コロナのせいで、会いたい人にも会えずに寂しい思いをした人が多かった去年のクリスマス。
それだけでも辛いことでしたのに、年明け早々ワシントンDCの連邦議会議事堂襲撃という恐ろしいニュースに、アメリカ住民は疲れ切っています。
こんな時期に、日本の大切な友人が素晴らしい動画を送ってくれ、気持ちが癒されました。
人と人との絆は、ウイルスや社会情勢に簡単に壊されてしまうほど軟弱なものではないと改めて気付かされ、思わず涙が・・・
この動画を作ったのは、ルーテル教会に属する日本人牧師、関野和寛さん。
ミネソタにある、アボットノースウェスタン病院 Abbot Northwestern Hospital のチャプレン chaplain です。
チャプレンとは主に教会外で働く聖職者のことで、病院の場合は入院中の患者さんたちに寄り添って心のケアをするのが仕事です。
彼が不安な気持ちを抱えながらコロナ病棟を初めて訪れた時、1羽の鶴を折って渡したところ、患者さんが涙した後に大きな笑顔を見せ「必ず元気になってここから出る、そしてこの鶴を一生の宝物にする」と誓ったとのこと。
それがきっかけとなり、関野さんはSNSを通して日本の皆さんに鶴を折って送ってくれるように声をかけたそうです。
すると、小さなお子さんからお年寄りまで1,000人以上の方が、何と16,000羽もの折り鶴を送ってくれたのですって!
けれども関野さんおひとりの力では、これをどうすることもできませんでした。
相談してみたところ、入院中のお子さんや妊婦さんまでもが、こうやって飾ったら?と色々提案してくれたとのこと。
病院のセラピストや同僚のチャプレンも手伝ってくれ、ついに病院の吹き抜けホールに鶴たちが羽ばたき始め、皆さんを笑顔にしているそうです♪
病院職員の言葉
「毎日この鶴の横を通るたびに、どれだけこの世界に人を思いやる心、そして愛があふれているかを感じ、祝福された思いになります」
関野和寛牧師の言葉
「形も色も大きさも違う鶴。人種も、宗教も、言葉も越えて、皆がひとつの希望を持てるというメッセージを伝えるように、鶴たちは羽を広げている」
「ソ-シャルディスタンスによって人と人が引き離されている。けれどもひとつの希望のもと、私たちのスピリチュアルディスタンス(心の距離)はぐっと近くなる」
「希望には限界がない。それは私たちの暗闇を必ず照らす」
人々がそれぞれの思想や背景により分裂を深めつつあるアメリカで、絆を取り戻そうと力を尽くしていらっしゃる方も多く存在します。
パンドラの箱が開けられ、あらゆる災難が人間界に解き放たれてしまった時、最後に箱の底に残ったのも「希望」でしたっけ。
人間はまだまだ大丈夫だ・・・って信じたいです。
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