2013/03/10

スキー場でナンパ?

たくさんの湖と林に囲まれたミネソタ州は、五大湖のひとつスペリオル湖付近以外は、ほとんどが平原です。

それでも意外なことに、ミネソタにもスキー場は何ヶ所かあります。
家から車で30分位の所にも Buena Vista という「丘に毛が生えた程度」に見えるスキー場があり、一度は行ってみたいなと思っていました。


そして、ついにチャンス到来!
ミネアポリスに住んでいる姪が、子供4人を連れて遊びにくるので、スキーを教えてほしいとのこと。

日本に住んでいた時、夫と私はインターナショナルスクールの生徒とその家族を対象にスキー&スノボツアーを企画し、毎シーズン3~4回、数十名の皆さんを引率して苗場に行っていました。
夫はいつも初心者を教える担当だったので、姪の願いをよっしゃ!と快く引き受けました。

金曜の16:00~20:00 は、たったの10ドルですべり放題だそう♪
姪一家の他、甥、その両親である義妹夫婦、近くに住んでいる親戚もみんな集まることになりました。 (自分はすべらず、子供たちの応援にだけ来た人も・・・)

この Buena Vista、一応4基のリフトと16のコースがありますが、標高差はほんの70メートル程度 (苗場は889メートル) しかない、とてもかわいらしいスキー場です。



夫と私は早めに行って、しばらく2人だけですべってみました。
子供の頃ここでスキーを覚えたそうですが、夫が最後にここですべったのは何と40年以上前。
昔はロープトウ rope tow しかなかったそうです。



苗場に比べると、本当におもちゃみたい・・・
リフトに乗るとあっという間に降りなければならないし、一応上級者用とされているコースでも、5回位のターンであっさりとふもとに着いちゃう。

かなり物足りないなあ。。。


しばらくすると、姪夫婦と子供たち4人、義妹たちもゾロゾロと到着しました。
姪とそのご主人は、それぞれ2人の子連れで一昨年に再婚したため、10歳を頭に8歳、7歳の3人の男の子たちと5歳の女の子という大家族。
私は再婚相手のお子さんたちには、まだ数回しか会ったことがありません。

例によって Hi! Nice to see you!! と、とびきりの笑顔でお互いにハグして、ご挨拶が始まりました。

私もさっそく、一番近くにいたサングラス姿の長男らしき子にハグ。
割とシャイな子だと思っていたのに、しっかりとハグを返してくれました。

それから大人たちともご挨拶。
大勢いるので、忙しい・・・

そうしたら、さっきの男の子が近づいてきて、 Do you wanna ski with me? (僕と一緒にスキーしたい?)と私に聞きます。
ええっ、誘われちゃった!? かわいいこと言ってくれるじゃない!

Yeah, maybe later. (そうねえ、もうちょっと後でね。)なんて、にっこり答えておきました。
彼は OK! と言って1人で行ってしまいました。

この時、私の頭の中にとっさに浮かんだシチュエーション

 ⇒ 長男だけはスキーの経験があり、他のチビ達のレッスンに付き合うのはかったるい。
 ⇒ 親と話し合って1人だけですべる許可をもらい、さっさと始めることにした。
 ⇒ でも、ちょっとはこのおばさんの相手をしてやってもいいかなと思った。

・・・きっとそうに違いない、他の子供たちのレッスン風景をしばらく見てから、彼とすべってもいいかも。
さあて、お次はどの子とご挨拶しようかなと思ったら・・・

あれれ???まだ4人いる!!

同じような年格好の男の子が、他にいるじゃありませんか。
じゃあ、さっきの子は一体誰だったんだろう・・・?


事の成り行きを姪たちに話したら、みんな爆笑!!
見知らぬ東洋系のおばさんに、いきなり親しげにハグされて、あの男の子はさぞびっくりしただろうねえ。。。


Bunny Hill という初心者用のなだらかなコースで、たっぷりと4時間のレッスンを受けた子供たち。
みんな根性があり、夫の教え方も上手で、応援団の声援もすばらしかった!
4人とも、左右のターンがちゃんとできるようになりました。

レッスン風景
姪の実子たちと、彼らのおじさんである甥

プルークボーゲン(これはドイツ語)ですべるために、左右のスキーを一切れのピザみたいな形にずっとキープね!と夫はいつも教えます。
応援団もしつこいほどに "Pizza! Pizza!" と子供たちに言い続けていました。 それがよかったのかな。

スキーをハの字にしたこの状態、英語では snow plow って言います。 雪かきと同じね。

それほど寒くもなく、風も全くない穏やかな日でした。
道具一式はレンタルでしたが、スキーブーツも最初に試したのが完璧にフィットし、スキー板のクオリティーも悪くなかったです。

