2022/02/28

骨折記念日 / キエフの大門

2月26日は、私にとって「骨折記念日」でした。(二・二六事件とも言う)
速足でスタスタ歩いていたら、表面に薄く雪が積もって隠れていた氷の上ですべって見事に転び、本能的に左手を地面についた瞬間に手首骨折
ちょうど5年前のことでした。

ギプスをつけていた時にはとても長く感じた6週間でしたが、おかげさまで後遺症もなくすっかり元通りです。
生まれて初めての体験でしたので、どのような経過で治っていくのだろうかと興味津々でした。

ギプスってこんな風につけるのか!と感動したり、ギプスをしていても意外とできることが多いので驚いたり・・・
「これができなくなってしまった」より、「工夫したらあれもこれもできた」に注目しながら毎日を過ごしていました。
ある意味、ちょっとワクワクしていたので、私は相当な変人かもしれません。


きれいに治ったのは、地元のクリニックでの適切なケアのおかげと感謝しています。
他にも、沢山の方々に親切にしていただいて有難かったです。

パソコンのキーボードも何とか両手で使えたので、骨折ブログも作成。(この作業も楽しかった♪)
半分は手首を骨折して困っている他の方々の参考になればという気持ちで、半分は自分の記録のためにでした。

ネットで見つけたリハビリ向けの動画なども載せました。
その後すぐに日本に一時帰国したため、何となく中途半端に終わってしまったブログでしたけれどね。


今でもアクセス数が途切れることはなく、少しは皆様のお役に立っているといいなと思っています。

去年の2月には日本在住の息子のお嫁ちゃんが、そして秋には、お互いに新婚だった頃から親しくしているこちらの友人が、それぞれ利き手である右手首を骨折!
私は左手首でしたのでまだ楽でしたけれど、骨折の大先輩として、偉そうに色々アドバイスすることができました(笑)
同じ困難を乗り越えた仲間として、ますます絆が強くなったかも!?

友人には、私が使っていたシャワー用のギプスカバーを貸すこともできて良かったです。
私がリハビリ中に着ていたこのTシャツも着て欲しかったけれど、残念ながらちょっとサイズが合わなかった。。。


お嫁ちゃんも友人も、明るく前向きに毎日を過ごせたようで、何だかあっという間に回復してしまった印象でした。

その後、冬の駐車場などでは、注意してペンギンのように歩いています。
でも友人のように、家で掃除機をかけている時にバランスを崩し、コケて骨折というケースもあるので気を付けなくてはね。

若い頃はアイススケート中に転んでも怪我なんてしなかったけれど、やはり年と共に骨がもろくなってきているのでしょうね。
フィギュアスケーターたちが、ジャンプに失敗して転んでもすぐに立ち直れるのがうらやましい!
私が今さらスケートなんて試したら、両手両足いっぺんに骨折しそうで、考えただけでも恐ろしいです。。。

スキーも、地元の「丘」みたいな小さなスキー場に行って以来、数年すべっていないなあ。
スキーなら、固い氷の上ではないから、転んでも大丈夫そうな気がするけれど・・・
毎年出かけていた苗場で、いつかまた思い切りすべってみたいな!!


骨折のため、しばらくまともにはピアノが弾けませんでした。
今までにない飢餓感のようなものを感じ、手首が治ってからは、反動で以前よりもっと練習に励むようになりました。

10本の指が自由に動くって、なんと嬉しいことなのでしょう。
中途半端にしか弾けていなかった曲を、もう少しまともに弾けるようにしたいという欲がますます湧いたのもこの時です。

今日はウクライナの人々へ祈りを込めて、ムソルグスキー作曲、組曲「展覧会の絵」の最後の「キエフの大門」を弾きました。

これの1曲前の「バーバヤーガの小屋」からつながる部分は、以前娘に聞かせたところ、「地獄の底から天国への階段を上って、キラキラの光をぱあっと体中に浴びるような感じ」との感想でした。

私もその部分が大好き・・・この動画ではいきなり「天国」から始まっていますけれど。



実際には見たことのない壮大な風景を思い浮かべながら、いつもは気持ちよく弾くのですが、今は違います。

ウクライナの首都キエフでは、ロシア軍による激しい攻撃を受けて、想像したくない景色が広がっていることでしょう。
遠い国の、自分には関係のない出来事ではなく、人類共通の痛みとして分かち合いたいものです。

ひとりひとりの祈りの力は小さくても、世界中のみんなが心を合わせれば、未来を変えることができるかもしれません。
どうかウクライナの皆さん、特に子供たちに、笑顔が戻る日が早く訪れますように・・・

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