10月のコンサートが終わりました♪
リハーサルがあった先週火曜日は、27℃というミネソタにしては真夏の暑さ!
ほとんどの人が半袖で、男性団員はショートパンツ姿の人も多く、それでも練習後は汗だくになりました。
ところが金曜から急に気温が下がり、昨日の本番は冬のジャケットで行こうかと思ったほど。
思い直してもう少し薄手のにしましたが、帰りは4℃位しかなくて寒かった・・・
今晩は、いよいよ今シーズン初めて氷点下になるようです。
私が所属するコミュニティオーケストラの指揮者 Beverly Everett さんは、就任20年という節目の年です。
初めは、この町でこんなに長く続けるとは思っていなかったみたい。
彼女のおかげで団員数が増え、年に4回だったコンサートは7回に増え、毎週日曜に行っていたリハーサルは、コンサート直前に集中して行う形に変わりました。
私たち夫婦と娘はまだ日本に住んでいましたが、こちらの大学に通っていた息子は、彼女が指揮者に就任した2005年、すぐにオーケストラに加わりました。
オーディションを受けて、奨学金もいただいていたようです。
その他のことに忙しくなり、2年ぐらいでやめてしまいましたけれどね。
私がミネソタに移住したのは2011年の夏・・・秋には団員となり、既に100近くのコンサートをこなしました♪
パンデミックでキャンセルになったこともありましたけれど、みんなマスクをして小さなホールで何とか続けたのが、今では何だか夢のように思えます。
広い分野の曲をご存じで、典型的なクラシック音楽だけに留まらない指揮者のおかげで、本当にレパートリーが広がったこと!
でも、時には謎に満ちた曲を演奏することもあるのです。。。
実は今回のコンサートでも、ソプラノサクソフォンコンチェルトという現代音楽がプログラムのひとつで、団員みんな苦労しました。
YouTube にも載っていなくて「どうすりゃいいの・・・」と困っていたら、実は同じアレンジでオーボエコンチェルトならあるとわかり、少しほっとした次第です。
指揮者に直接言った人はいなかったようでしたが、曲についての愚痴は、陰でコソコソ言いたい放題(笑)
それでもみんな本当に一生懸命に家で練習し、初めて合わせた時にも涼しい顔(のフリ)でちゃんと最後まで通してしまうのが、団員たちのすごいところです。
スローな部分は良いのですが、途中でテンポアップする所は迷子になったら大変ですから、楽譜を見つめる目が実は血走っていたかもしれません。
サックスの Christopher Creviston さんは、素晴らしくきらびやかな音を響かせてくれ、こちらも涼しい顔で迷うことなく吹ききりました。
こんなに難解な曲、お客様はどう受け止めるだろうと心配でしたけれど、スタンディングオベーションがいただけてほっとしました。
どんなに謎の曲だったかは、こちらをお聴きください。
それでも無事に終わってみると、この曲に「美」を感じられるようになってきたのが不思議です。
この曲を練習した後、グリーグの「ホルベルク組曲」の練習は、チョコたっぷりの甘くて美味しいデザートのように感じました。
わかりやすくて、ご褒美感がいっぱいだわ~♪
コンサート本番では、弦楽合奏でこの曲が最初でした。
私は
ピアノの独奏版(こちらが原曲だそう)を弾いたことがあるので、メロディーも頭に入っていてヴァイオリンも弾きやすかったです。
この曲は、「ホルベアの時代から」または「ホルベアの時代より」というタイトルで呼ばれることもあります。
デンマーク文学の父とされるルズヴィ・ホルベア(1684-1754)の生誕200周年となる1884年に行われた祝祭のために作曲されたとのこと。
ホルベアは、バッハ(1685-1750)とほぼ同時代に生きた方です。
ですからこの曲も、バロック形式で作られました。
グリーグは、フランスのクラヴサン(チェンバロ)奏者たちの組曲を参考にしたとのことです。
休憩後に演奏したハワード・ハンソンの交響曲第2番「ロマンティック」は、以前もやったことがあって、まあ余裕でした。
「エイリアン」のエンディングにも使われ、宇宙的広がりを感じる素敵な曲です。
(出だしはちょっと不気味で怪しい・・・)
最初の「エイリアン」、私も観た覚えがあるけれど、テレビでだったかな?
ゾクゾクする恐ろしい映画でした。
BGMとして使われていた曲をまさか自分が演奏するようになるとは、その頃は夢にも思わなかったけれどね。
(怖いのが苦手な方は、決してクリックしないでください)
今日はお休みしましたが、11月のコンサートのための自宅練習を、さっそく開始しなくては・・・
秋は冬支度も色々あって、何かと忙しいです。
♪10月13日のコンサートプログラム♪
Holberg Suite, Op. 40 ホルベルク組曲 (Edvard Grieg)
Ⅰ. Prelude (Allegro Vivace)
Ⅱ. Sarabande (Andante)
Ⅲ. Gavotta (Allegretto)
Ⅳ. Aria (Andante religioso)
Ⅴ. Rigaudon (Allegro con brio)
Concerto for Soprano Saxophone and Orchestra
ソプラノサクソフォンとオーケストラのための協奏曲 (Jennifer Higdon)
Intermission
Symphony No.2, Op. 30 "Romantic" 交響曲第2番「ロマンティック」 (Howard Hanson) Ⅰ. Adagio - allegro moderato
Ⅱ. Andante con tenerezza
Ⅲ. Allegro con brio