2025/04/20

静かにゆっくり過ごしたイースター

毎年日付が変わるので、ちょっとややこしいイースター(復活祭)
「春分後の最初の満月の次に来る日曜日」なんて、一体誰が決めたのでしょう。
3月22日から4月25日の間とかなりの幅があり、今年は遅いほうでした。

娘一家を誘ったものの、もうすぐ2歳ともうすぐ3ヶ月のチビちゃん二人とワンコ2匹を連れて来るのは大変で、実現しませんでした。
それなら、イースタースペシャルメニューがとても美味しいレストランに行こうかと言っていたのですが、ぐずぐずしていたらもう予約が取れなくなっちゃった。

今朝になって下の義妹から、急だけど夕食に来る?とお誘いがあったものの、車で2時間半はかかるので、やっぱりそんな急には無理。
悪いけれどお断りして、家で静かにお祝いすることに・・・

夫と二人だけのイースターも、なかなか良いものです。
簡単なものばかりだけど、ささっと作ってワインで乾杯しました。


イースターにつきものの deviled egg デビルエッグ、このイースターエッグ型の皿にぎっしり作った年もありましたが、今年は二人分なのでこれだけ。
(卵の値段、この頃やたらと高いし・・・)

キユーピーマヨ、粒マスタード、塩コショウと、ほんの少しのカレー粉、ごく細かく切ったピクルス少々を使うのが我が家流です。
上には、tajin というメキシコのスパイスと、ドライパセリを振りかけて、ちょっとおめかし。


バゲットに乗せたのは、去年家で育てたバジルで作ったペストジェノベーゼ(冷凍保存している)とマヨネーズ、ガーリック、パルメザンチーズ、塩コショウを混ぜたもの。
サンドライトマトのみじん切りも足しちゃった。

英語ですが、こちらのレシピを参考にしました。

あとは適当に色々混ぜたサラダと、冷凍のムール貝
ムール貝には、いろんな色のパプリカを刻んだものを乗せるつもりだったのですが、貝が思ったより小さくて無理でした。
せっかく刻んだパプリカは、サラダのほうに混ぜてしまいました。
 ⇒ Mussels Vinaigrette (このサイトのようにしたかったのですが)

買物に行かなくても、家にあるもので全部できて、めでたしめでたし。
プライムリブやハムは重たく感じるようになってきて、ジジババにはこの位がちょうどいい。


ミネソタに住み始めたばかりの頃は、毎年我が家に親戚と友人を招いてイースターを祝っていました。
でも、それぞれ子供たちが結婚したり遠くに引っ越してしまったり、孫が増えて大所帯になったり・・・
家族形態が変わり、みんなで集まるのはだんだん難しくなってきています。

イースターの時期は、我が家の長~いドライブウェイは雪に埋もれていたり、雪解け水でぐちゃぐちゃだったりで、運転に困難を極めることも多いしね。


食後のコーヒーと共に、昨日焼いたイースターのクッキーを食べていたら、待ちわびていた Common loon(ハシグロアビ)の声が、今年初めて湖から聞こえてきた!!
ルーンは、ミネソタの州の鳥に指定されています。
夏が終わるともっと南に渡ってしまいますが、今頃の時期にまた戻って来てくれるのです。
イースターに、何よりもの喜びでした。

画像はこちらのサイトより

クッキーの写真は撮るのを忘れ、もう残り少なくなってしまったので、前に載せた写真を再利用します(笑)
可愛くて、美味しいよ~ 小さいので、ついたくさん食べちゃう♪


イースターの飾りはきれいなパステルカラーのものが多く、春の気分になれて見ているだけでウキウキします。


いただきものの新顔。手作りだそう!
子ウサギが、お母さんウサギのお腹のポケットにいるような・・・? 
カンガルーの親戚なのか???


庭には、本物のウサギたちが遊んでいました。


カエルの声も少しずつ聞こえるようになり、ミネソタにもやっと春が近づいたようです。

2025/04/12

アメリカの不動産オープンハウスは本当に楽しい♪

我が家は町から結構離れていて、土地が広すぎて年と共に維持が大変になってきたため、長期計画で引越を考えています。

まずは買い手が見つからないと動けませんけれど、どんな物件が売り出されているのかは不動産サイトで常にチェック。
長い冬の間、不動産の売買は停滞していましたが、暖かくなるにつれてまた活発になってきました。

先週とても久しぶりに「おおっ!!!」と叫びたくなる物件を見つけ、一度見てみたいなと思っていたところ、さっそく Open House オープンハウスの表示♪

オープンハウスとは、〇曜日の〇時から〇時まで(普通は週末に2時間ほど)という期間限定で、予約なしで誰でもその家を内見することができるシステムです。
(アメリカにはオープンハウスという名の不動産会社も存在しますが、それとは別の話です)
家の持ち主はしばらくどこかに消え、担当の realtor(不動産仲買業者)がにこやかに待っていて、案内してくれます。
時には、ドリンクやクッキーなどが用意されていることも・・・

また、当日はその家の周辺に Open House と表示された不動産会社の看板が立つので、興味本位、または暇つぶしで、ふらりと立ち寄る人もめずらしくありません。

オープンハウスに行くのが趣味のひとつか?と言われるほど、あちこちに出没している私は、町中の realtor に顔を覚えられているかも(笑)
すぐに買う予定がなくても、realtor も自分の会社を宣伝しておきたい下心もありますから、歓迎してくれます。

今回見に行ったのは2007年に建てられた家で、居住面積は2,047スクエアフィート190平米という換算です。
地下も広い倉庫になっているので、それも含めるとかなりの広さになります。

ウォークインクロゼットとバスルーム付きの主寝室の他に、寝室が2つと、書斎やエクササイズルームとして使える部屋が1つ。
ガレージも、車3台分という余裕!