パウダースノーで、雪は最高のコンディション♪  苗場と違って誰かが迷子になる心配は全くないし・・・
スキーヤーとスノーボーダーの数は半々位で、バカみたいに暴走する人もいず、空いていて衝突事故の心配もありませんでした。

思い立ったらひょいと車に乗って気軽に行けるのも、かなりポイント高いな!
ゲレンデからは湖が見えて、良い景色です。
そういえば、 Buena Vista ってスペイン語で絶景という意味ですもの。

紅葉の頃に撮った写真です。

上の方には思ったよりは急なコースもあり、そこはガラガラでした。
あの10倍位の長さのコースもいくつかあったら、最高なのになあ・・・


∵☆∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵☆

こちらとは時差がありますが、日本ではもう3月11日・・・あの大震災から早くも2年が経ってしまいました。

数あるレクイエムの中でも、特に心に沁みると思うフォーレレクイエムの中から、Sanctus を。
この曲に心からの祈りを込めて、皆様にお届けします。


2013/03/07

息子の料理

今日は私の誕生日でした!

東京ではもう春の陽気のようですが、こちらはまだまだ雪景色・・・
きれいな青空にダイヤモンドダストがキラキラと舞う、美しい日に恵まれました。

息子が、私のために夕食を作ってくれると宣言。
うれしいなあ~ 一緒に誕生日を過ごすのは、本当に久しぶりなのです。

オードブルは夫の係でした。
お得意のカクテルソースをちゃちゃっと作り、シュリンプカクテルなどを用意してくれました。
そして3人で、ワインで乾杯♪



息子がしばらくキッチンで奮闘して作ってくれたのは、マカロニグラタンでした♪
彼のオリジナルレシピなのだそうです。
作り方は企業秘密だとか・・・マッシュルームやチーズが加わり、コクがあっておいしかったです!




夫と息子二人がかりで、誕生日らしい飾り付けもしてくれました。 ありがとうね♪


デザートは、私が焼いた悪魔のささやきという名のチーズケーキとコーヒー。 それにチョコレート。


このチーズケーキ、マドモアゼルいくこさんという方のレシピで、20代の頃から焼いている定番です。
ヤバいくらいにおいしい・・・ \(*^o^*)/ レシピはまた後日アップしますね。


家族の愛情に包まれ、友人からもたくさんのお祝いメールや電話をいただいたうれしい1日でした。
誕生日は、この世に生を与えてくれた両親、ずっと血のつながるご先祖様に感謝する、大切な日でもあります。
もしその中のひとりでも欠けていたら、私は存在しなかったのですものね。


息子は、日本の某私立小学校で4月からバイリンガルクラスを担当することになり、もうすぐ旅立っていってしまいます。
ほっとする気持ちと寂しい気持ちが半々の、複雑な親心です。

去年の8月から約7ヶ月、彼が高校を卒業して以来本当に久しぶりの同居でした。
思いがけずこんな機会に恵まれ、色々なことを一緒に経験できたことをうれしく思い、心から感謝しています。

日本で頑張れ、息子よ!!
(これで、日本に遊びに行く口実がまたできたわ。)

2013/03/03

年取った亀のお話と熊おじさん

ひな祭りの今日、またしてもコンサート本番♪
プログラムは、27日の子供のためのコンサートとほぼ同じで、テーマは Music&Peace でした。

ホルストの「惑星」も、スケールが大きくて素晴らしい曲ですが、今日は The Fable of Old Turtle という曲にスポットライトを当ててご紹介しますね。

今回は、ネイティブ・アメリカンのフルーティスト Keith Bear さんに来ていただきました。
この Mr. 熊さん、本名は O’Mashi! Ryu Ta といい、それは Northern lights (北極光、オーロラ)を意味するのだそう。

お名前からして詩的です。
彼のウェブサイトも、大地や空の色をベースにした素敵な色づかいなのです。


英語で Flutist と紹介されていますが、いつも見慣れているフルートとはだいぶ違います。
ご自分で作られた縦笛で、何だか尺八の音に似ている気がします。

大量生産する道具のない時代から先祖代々伝わってきた方法で作っていて、同じものはひとつもないそうです。
彼にとってこの楽器は、Sacred branch of the Tree of Life ・・・つまり、生命の樹の聖なる枝であるのです。


Fable of Old Turtle は、ミリオンセラーとなった子供のための絵本 Old TurtleDouglas Wood 作)にインスピレーションを得て、Linda Tutas Haugen さんという方が作った曲です。


