2014/02/27

40代の楽しく悲しい思い出

先週はしばらくの間、雪が解け始めるほど暖かかったのに、またまた真冬の寒さに逆戻り。
明日と明後日の最低気温は、-30℃以下になるとの予報です。 ( ̄△ ̄;)

けれども、3月2日のコンサートに向けて、熱~いリハーサルが続いています。

そう、冗談ではなく暑いのです。
練習に使わせていただいている大学のバンドルームは、いつも暖房が効きすぎ!

それに、ヴァイオリンの演奏って上半身はものすごい運動量・・・
こんなに寒い時期でも、半袖でやってくる団員もいるほどです。


次のコンサートは、めずらしく典型的なクラシック音楽の名曲ばかりでプログラムが構成されています。
いつもは、現代音楽が少なくとも1曲は入るパターンが多いのですけれどね。

私にとっては、特別な思い出のある曲も演奏するので、気合いを入れて練習中です。

今日のブログは、その中の1曲、ブルッフヴァイオリン交響曲第1番ト短調について・・・
「特別な思い出」 についても、後で書きますね。


マックス・ブルッフ Max Bruch は、1938年生まれのドイツの作曲家です。
ブラームスより5年遅く、チャイコフスキーより2年早く生まれました。
この3人は共に、すばらしいヴァイオリン協奏曲を残しています。 大豊作の時代ですね♪



ヴァイオリン協奏曲といえば、ベートーヴェンメンデルスゾーン、そして先ほど触れたブラームスチャイコフスキーのものが、特に人気があるようです。

でも、ブルッフのコンチェルトもここに加えて、世界の五大ヴァイオリン協奏曲としたってよいのではないかしら?

個人的には、金メダルはチャイコフスキーに♪ 何度聴いても、鳥肌が立ちます。
そしてあとの4曲は私にとっては甲乙つけがたく、皆さんに銀メダルをあげたい感じ!
どの曲も第3楽章は幸福感にあふれていて、後味がいいのよね~


ブルッフはヴァイオリン協奏曲を3曲残していますが、飛び抜けて人気があるのが第1番ト短調
あとの2曲は、私も聴いたことありません。。。

特に第2楽章は比類のない美しさで、初めて耳にした時、まるで天上の音楽のように感じました。
心がきれいに浄化されていく気がし、いつまでも味わっていたく、日常生活に戻るのが嫌になってしまうような・・・

第2楽章に限定するなら、私にとっての金メダルはブルッフのコンチェルトです。

壮大な雰囲気の第1楽章から休みなく続けて演奏されるのですが、うって変わっての優しく甘美なメロディーは、まるで芳醇なワインのよう。

情感たっぷりに弾くこの第2楽章は、ソリストにとっておいしくてたまらないことでしょう。
途中で突然転調したり、トレモロで高音に昇りつめたり、オーケストラの伴奏にも隠し味がいっぱい。

そしてリズミカルで華やかな第3楽章は、明るく希望に満ちた雰囲気で、晴れやかにハッピーエンドとなります♪


さて、 40代の頃の特別な思い出 のお話に移ります。

私がヴァイオリンを始めたのは、37歳の時。 いわゆるレイトスターターでした。
約2年後、40歳になる数ヶ月前には、無謀にも地元のアマチュアオーケストラに入れていただきました。

子供の頃からピアノは習っていたので、楽譜を読むことについては問題なく、何とかなるかなあという感じでした。
最初は、セカンドヴァイオリンの後ろの方で、目立たないようにこっそりと弾いていたっけ・・・

団員の皆さんはとても親切で、特にセカンドヴァイオリンのトップだった方は、まだまだ初心者だった私に、色々とアドバイスをくださる師でもあり、楽しい飲み友だちでもありました。

音楽教室で教えていらっしゃるほどの腕でありながら、ずっとレッスンを受けて努力を怠らない方でした。
その彼から、ブルッフのヴァイオリン協奏曲のソロを発表会で弾くので、ピアノの伴奏をお願いできないだろうかとリクエストがありました。

日頃の恩返しのつもりで、もちろん快諾しました♪


気持ちを込めて弾くソロのテンポは揺れまくるので、伴奏には 「あうんの呼吸」 が要求されます。
彼とは 「一心同体」  (?) と他の団員に冷やかされるほど仲良しでしたので、本番もばっちり!

