2022/10/21

りんごジャムとりんごの甘煮を作ったら、全然違う色になった

先週のはほんの一時の気まぐれだったようで、その後暖かい日が続いています。
日曜日の最高気温は20℃という予報!
厳寒となる前の窓掃除と、庭中の落ち葉かきという大仕事がこれから待っているけれど、ちょっとひと休みの今週末です。

この前は、グリーントマトパイというめずらしいお菓子をご紹介しました。
今回はりんごです♪

初雪の前に、友人がど~んと持って来てくれたもの。
庭にりんごの木があり、毎年たくさんおすそ分けしてくれるのです。


スーパーで売っているりんごの平均的サイズより、ちょっと小ぶり。
あまりシャキシャキした感じではないのですが、甘くておいしいです。

生のままで毎日せっせと食べても、夫婦二人では食べきれずにダメにしてしまいそうなので、いつも作るりんごの甘煮の他に、今年はりんごジャムも作ってみました。


皮は全部むいたのに、こんな色になったのが不思議・・・
同じりんごでも、この後にご紹介するりんごの甘煮とは全然違う色になってびっくりでした。

レシピは簡単です。

1)りんご1kg(今回は8個分)の皮をむいて種を取り、いちょう切り。
2)圧力鍋に入れて、砂糖160gとレモン汁1/2個分を入れて混ぜ合わせる。
3)強火にかけて、蒸気が出てきたら火を弱めて5分。
4)火を止めて圧力が抜けたら蓋をはずし、再び火にかけて焦げないように時々混ぜながら煮詰める。
5)好みのとろみがついたら火を止める。(冷めるともっととろみが出るので、ゆるめに)

煮詰める時間が短めだったため、ジャムというよりアップルソースのような出来上がりになっちゃった。
無糖のギリシャヨーグルトにかけたり、パンケーキに乗せたりして、大いに楽しみました。

夕べは、友人夫婦2組と、みんなの共通の友人である独身男性1人を招いての夕食。
デザートにはシフォンケーキを焼きました♪
何度も焼いて、決して失敗することのなくなった自信作です。


ブルーベリーソースも作り、ホイップした生クリームと市販のバニラビーンズのアイスクリームも用意しました。
それらをりんごジャムと共に並べて、「何と一緒に食べる?」と友人のひとりに質問したら「全部!」と嬉しそうに即答でしたので、皆さんそれにならって欲張りシフォンケーキとなりました。


最初に「全部!」と答えた友人こそ、りんごをたくさん持って来てくれた張本人。
彼女も、アップルソースを山のように作ったとのこと。


そしてもうひとつのりんごの甘煮は、以前ブログでご紹介した覚えがあって調べたら、こちらでした。


ピコ太郎さん!!その存在をすっかり忘れていました・・・今はどうなさっているのでしょう。
あの大ヒットから、もう6年も経ってしまったのですね~

その時、りんごの重量の30%の砂糖を使ったと書いてありますが、今は20%にしています。
オリジナルは40%とのこと。私にとっては20%でも十分に甘いです。。。


アップルパイに使ってもいいけれど、クリームチーズと一緒に春巻きの皮で包んで揚げたらおいしいだろうな。
以前行ったレストランで、デザートに Blueberry cheesecake をオーダーしたら、何と春巻きの形で出てきた!
それが意外なおいしさでしたので、そこからヒントを得ました。

今はまだ暖かいけれど、これから長くて寒~~い冬がやってくるので、もう少し肉布団を蓄えて防寒しなくちゃ。
・・・と言い訳しながら、食欲の秋を大いに楽しんでいる私です。

2022/10/13

ついに初雪! / グリーントマトパイってご存知?

朝カーテンを開けると・・・あらら、階段などにうっすらと白いものが!
一昨日は23℃という暖かさで驚いたのに、今日の最高気温はたったの4℃。
明け方は、とうとう少しだけ氷点下になっていたようです。

例年より遅い紅葉をバックに、季節が入り混じった景色。
今年はあまり、紅葉を楽しむ暇がなかったなあ。色合いも、いつもより地味だった気がします。
昼頃から時々みぞれが降り、今夜もまたになるかもとの予報です。


夏が始まる前、私が日本に帰国していた時に夫が植えてくれた花(その後、手入れを続けたのは私だけどね)は、まだ健気に頑張ってくれています。
庭は、落ち葉やどんぐりでいっぱい! 雪が積もる前の落ち葉かきが大仕事です。


多分、花たちとももうすぐお別れなので、記念撮影のためにあちこちのプランターの花をひとつずつ摘んで飾ったのがこちら。
これも、私が外出中に夫が行った作業です♪




ミネソタでの野菜の収穫期はとても短く、が降りる前に、まだ未熟の青いトマトも摘んでしまう必要に迫られます。
旬のようには甘くなりませんが、時間が経つと赤くなってきて順に使えるので貴重です。