土地はちょうど2エーカー(2,448坪)で、この町のちょっとした家としては平均よりやや広い。
(年寄りには、芝刈りは大変かも・・・)

正面

裏側

玄関ドア

リビングルーム

キッチン
ダイニングルーム

主寝室

こんな素敵な家が、大学、高校、中学、小学校、主な買物施設、飛行場などまでそれぞれ数分(もちろん、徒歩でなく車でね)という素晴らしいロケーション。
それでも、主要道路からは少し引っ込んでいて静かな環境なのです。
木に囲まれていて、隣家も全く気になりません。
フェンス付きの大きなガーデンもあり、野菜を植えたらたくさん収穫できそう♪

価格は $459,000 ですって。今日のレートですと6,590万円
そこのあなた、いかが?

不動産サイトには「〇パーセントの確実ですぐに売れるだろう」という表示もあるのですが、それが98%になっていました。
たくさんの人が見に来ていたので、きっともう誰かが飛びついて、既に交渉段階に入っているだろうな・・・

唯一気になるのは、Jehovah's witnesses(エホバの証人)の教会にやたらと近いことで、勧誘が激しいかも(汗;)
彼らは、はるばる我が家にもやって来たことがあります。


「オープンハウス」は既に引越してしまった空っぽの家のこともありますが、大抵はまだそこに住んでいるそのままの状態を見せてくれます。
実際に家具が配置されていると、部屋の大きさもイメージしやすく、こんな風に使うといいわね~と、とても参考になります。

日本で不動産物件を探す時は、平面による間取り図を頼りにするしかないと思いますが(今は違うかな?)、こちらの不動産サイトには各部屋の様子が写真に載っているのが大きな違いです。
壁の色や床材、窓がどの位あってどの程度光が入りそうか、庭はどんな様子か・・・など全てわかります。

その代わり、全体の間取り図が載っていないことが多いのが不思議だけど。
(物件によっては、動画や3Dによる詳しい間取り図が表示されることもあります)


「オープンハウス」に熱心に出かけてしまう理由は・・・

もしこの家に住むことになったら、この家具はあそこに置いて・・・と妄想するのが楽しい。
持ち主は、家を最高の状態で見せようときれいに片付けているため、掃除断捨離のモチベーションが上がる。
あちこち出かけることで、この町の地理にとても詳しくなる。
たくさんの物件を実際に見るうちに、次第に相場感覚が身につく。

「こんな所には絶対住みたくない」という残念物件にも、いくつか出会ったことがあります。
写真の魔術で、サイトに載っている写真のほうが実際の数倍良かったり、ペットの臭いが気になったり、交通量が多くて騒音が無理そうだったり。

アメリカの田舎で、不便さには何かと我慢を強いられているのですから、「静けさ」は絶対に譲れないかな。
「オープンハウス」に行く度に、実は欲張りになっていく気もしています。

この前会った realtor にも言われましたが、うまいタイミングでトントン拍子に決まることもあるので、いつもチェックしていてください・・・とのこと。
はい、そうします。

2025/04/01

19年目ぶりに演奏、ドヴォルザークの「新世界より」

何かと忙しかった3月が終わって、ほっとしています。
今年も「2月は逃げる、3月は去る」でした。
私の場合は、コンサートが続くのでよけいにそう感じるのかもしれません。

昨年は、大雪の予報のせいでプログラムを短くしなければならないハプニングがありましたが、今年3月30日のコンサートは天気に恵まれて良かったです。
(でも今夜から降り始め、明日は1日中の予報!)

今回はとてもエキサイティングなプログラムで、お客様の反応が特に素晴らしかったです♪
まずは、「ウエストサイドストーリー」より「マンボ」という曲。
3/14のブログ記事に書いた通り、出だしが「ひょっこりひょうたん島」にそっくり!

前回はおとなしめのバージョンを載せましたけれど、今日はもうひとつ別の動画をご紹介します。

私が大好きなべネズエラの指揮者、グスターボ ドゥダメル Gustavo Adolfo Dudamel 率いるシモン・ボリバル交響楽団 Simon Bolivar Symphony Orchestra の演奏は、まるでロックコンサートのノリ!!