ベートーヴェンスプリングソナタなども、いつか一緒にやろうね!ということでピアノ譜をいただいていました。


・・・ところが・・・

とても残念なことに、ご病気のため、彼はその翌年に帰らぬ人となってしまいました。
私が50歳の誕生日を迎える前日のことでした。

亡くなられたという知らせを受け、オケの次の練習日に私たちが彼を偲んで演奏したのは、その年の定期演奏会に向けて練習中だった、ベートーヴェン交響曲第7番の第2楽章でした。
 (実は、この曲も3月2日のコンサートで演奏します。 また音楽の神様のいたずらだな・・・)

「永遠の(または不滅の)アレグレット」 と呼ばれている、厳かな葬送行進曲のような楽章です。
みんなまだへたくそでしたので、これじゃ彼は安心して天国に行けないね~と、泣き笑いになってしまいました。

前年に最後の共演となったコンサートで、彼の隣りで演奏したのも、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番でした。
ソロは、その頃芸大の学生さんだった依田真宣 (よだまさのぶ) さん
指揮も、同じく芸大の田尻真高 (たじりしんすけ) さんで、黄金のコンビだったな~♪

その年の暮れ、田尻さんが指揮した芸大有志による 「たじオケ。」 は、「のだめカンタービレ杯」 音楽コンクールで見事に最優秀賞を受賞!
田尻さんは、指揮者として審査員特別賞も合わせて受賞しています。

彼がまだ芸大の1年生の時に、その指揮ぶりとお人柄にひかれ、最初に定期的な仕事をお願いしたのは私たちのオケでした。
そう言えば、その頃副団長だった私が、依頼の電話をかけたのだったわ。


写真も載せちゃいます。 (*^▽^*)~♪  お二人とも、大活躍していらっしゃることと思います。

依田真宣さん
田尻真高さん

この時の定期演奏会には、大学の夏休みで日本に戻ってきていた息子も参加させていただき、その点でもとても思い出深い曲だというわけです。

そして、亡くなった友人が愛用していたヴァイオリンは、元の持ち主のご厚意により、思いがけず譲っていただくことになりました。
ミネソタに引っ越してくる直前のことでした。それからずっと、大切に使わせていただいています。

コンサート開始の時にはいつも、 「○○さん、一緒に弾きましょうね♪」 という気持ちで、感謝の思いを込めて楽器を構えるのです。

特別に大切な曲であるブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番、ミネソタから発する私の思いが、天国の友人に届きますように・・・


以前にもご紹介したことがありますが、またしつこく、イツァーク・パールマン Itzhak Perlman による第2楽章を載せますね。
特に温かみのある音である気がするので・・・




おまけ ソチオリンピックが終わり、ちょっと気が抜けてしまった気分の方も多いのでは?
       開会式の時には、なぜか五輪のひとつ (アメリカ大陸を表す輪) が開かなかったハプニング!

       担当者は、殺されたか島流しにされたのでは・・・とか、
       あれは、訪問しなかったオバマ大統領へのあてつけだったのではとか、
       無責任な憶測も飛び交いました。

       開かなかったその輪を、閉会式ではちゃんと五輪にする粋な演出があり、
       あら~、ユーモアのセンスあるじゃん!とロシアを見直しました。

       巷では、こんなTシャツも出回っているようです。 欲しいかも。。。




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2014/02/20

頑張ったね!真央ちゃん♪

ソチ冬季オリンピックも、閉会式まであとわずかですね。
色々楽しんでいますが、やっぱりフィギュアスケートが一番華やかで好きです。

まずは、男子フィギュアで見事に金メダルに輝いた羽生結弦くんにうっとり!
思い切り母性本能をくすぐるタイプね (❤ฺ→∀←)ノ
コケてしまった時にはどうなるかとハラハラしましたが、後半の立ち直りのすばらしかったこと。


