ディズニー作品ですが、アニメではなく表情豊かなぬいぐるみが登場する実写版です。
子供向けの映画よね・・・なんてバカにしてはいけません!
大人になったクリストファー・ロビン(ユアン・マクレガー)が住む古き良き時代のロンドンの街並み(車や電車、建物、人々の衣装、従業員を含めた職場の様子など)がとても丁寧に描かれていて、それだけでも観る価値ありです。
幼い子供のままではいられなくなったクリストファーが、100歳と99歳になっても決してお互いを忘れない約束をプーと交わして森を去ってから数十年・・・
仕事か家族かと悩み、疲れた表情でベンチに座りこんだ彼の元に、親友プーが突然姿を現します!!
顔には皺が増えてきていても、プーにはその男がクリストファー・ロビンだってちゃんとわかる!
この場面、ウルウルしてしまいました。
ネタバレになるといけないので詳しいあらすじは省略しますが、ピグレット Piglet(コプタ)や、ティガー Tigger(トラー)、イーヨーなど森の仲間も、初めて都会に出てくることに・・・
(キャラクター名は、ディズニーのアニメ版と本のを併記しました。)
ドタバタと色々あってハラハラドキドキ、でも最後には素晴らしいことが起こるのです!
本当に大切なモノは何かを思い出させてくれる素敵な物語で、大人だってじ~んときちゃいます。
クリストファーの娘の演技にも泣かされます。ちょっと困ったような動物たちの表情もいいね~♪
私がA. A. ミルン作、石井桃子訳「クマのプーさん」「プー横丁にたった家」の本に出会ったのは、小学校中学年頃だったでしょうか。
今でも大切に、手元に残っています。
大学生の時に買った英語の原本も・・・(専攻が児童文学でしたので)
物語はもちろんのこと、アーネスト・H・シェパードによる挿絵の大ファンです。
その絵が大好きすぎたせいか、ディズニーがこれをアニメ化した時には安っぽく見えてがっかりしたほど。
映画の中では、クリストファー・ロビンが成長して大人になっていく様子が、まるでシェパードの絵の続きのように時々挿入されていたのが嬉しかったです♪
「プー横丁にたった家」の本のラストシーン、初めて読んだ時に何だか胸がしめつけられるような気持ちになったのをよく覚えています。
いつの間にか他の動物たちはいなくなり、クリストファーとプーだけが魔法の場所で語り合うのです。
「なにもしないでいること」が一番好きだったのに、なにもしないでなんかいられなくなってしまったことをプーに説明するクリストファー。
「あまり頭のよくないクマ」ではあるけれど、事態を受け止めようと、プーはプーなりにあれこれ思いを巡らせます。
なぜ人間は、大切な友だちと幸せな時間を過ごした場所にお別れを告げて大人にならなければならないのだろう、置いていかれてしまったプーはどんなに寂しい思いだろう・・・
本を読んでから半世紀以上も経って出会ったこの映画によって、その頃のモヤモヤした気分がやっと晴れた気がします。
映画館は子供連ればかりかと思ったら、結構大人だけのグループやカップルも・・・周りから浮かなくてよかった。
夫も子供の頃に読んだ "Winnie-The-Pooh" を思い出して、涙腺がちょっとゆるんだようです。
親しい友人のひとりも、やはり友達同士で観に行って泣けてしまったと言っていました。
プーたちが住む「100エーカーの森(百町森)」は、ミルンの故郷イギリスのイースト・サセックス州にあるアッシュダウンフォレスト Ashdown Forest がモデルだそう。
今私が住んでいるミネソタの家の周りに似ていて、びっくり・・・
100エーカーどころか300エーカー近くあり、迷子になりそうです。
子供の頃にプーの世界に浸っていたせいで、魔法の扉が開いてここに連れてこられたのでは?
ウォーキング中にその辺からプーやコプタがひょっこり顔を出しても、全く違和感なさそうな森林です。
ゾゾ Heffalump やモモンガー Woozle も、出てきちゃうかも・・・!
幼かったクリストファー・ロビンのように、プーと共に「なにもしないでいること」を森林で楽しもうかな。
息子が生まれた時、お祝いに友人が作ってくれたプーベア。
ずい分可愛がっていたので見た目はくたびれてきたけれど、まだ一緒に遊んでくれそうです。
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