ミネソタの気候についていくのは大変です。。。
去年に続き、夫は友人たちと共に、近くの林 (友人の1人が所有) でメープルシロップ maple syrup 作りに励んでいます。
カナダに近いこの地域では、業務用にも自家用にも、メープルシロップの元になる樹液の採取が盛んです。
これは、去年採れたもの。
瓶のふたを余り布でかわいくおめかしして、日頃お世話になっている方々に配りました。
昼間は少し暖かくなってきて夜は気温が氷点下になるような時期が、採取には最適。
その頃、樹液の出が最も良いのだそうです。
年によって違いますが、採取期間は1ヶ月半ほどです。 今年は、3月の終わり頃から始めました。
初めのうちは、深い雪の中を歩くためにスノーシューズが必要です。
カエデ maple (tree) にも色々な種類があり、メープルシロップ用の樹液が採れるのはその一部のようです。
まだ若くて細い木も対象外。
直径30cm以上ある木が望ましく、1本の木から平均40~80リットルの樹液が採れるそうです。
木の幹にドリルで小さな穴をあけ、スパイル spile という器具と、そこからポタポタ垂れてくる樹液 sap を受ける袋を差し込みます。
木につけた傷は、時間が経つにつれ自然に回復するそうです。
今年は、家の周りの林でも採取中。
紅葉が美しかった秋に、目印のリボンを木に結んでおきました。
落葉後は、どれがカエデの木なのかわからなくなってしまいますので・・・
家の周りは、昔ながらのバケツを使った方法です。
一応蓋はついていますが、横の隙間から虫が入り込んだりして、神経質な方が見たらちょっと引いてしまうかも・・・?
現在は、業務用に大量に採取する場合、このようにチューブ (ビニールホースのようなもの) を使って集中的に集める方法が一般的です。
これですと、虫やゴミの入り込む心配はないですし、いちいち人手をかけてバケツや袋を空にしなくてすみます。
夫たちは、手間をかけること自体を楽しんでいるので、まめに様子を見に行き、いっぱいになった袋やバケツをポリバケツに移して空にします。
気温や天候によって、びっくりするほど樹液の出が良い日も、ほとんど出ていない日もあります。
樹液が大量に集まると、その場で煮詰めます。 これが、ものすごく時間のかかる作業なのです。
火を焚き続けるので、薪割りもしなくてはなりません。
重いバケツや薪などを運ぶには力もいるし、これはやっぱり男の仕事なのでしょうね。
ビールなどを飲んでおしゃべりしながら、火の番をする・・・これが男性たちにとって大きな楽しみのようです。
まさか、ワイフの悪口は言ってないよね!?
他の友人や親戚、近所の人なども、酒瓶をみやげにふらりと立ち寄ります。
昼寝用に、ハンモックまでありますね♪ 天気の良い日は気持ちいいだろうな~
樹液を舐めてみても、ほとんど甘さを感じませんが、どんどん煮詰めていくと、やっと私たちの知っているメープルシロップの色と味と香りになってきます。
40リットルの樹液からとれるメープルシロップは、何とたったの1リットルだけ・・・
家の中で全部煮詰めるのは、まず不可能でしょう。
去年は、最後の仕上げだけを家のキッチンでやろうとしたら大惨事に!!
ちょっと目を離した瞬間、あっという間に吹きこぼれて、後片付けに大変な時間がかかりました。
瓶や蓋を煮沸してシロップを入れ、やっと完成です。
市販のメープルシロップの値段が高いことに納得 (^_^;)
色が薄いものほど高級品だそうですので、夫たちのはちょっと違うかな。。。
(写真は Wikipedia より)
薪を使ってガンガン煮詰めるので、スモーキーな香りも加わります。
ビタミンもミネラルもたっぷりで、添加物ゼロ。
抗酸化作用のあるポリフェノールも、豊富に含まれています。
パンケーキやワッフル、バニラアイスクリームにかけると本当においしいです♪
それにしても、カエデの樹液を煮詰め、甘くておいしいメープルシロップやメープルシュガーを作ることを思いついたアメリカ先住民のインディアンたちは偉い!
ヨーロッパから北米に渡ってきた初期の開拓民たちに、その採取方法を教えてくれたのもありがたいことです。
さて、夫が長時間留守にしている間、私は何をしているでしょう?
のんびりダラダラしていたいところですが、5月4日のコンサートのために猛練習中です。
オーケストラ、合唱団、それぞれ約100名ずつという大所帯で、マーラーの交響曲第2番を演奏します♪
震えがくるほどのすばらしい曲です。 これについては、また後ほど・・・
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