コンビを組んで何と17年という、アメリカのメリル・デイビス Meryl Davisチャーリー・ホワイト  Charlie White の、ぴったりと息の合ったアイスダンスは、優雅で躍動感にあふれていて、二人の世界は誰にも邪魔できないわ~って感じでしたね♪

メリルさんはかなり個性的なお顔立ちですが、何とも言えない気品があります。
チャーリーも、力強さと優しさをあわせ持っていて、何てイケてるお兄さんなのでしょう!
歴代最高点で、アメリカに金メダルをもたらせてくれました。

こちらでは、オリンピック放映の合間のCMに、まだ幼かった二人が一生懸命に練習している様子が出てきて、微笑ましかったこと。


すみません、だいぶ興奮して前置きが長くなってしまいました。
今日の本題に入ります。


大注目の浅田真央ちゃん
昨日のショートプログラムでは、まさかの16位。。。

茫然として泣きそうな顔の彼女を、ぎゅっと抱きしめてあげたい気持ちでした。
日本中の期待を背負い、きっとものすごいプレッシャーだっただろうな。

心ないコメントも一部ありましたが (某元総理大臣とか) 、多くの日本人は (いいえ、世界中の人たちが)、真央ちゃんを温かく応援し続けました。
もし転倒したのがキム・ヨナだったら、お隣の国ではどんな反応だったのかしら。。。


眠れない夜だったのではと心配でしたが、今日のフリーではトリプルアクセルも見事に決め、その他のジャンプも全て大成功、のびやかな表情で最後まで滑りきりました!!

曲は、ロシアの作曲家ラフマニノフピアノ協奏曲第2番
途中のチャンチャカチャカチャカの所から、観客の手拍子が入っていましたね。

6種8トリプルって、すごすぎます!世界中で真央ちゃんにしかできないこと・・・


演技が終わってから思わず浮かべた涙に、こちらも思い切りウルウルとしてしまいましたよ。
前日の成績に心が折れてしまうこともなく、自分の納得できる演技で最後のオリンピックを終えることができて、本当によかった。 あなたは強い・・・大した精神力です。

フリー自己最高の142・71点という快挙!

安全策に甘んずることなく、あくまでもこだわったトリプルアクセルの大成功、これこそ真のスポーツマン精神というものですよね。

前日の16位から6位へ。 メダルは取れなかったものの、他のどの選手よりも胸を熱くさせてくれました。
真央ちゃんのお母様も、きっと天国から応援してくださっていたのでしょう。

「辛」 という漢字に 「一」 を足すと 「幸」 という漢字に変わります。
どん底の思いだったでしょうに、一夜明けて、あんなに輝く笑顔を世界中に見せてくれました。


(1枚目と3枚目の画像は http://www.huffingtonpost.jp/ より、2枚目は YouTube より転載させていただきました。)

本当に頑張ったね、感動をありがとう、真央ちゃん♪


おまけ やっとお雛様を飾りました!
       ブログに載せるのは3年目なので、違ったアングルで。

       何となく、真央ちゃんと羽生くんに似ているような気がする・・・




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2014/02/16

スルメのような曲だった

今日は約2ヶ月ぶりのコンサート。 寒い中、たくさんのお客様がいらしてくださいました。
2月は恒例のレクチャー・コンサートで、今年は世界恐慌時代のアメリカの作家、ジョン・スタインベック John Steinbeck についてでした。


「怒りの葡萄」 「エデンの東」 などの代表作があり、日本でもおなじみの作家ですね。
1962年にはノーベル文学賞を受賞していますが、とっくに盛りを過ぎた作家なのに・・・と国内で批判もあったそうです。