夏中花を咲かせてくれたゼラニウムも、屋内にお引越し。
去年もそうして成功したので、来年もまた庭で楽しめるはずです。多分・・・



グリーントマトを使ったレシピは以前にもご紹介しましたが、

今年は新レシピにチャレンジ♪
ガーデニングと料理、両方が得意な友人が教えてくれた グリーントマトパイ です。
「大草原の小さな家」でも、母さんがこれを作るシーンがあったそう。

目をつぶって食べたら、アップルパイと間違える美味しさだとのこと。
でもが見えるので、あっトマトだっけと思い出すのですって。
ご主人も大好きだそうで、彼女は今シーズンにもう2回も作ったそう!

グリーントマトをスライスして、他の材料と混ぜた所。
何だか怪しげ・・・それに水分量が多すぎるように見えるけれど、大丈夫なのか。。。


友人はパイ皮も自分で作るそうですが、私は手抜きで市販のものを使いました。
焼き上がり、いい感じではないですか♪


さっそく昨日のお夜食にいただいたら、確かに想像以上に美味しかったです。
緑が混ざって見た目はやっぱり怪しいけれど、全然トマトを感じさせないお味。
心配だった水分量も、熱を加えたらほど良いとろみとなって全く問題ありませんでした。


砂糖の量は、教わったレシピより減らすことに。(それでもすごい量に思える!!)
我が家では、それを8等分で1人分としました。
友人宅では、6等分してご夫婦で3回でぺろりと平らげるそうです。
オリジナルレシピだと、1切れの砂糖の量が大さじ3ってことね。すごいな~

夫もとても気に入っていました。
彼は、バニラビーンズのアイスクリームも添えていたので、やっぱりすごいカロリーだと思います。

レシピを載せますので、もしご興味がありましたら作ってみてくださいね。
トマトのスライスさえ済めば、あとは混ぜるだけでとても簡単です♪
今度作る時は、トマトをもっと小さく切ったほうが良さそうだな。


グリーントマトパイ (直径9インチ / 23cm 1台分

材料
  市販のパイクラスト(私はPillsburyのもの使用) 1箱 (2枚入り、計約400g)
  スライスしたグリーントマト 3カップ(約400g)
  グラニュー糖 1カップ(約200g)(オリジナルは約270g!)
  小麦粉 大さじ3
  塩 小さじ1/4
  レモン皮(黄色い部分だけ細かく削って) 2個分
  レモン汁 大さじ6
  溶かしバター 大さじ3
  シナモンパウダー 小さじ3/4

作り方
  1)ボウルに、トマトからシナモンまで全部入れて混ぜ合わせる。
  2)パイ皿にパイ皮1枚を敷いて密着させ、1)を入れる。
  3)もう1枚のパイ皮でふたをして、重ねた部分にフォークで模様を入れる。
    (しっかり閉じておかないと、焼いている間に中身があふれてくるので注意!経験者は語る)
  4)表面に、ナイフで何本か切れ目を入れる。
  5)450°F(約230℃)に予熱したオーブンで10分、350°F(約180℃)に下げて30分焼く。

*計量カップはアメリカのもの使用。1カップ約240cc。


おまけ1 夕方、庭に珍客が・・・野生の七面鳥が20羽以上も!
       夫が大声を出したので、みんなで慌てて逃げていくところ。
       数週間前にウォーキング中に雑木林の中で出くわしたのも、この団体さんだったかな?


おまけ2 予報通り夜間にが降り、翌日の朝はこんな景色になっていてびっくり!
       お昼頃までには、ほとんど解けましたけれどね。



2022/10/05

黒人女性作曲家による交響曲が、童謡「赤とんぼ」っぽい

少し遅くなりましたが、日曜日に行ったコンサートについて。
今回から始まった今シーズンのコンサートは、あまりスポットライトを浴びていない作曲家の隠れた名曲にも注目しよう!という趣旨だそう。

前半は、この町で長年活躍しているブラス・クインテット Brass Quintet(金管五重奏)を中心に、オーケストラがバックを担当しました。
このメンバーはオーケストラの団員でもあり、ホルンの女性は何と43年間も在籍しているとのこと!


