おまけのページ

2020/05/16

目を閉じたままで「別れの曲」の演奏にチャレンジ♪

2月までは、まだ半ば他人事のように新型コロナウイルスの騒ぎを眺めていたアメリカ。
それが大嵐にすっかり巻き込まれ、世界一の感染者数と死者数を記録するようになってしまいました。

各州で次々と自宅滞在命令が出て、初めは時が止まってしまったように感じたものの、この「非日常時」の風景が今ではすっかり「日常」です。

毎日不安におびえているだけでなく、一生に一度だけであって欲しいこんな緊急事態の思い出になるようなものも、何か残したいという気分に・・・
後で、「あの時は大変だったね~、でもいつもより時間があったから、これができるようになった」と言えるようなことをです。

そこで、「とんでもない非日常時」にふさわしい(?)「とんでもないこと」にチャレンジすることに決めました!

今日のブログのタイトル通りなのですが、日本では「別れの曲」として多くの方に愛されているショパンのエチュード、作品10の第3番を、目を閉じたまま演奏するという荒業に、4月から励んでいます。

ピアニスト、辻井伸行さんの演奏がきっかけになったのは確かです。
もちろん、彼の足元にも及ばないのですが・・・


以前にも、彼によるショパンのエチュードの動画を、ブログでご紹介したことがあります。
目が見えないからよけいに音に集中できているかのような、一音一音がキラキラと輝く素晴らしい演奏ですね。
  ⇒ 芸術の秋、ショパンを弾きまくる♪


あの時にも書いたように、「別れの曲」はピアノを習っていた学生の頃にちょっとかじりましたが、子育てが終わってから、もう一度真剣に練習し始めた曲のひとつです。
弾けば弾くほど好きになり、いつのまにか暗譜で弾けるようになっていました。

ショパン自身が「一生のうち二度とこんなに美しい旋律を見つけることはできないだろう」と語ったそう。
もしこの先、病気か事故で視力をなくすようなことがあっても、この曲はぜひ弾き続けたい。
そんな思いもあってのチャレンジです。

結果としては、自分で思った以上に目を閉じたままでも大部分弾けました。
鍵盤の位置って、指が覚えてしまっているのだなあ・・・
この調子では、決して不可能なチャレンジではなさそうです。
そう言えば私、左手首を骨折した時にも、この曲をしぶとく弾いていたっけ。

「別れの曲」の構成はサンドイッチのようで、真ん中の具の部分はやたらと音が込み入っているものの、パンの部分はゆっくりでそれほど難しくはありません。
それに、音が極端に離れている部分も意外と少ないです。

さあて、コロナ収束と私のゴールと、どちらが先になるかな?
またみんなで家に集まれるようになったら、目隠しで演奏をご披露して、皆さんを驚かせてみたいものです(笑)


それにしても、私の場合は楽譜を見ながら弾けるようになったわけですが、辻井さんの場合はどの曲も全部耳から覚えてしまうのでしょうね。
「別れの曲」よりもっと速くて複雑な曲も、もっと音と音の間が飛ぶ曲も、ピアノ協奏曲のような長い曲も、目が見える人以上に美しく正確に弾き通してしまう・・・

幼少の頃から、一体どれほどの時間をピアノにかけてきたのでしょう。
天から授かった才能を持って生まれてきたというのも事実でしょうが、ご本人とご両親と先生の努力には本当に頭が下がります。

以前のブログと重なりますが、最後にもう一度、辻井伸行さんショパン「エチュード」の抜粋の動画も貼っておきますね。



実はミネソタ州では、いよいよ明日5月17日の23:59を以て、自宅滞在命令終了です。
正直のところ、大丈夫なのだろうか・・・とかなり心配。
それについては、また改めて書きますね!

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