彼女が Keith Bear さんのことを聞きつけ、ぜひ彼のソロを入れたアレンジにしたいと熱望したものの、 Keith さんは全く楽譜の読み書きができないそう・・・
そこで電話口で何度も吹いていただきながら、楽譜を書き起こすという大変な作業があったそうです。

しかも、彼の手作りの笛(それぞれ、ちゃんと名前がついているそうです)はみんな音程が微妙に違い、何10本も試してやっとぴったり合うものをみつけたのだとか。

「キー(key、調性)は何ですかと聞かれたので、う~ん、モンキーかな?と答えたよ」と、おやじギャグを飛ばしていました!
Storyteller なので、お話も上手。 楽しいおじさんです。
お孫さんが26人、ひ孫さんも1人いるそうなので、音楽もお話もたくさん聞かせてあげているのだろうな。


Keith さんの音楽の師は、なのですって!
西洋音楽のいわゆるドレミなんて、彼にとっては無意味なようです。
何調であるとか、何拍子であるかってことも。

そう言われてみると、楽譜なんてただの記号にすぎないのかもしれない・・・
7/4 や、5/4 拍子などが不規則に出てくるので、私たちとしては頭の中で数えながら演奏するのが大変でした~


Old Turtle という絵本は、昔々動物たちがまだ話をすることができた頃、とはどんな存在であるのかを議論する所から始まります。

最後に一匹の年取った亀が、神とは・・・と色々なことを語ってみんなをまとめ、こう予言します。
神から地球への愛のメッセージとして、また地球から神への祈りの存在として、外見も話す言葉も様々な人間というものが現れるだろうと。

亀の言葉通り人間が登場しますが、やがて自分たちの存在意義を忘れ、それぞれが信仰する神について言い争いを始め、ついには殺し合い、地球のことを傷つけるようになってしまうのです。

見かねた山や海、岩や風、星たちが、年取った亀から聞いた神についての話を、人間に語ります。
やっと人間は我に返り、お互いの中に、自然の美の中に、再び神を見るようになったという物語です。


作曲者の Linda さんご自身がいらして、曲に合わせてナレーションを入れてくださいました。
そして Keith さんの笛と私たちの音が溶け合い、お客様に素晴らしいメッセージを伝えることができたと思います。

今日のコンサートのことを、日本語でブログの記事にさせていただいてもいいかどうか Linda さんにお聞きしたら、ぜひぜひ!と本当にうれしそうにおっしゃってくださいました。
読めないのが残念だけど・・・とも。



休憩をはさみ、第2部で演奏した Between Two Cultures は、Star Wollowing Bull さんというアーティストの3枚の絵を元に Russel Peterson さんという方が作曲しました。

Unknown Territories
Windego vs. the Cannibal Man
Once Upon a Time

音楽と絵のコラボ、まるで「展覧会の絵」みたいだわ♪
この絵から想像できる通り、静と動、緩と急が混ざり合った、とてもユニークで印象的な曲です。

普通のクラシック音楽に使われる楽器に加え、たくさんの種類の打楽器やハープ、アルトサックスなども登場し、とても厚みのある音でした。
奏者を集めるのが、かなり大変だったのではと察します。

私自身もこの曲のタイトル Between Two Cultures の通り、アメリカと日本、2つの文化の間に生きているわけですから、想いを込めて弾きましたよ♪

めちゃ難しい曲でしたが、お客様の心も鷲づかみにしたようで、拍手が鳴りやみませんでした。



今日の2曲、CD も販売されていないし、YouTube にも載っていないしで、ヴァイオリンだけの楽譜を見てもどんな曲なのかさっぱりわからず、初めはかなり困ってしまった。。。

でも逆に、みんなで合わせてみて初めて、へえこんな曲なんだ♪と知る喜びも味わえ、リハーサルを重ねていくのが楽しみでした。

何とまあ、コンサートの前日である昨晩、作曲者のウェブサイトにこの2曲へのリンクが載っているのを発見!
もっと早く見つけていたら、家での個人練習も楽だったのになあ。

 The Fable of Old Turtle By Linda Tutas Haugen (サンプルのみ)

 Russell Peterson's Compositions and Arrangements




★今日のコンサートのプログラムです★

     The Planets, Op.32 (Gustav Holst)
       Venus
       Jupiter
       
     The Fable of Old Turtle (2001) (Linda Tutas Haugen)
       (Based on the Children's Book Old Turtle by Douglas Woods)

     Between Two Cultures (2005) (Russell Peterson)
       Ⅰ. Unknown Territories

       Ⅱ. Windego vs. the Cannibal Man
       Ⅲ. Once Upon a Time



おまけ 今年も、お雛様を飾りました♪ 明日はもう片付けなくちゃ・・・