れてきましたか。
      選挙前も当日も選挙後も、世界中でこれほどまでに騒がれた大統領選は初めてなのでは・・・?
      大きなショック、不安、怒りに震えている人も多く、アメリカが二分してしまうのではと心配です。
      でも決まってしまったものは受入れて、これから良い方向に変わることを祈るしかなさそう。。。

      偶然みつけた 「夜の歌」、気に入っていただけてよかったです♪
      まだまだ知らない名曲がたくさん存在しているばすですから、発掘するのが楽しみ!
      また何かお宝に遭遇したら、ここでシェアさせていただきますね。

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  2. Sakuraさんお久しぶりです。こちらの生活にだんだん慣れてきました。
    本当に、二分されていますね。二大政党制の弱点がもろに出ていますね。大統領の権限は強大だから困ったものです。いい方向に行くといいのですが。

    お宝のおすそ分けをお願いします〜 前は歌のある曲にしか興味がなかったのですが、最近楽器のみのクラシックも気に入っています。

    良い週末をお過ごしください☆

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    1. Lily さん、

      アメリカの人々の中に溶け込んでいらっしゃる様子で、よかったです。
      私が結婚した頃に比べると、和食の食材も手に入りやすくなりましたしね♪

      楽器なのに人の声以上に歌っている感じがし、訴えるもののある曲が、
      私もお気に入りです。
      来年の4月には 「メサイア」 より、多分ほぼ全曲を演奏する予定・・・楽しみ!

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