今回演奏したのは、ジュリアード音楽院の教授 Eric Ewazen 氏の作曲による、Shadowcatcher というとても魅力的な曲です。

20世紀の初め、ある写真家がアメリカ各地を旅して、ネイティブ・アメリカンの古くからのライフスタイルを何万枚も写真に残したそう。
近代文明に飲み込まれて、今では消滅しつつある風景です。
Eanzen 氏はその写真によってインスピレーションを受け、4パートから成るコンチェルトを作曲しました。

驚いたのは、作曲家ご本人がニューヨークからこんな小さな町にわざわざ来てくださり、曲が始まる前に、愛情込めてご自分の作品について語ってくださったのです。
まるで、可愛い孫の写真を自慢するおじいちゃんみたいに・・・
これでは、絶対に失敗できないわ。。。

ブラス・クインテットのメンバーは1年かけてこの曲を練習したそう!
きらびやかで艶やかな音が会場の隅々まで満たされ、本当に素晴らしい演奏でした。
YouTube には、ブラス・クインテットと管楽器のバージョンしか見つからず、オーケストラバージョンの自宅練習はちょっと戸惑いましたけれど、弦楽器もみんなよく頑張ったと思います。

若い頃によく聴いていたピンク・フロイドなどの「ちょっと怪しい雰囲気なのだけれどクセになる」みたいな部分もあって、なかなか楽しかった!
曲の最後は明るくハデにわ~っと盛り上がり、客席も大興奮だったようで、スタンディングオベーションをいただきました。
作曲家も大喜びだった様子・・・指揮者もほっとしたことでしょう♪




そして後半は、フローレンス・プライス Florence Price という作曲家(1887-1953)の交響曲第4番でした。
彼女は4つの交響曲を作曲していますが、第1番は1933年にシカゴ交響楽団によって演奏されました。
アフリカがルーツでしかも女性である作曲家の作品が、アメリカのメジャーなオーケストラで起用されたのは、画期的な出来事だったのです。

ただし、そのコンサートのタイトルが "The Negro in Music" とされてしまうなど、興味本位で侮蔑的な部分もあったようです。
普通なら心が折れてしまいそうですが、彼女は決して負けることなく、その後さらに3つの交響曲を書き上げました。

その他にも、ヴァイオリン協奏曲ピアノ協奏曲合唱曲室内楽曲などが残っています。
どれも、今まで知らなくて損した・・・と思ってしまうような、心に沁みる作品です。

今回私たちが演奏した「交響曲第4番」は、プライスが1945年に作曲したものですが、残念ながら生前に演奏されたことはなかったそう。
そのスコアは、他の楽譜と共にガレージに積まれていたのが死後に発見され、2018年にようやく楽譜出版と初演が実現し、翌年にレコーディングも行われたとのことです。

私だけでなく、アメリカで生まれ育った他の団員も、彼女について何も知りませんでした。
たまたま指揮者が見つけて今回のコンサートで演奏することになったのですが、そうでなければ一生知らずに終わっていたかもしれません。

お客様も大感動だったようで、後半に演奏したこの曲の最後でも、またまたスタンディングオベーションをいただいて光栄です♪



この曲は、4つの楽章全てがそれぞれ個性的な色合いなのですが、第2楽章の初めは何だか日本の田舎の風景を思い出させるような、とても懐かしい雰囲気!
(上の動画では、第2楽章は15:12より)

それもそのはず、出だしの部分で使われている音階が「赤とんぼ」「夕焼け小焼け」などと同じなのです。
「ヨナ抜き」と呼ばれる独特の音階で、4番目と7番目の音(ハ長調なら「ファ」と「シ」)を使っていません。
童謡や民謡によく使われているので、私たち日本人にとっては体にしみついている感じです。(他にも「ぞうさん」「こいのぼり」など、色々思い付きます)

ヨナ抜きは日本独特の音階というわけではなく、世界中の民謡で使われてきた素朴で郷愁を誘うような音の配列です。
たとえば「蛍の光」もヨナ抜き音階で、日本の歌だと疑わない人が多いですが、原曲はスコットランドの民謡とのこと。

日本では「家路」というタイトルで親しまれている、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」第2楽章の冒頭も、この音階です。
ドヴォルザーク(1841-1904)も、アメリカで活躍した頃に黒人霊歌先住民の音楽の影響を受けていますので、フローレンス・プライスの曲との共通点があるかもしれません。

ガーシュインバーンスタインコープランドのように、プライスも、偉大な作曲家のひとりとしてアメリカの音楽史上に残りますようにと願っています。


♪10月2日のコンサートプログラム♪

     Shadowcatcher: Concerto for Brass Quintet
      「シャドウキャッチャー:ブラス・クインテット協奏曲」 (Eric Ewazen)
       Ⅰ. Offering to the Sun
       Ⅱ. Among the Aspens
       Ⅲ. The Vanishing Race
       Ⅳ. Dancing Restore an Eclipsed Moon

           Intermission
       
     Symphony No. 4 in D minor 「交響曲第4番ニ短調」 (Florence Price)
       Ⅰ. Tempo moderato
       Ⅱ. Andante cantabile
       Ⅲ. Juba Dance
       Ⅳ. Scherzo