テンポもめちゃくちゃ速く、団員が立ち上がって「マンボ!」と叫んだり、楽器をクルクル回したりする様子、見ているだけでワクワクします。



いつものコンサート以外に、その2日前に小学校高学年の子供たち向けのコンサートもあり、私たちはその時も「マンボ」を演奏しました。
客席の子供たちもみな、団員の「マンボ!」の掛け声に合わせて1000倍の声を出してくれ、めちゃ楽しかったです。

2曲目は、オーケストラ団員のひとりである Eric Sundeen さんのマリンバソロによるコンチェルト。


彼はいつも完璧で、絶対に信頼できるパーカッショニストです。
地元の大学の教授でパーカッションを教えていますが、アメリカ国内だけでなく、イギリス、オーストリア、ロシア、チェコ、キューバ、メキシコなど色々な国で演奏活動も行ってきたそう。

ユニークなこの長~いお髭を、いつか触ってみたい気がするのですが・・・怒られちゃうかな。
ソリストとしてマリンバを演奏する姿は、本当に生き生きとした様子。
いつもはご自宅の地下室で練習しているそうで、こうしてステージでライトを浴びながら、他の楽器と合わせるほうがずっと楽しいと笑っていました。

コンサートでは、彼の生徒たちも他の鍵盤打楽器を担当し、息の合った素晴らしい演奏を聴かせてくれたのです。

YouTube では Tomoya Aomori さんという日本人らしき方のソロによるものを見つけたので、ここに張り付けておきます。
とても洗練された、素晴らしい演奏だと思います。

どんな方なのか気になって「青森ともや」でググったら、「株式会社ともや 青森工場」というホタテ貝の通販をしている会社が出てきてしまったのですが(笑)



このマリンバコンチェルトは、1986年に Ney Rosauro というブラジルの作曲家によって書かれたそう。
ブラジルの伝統的なリズムとメロディーが多用され、それを体でちゃんと感じ取らないと演奏できません。
CDとプロモーションビデオにより、あっと言う間に人気が出て、世界中で今までに3,000以上のオーケストラによって演奏されたそうです。


そして休憩後は、チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザーク  Antonín Leopold Dvořák の最高傑作とされる、交響曲第9番「新世界より」です。
まだ日本に住んでいた2006年に、所属していた東京のアマチュアオーケストラで演奏したことがあります。
その時は、私はセカンドヴァイオリン担当でした。

その頃ミネソタの大学に通っていた息子は、夏休みで日本に帰国していて、そのオケの定期演奏会にエキストラとして出演。
彼はファーストヴァイオリンだったのですが、家で一緒に練習した記憶はほとんどありません。
演奏会後の打ち上げにも出ずに、彼女と一緒にさっさとどこかに消えちゃったし・・・
一緒に記念撮影した証拠写真は、しっかり残っているけれどね。

「新世界より」は、ドヴォルザークが音楽院の院長として招かれ、アメリカに滞在していた時に作曲されました。
故郷ボヘミアに向かって、「アメリカって、こんなにおもしろい国だよ~」と知らせたい思いがあったのではないでしょうか。
今のアメリカは、何だか世界の嫌われ者になりつつあるのが残念なのですが。

第2楽章は、日本人なら誰でも聞いたことがあるのではないかしら。
「遠き山に日は落ちて」の歌詞で始まる「家路」は、わらべ歌などによく使われる音階で構成され、大変親しみが持てます。
学校や公園などの公共施設で、夕方の帰宅時間を知らせる曲としてよく流れますね。
その話をこちらのオーケストラの友人たちにしたら、「演奏途中で帰らないでね」と笑われました。。。

第4楽章にはハイスクールの生徒たち20名ほども加わって、すごい迫力となりました。
彼らは、金曜の子供たち向けのコンサートにも出演してくれ、コミュティーオーケストラならではの素敵なコンサートになったと思います。

私たちのオケの女性指揮者は、背がスラリと高くて宝塚の男役みたいな雰囲気で、下の動画の指揮者、西本智実さんに、指揮をする姿が似ている気がします。



クラシックの曲のコンサートでは、最終楽章の最後まで拍手は控えるのがマナーとされていますが、今回は楽章が終わる度に盛大な拍手!! こんなのは初めて・・・
これほどまでに楽しんでくださっているのだから、マナーなんて堅苦しいこと言わなくてもいいよねと思ってしまう、本当にノリの良いお客様でした。


♪3月30日のコンサートプログラム♪ 

     ”Mambo" from West Side Story ウエストサイドストーリーより「マンボ」      
      (Leonard Bernstein)

     Concerto for Marimba and Orchestra, No. 1, Op. 12 オーケストラとマリンバのための協奏曲
      (Ney Rosauro)
       Ⅰ. Saudação (Greetings)
       Ⅱ. Lamento (Lament)
       Ⅲ. Dança (Dance)
       Ⅳ. Despedida (Farewell)
 
           Intermission
       
     Symphony No.9 in E Minor, Op. 95 "New World" 交響曲第9番「新世界より」 
      (Antonin Dvořák)
       Ⅰ. Adagio - allegro molto
       Ⅱ. Largo
       Ⅲ. Molto vivace
       Ⅳ. Allegro con Fuoco