去年と一昨年に続き、人文学者クレイ・ジェンキンソン Clay Jenkinson さんが、ジョン・スタインベックに扮して、その生涯と作品について語ってくださいました。



1月27日のブログ記事 「ちょっとスランプ?」 に書きましたとおり、頑張って練習するぞ~という意欲が、今回のコンサートの曲にはなかなか沸いてきませんでした。

アメリカの作曲家、アーロン・コープランド Aaron Copland の曲がメインなのですが、なじみがなくて途方に暮れてしまったわ。
ガーシュインのほうが、洗練された感じで好き!と思っていました。

けれども、リハーサルを重ねて曲がまとまってくるにつれ、次第に新たな魅力を発見♪

そう、噛めば噛むほど味の出てくる スルメ のような???


最後に演奏した組曲 「赤い子馬」 は、コープランドが映画のために作曲したものです。
スタインベック作の小説 The Red Pony 「赤い子馬」 は、彼自身による脚本で映画化されたのですって。

原作も読んでいませんし、映画も観ていませんが、開拓時代のアメリカの牧場で、子馬との関わり合いを通して、息子と厳格な父の絆が強まるというあらすじのようです。


やたらと多い、ヴァイオリンの超ハイポジション、複雑なリズム、所々に出現する不協和音、決して演奏しやすい曲ではなくて苦労しましたが、だんだん好きになってきました♪

組曲の最後は Happy Ending という、これ以上ないくらいにわかりやすいタイトル!
ベートーヴェンやブラームスなどと違って、全体に明るいエネルギーに満ちた曲です。


また、同じくスタインベック原作の映画 Of Mice and Men  「二十日鼠と人間」 より、コープランド作曲の Barley Wagons 「大麦のワゴン」Threshing Machines 「脱穀機」 も演奏しました。

Threshing Machines は、リズミカルでとても楽しい曲・・・皆さんノリノリでした♪

でも、コープランドの曲はどれも、演奏中に落ちたら這い上がれなくなりそうな感じ。
必死に楽譜を追っていたので、まばたきするのも忘れて、目が砂漠のようにドライになってしまいました。。。


アメリカの作曲家ですので、お客様の評判も上々!
あんなにリズムの難しい曲、息もぴったりによく演奏できたねとお褒めの言葉をいただきました。

苦手なタイプだなと思っても、深く知れば知るほど意外な魅力を発見するのは、人間関係にも言えること。
敬遠せずにお付き合いを続けると、好きになってくることもありますよね。

今日も大切なことを学ばせていただき、私は少し大人になりました。 (*^_^*)


★今日のコンサートのプログラム★

     Fanfare for the Common Man 市民のためのファンファーレ (Aaron Copland)
       
     Hoe-Down from Rodeo (Aaron Copland)

     The Battle Hymn of the Republic リパブリック讃歌
     
     Red River Valley 赤い河の谷間  (aar. Virginia Croft)

     Blue Grass Camp Meeting  (arr. James "Red" McLeod)

     Mexicana  (Robert Bauernschmidt)

        INTERMISSION

     Of Mice and Men (Aaron Copland)
       Barley Wagons 大麦のワゴン
       Threshing Machines 脱穀機

     The Red Pony  (Aaron Copland)
       Morning on the Ranch 牧場の朝
       The Gift 贈り物
       Dream March and Circus Music 夢の行進曲とサーカスの音楽
       Walk to the Bunkhouse 小屋まで歩く
       Grandfather's Story 祖父の物語
       Happy Ending ハッピー・エンディング


おまけ The Red Pony のオープニングの曲 Morning on the Ranch です。



ソチ冬季オリンピック、こちらでもテレビで観ています。
若い羽生君の金メダル、ベテランの葛西選手の銀メダル、うれしいですね♪
真央ちゃんも、頑張れ~!



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