おまけのページ

2016/06/29

アメリカのカトリック教会での葬儀

先週のことです・・・義妹のご主人Mが、仲の良いお兄さんと二人で魚釣りに出かけました。
(二人とも釣りキチなのです。)

終わって帰り支度をしている最中、お兄さんは突然静かに倒れて意識不明となり、救急隊員による救命処置が施されても蘇生叶わず、帰らぬ人となってしまいました。
心臓の持病があったため、心臓発作を起こしたのだそう。

昨日葬儀があり、彼の住んでいた町まで親戚一同で出かけてきました。
家から車で1時間45分ほどの所です。

こちらに住み始めてから5度目の葬儀参列ですが、アメリカカトリック教会でというのは、人生初体験でした。
前夜に行われた viewing にも、何と500人位の方がいらして、故人との最後のお別れをしたそうです。


教会でも、平日の昼だというのに、席が足りなくなるのでは?というほどの参列者!
教会員としての活動も、とても熱心な方だったそうですから・・・

彼は50代まで床屋を経営していたとのことで、明るく話し好きで、誰とでも友達になってしまうタイプの方でした。
まだまだお元気でいられたはずの74歳・・・突然のご不幸で、ご遺族のショックと悲しみはどんなに大きかったことでしょう。

でも、とても仲の良かった奥様に数年前に先立たれているせいか、これで天国でまた一緒になれるね~という見方をしている方が多かったようです。

神父様さえも、大好きな魚釣りの直後に苦しむこともなく天国に召されるなんて、これ以上の旅立ち方があるだろうか・・・みたいにおっしゃっていました。


甥がギターを演奏しながら美しいお別れの歌を歌い、思いがけず最期を看取ることになってしまったMがスピーチをし、故人の略歴やニックネームの由来まで、事細かに話してくれました。

お兄さんが愛したのは、「1番が家族、2番がハンティング、3番がポテトサラダ」 だったそう!
愛情とユーモアに溢れた、素晴らしいスピーチでした。
お兄さんが最後に釣った魚は、Mがちゃんと料理して親族に振舞うのだそうです。


神父様が最初に、「カトリック教徒でない方も、どうぞお気楽に」 とおっしゃってくださった通り、終始和やかな雰囲気でした。

聖歌や、神父様と教会員によるお祈りの唱和などは、私たちは知らないので、ただ聞いているだけ。
跪いたり十字を切ったりすることは、プロテスタント教会ではいたしませんので、映画の中のシーンのように感じました・・・


アメリカで葬儀に参列する際の服装は、黒一色の日本と違って何でもありです。
大抵の方は、いつもよりフォーマルな格好を心がけていますが、ジーンズ姿の方もいらっしゃいました。

ストライプ、水玉、花柄もOKの様子。 赤やフューシャピンクのトップの方も! ええっ、いいの???
男性は、ジャケットなしの方がほとんどでした。
アクセサリーだって、真珠に限る日本と違い、大きめのをじゃらじゃらさせていても別に構わないみたい・・・

葬儀後、ご遺族が墓地で埋葬に立ち会う間、参列者は教会で簡単なランチをいただきました。
これも、教会員の方が用意してくださったようです。
結婚式も葬儀も、お食事はいたってシンプルなのがアメリカ式。 これで十分な気がします。


プロテスタント教会でも同様ですが、キリスト教の葬儀は、神様のもとに召されたことを祝福する意味合いもあり、悲しみの中にも安らぎがある点が良いなと思います。

人生を思い切り楽しんだ後、こんなふうに突然ふっと消えるような亡くなり方って羨ましいな!と思った方も多かったかも。。。



故人が大好きだったポテトサラダに、少しだけつながる話題です。

我が家のポテトガーデンの後ろにある雑木林に、こんな花を発見!
カンパニュラの仲間かしら? 名前がわかりません・・・


ご近所からいただいたピオニー Peony (シャクヤク)。 ほんのり甘い香りがします。
夏は、花代がかからなくて助かるわ♪


ミルクウィード Milkweed (トウワタ) のつぼみも、うっすらと色づいてきました。


ミルクウィードしか食べないモナーク蝶 Monarch Butterfly (オオカバマダラ) はまだ渡ってきませんが、今の時期には、もっと小型のオレンジの蝶をよく見かけます。


パールクレセント Pearl Crescent、またはその仲間であるノーザンクレセント Northern Crescent のようです。 羽を広げても、5cm位しかありません。
「真珠の三日月」 という意味? 一体なぜ、そんな詩的な名前がついたのでしょうね。


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10 件のコメント:

  1. 私たち夫婦は 日本では1%未満といわれている クリスチャンです。(メソジスト) 信仰により お焼香、御遺体や祭壇に手をあわせることはできません。これは仏式の葬儀ではすごく大変で (夫の親戚も私の親戚も仏式) クリスチャン仲間では信仰が理由で離婚せざるを得なかった友人を2人知っています。旦那さんに理解してもらえなかったのです。
    どんな信仰であれ 家族や友人を亡くすのは 辛い、心の平安を祈ります。

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    1. Akko さん、

      信仰は心の平安を得るためにあるものですから、それが原因で諍いが起こるのは、家庭内であれ、国際間であれ、悲しいことですね。

      クリスチャンが数珠を持って仏教式の葬儀に参列するわけにはいきませんが、故人とそこに集う方々を敬い、形式だけは尊重し、心の中では自分が信じている神に祈れば良いのだという考え方もあります。 (教派によっても、きっと見解が違うのでしょうね。)
      逆に、クリスチャンではないのに、教会の葬儀で讃美歌を歌うことなどを拒否する方も滅多にいらっしゃらないかも・・・?
      この辺が、日本人の良く言えば寛容、悪く言えばいい加減な所なのかもしれません。。。

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  2. 本日の記事で"viewing"と言う言葉を知りました。お通夜に当たる"wake"は知っておりましたが。人間はどこでどうなるか分かりませんね。5年前の3月11日私はついに断末魔の到来であると思い、覚悟しました。マグニチュード9.0が1分ほど続きいたのでこの揺れは永遠に終わらないのではないかと思いました。人生最悪の恐怖を感じました。5年前の3月11日Sakuraさんはまだ日本にいらっしゃったのですね。この年齢(Sakuraさんとほぼ同世代です)になったら他人や社会からどう思われるかではなく自分が納得の行く日々を送りたいです。日本では21世紀は心と調和の時代で他者との比較や競争ではなく自分らしく生きる時代です。

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    1. 匿名さん、

      Viewing があったというのは、夫がまた聞きで教えてくれたことですので、
      実際には wake だった可能性もあります。
      その違いは私にもわかりませんが、ちゃんと説明できる人はアメリカでもあまりいないかもしれません。

      匿名さんは、もしかしてあの時東北にいらしたのでしょうか。
      被災地の方のことを思えば、何も文句を言える状態ではありませんでしたが、
      関東でもスーパーの棚が空っぽになり、停電になり、電車は動かなくなり、
      日常の何気ない暮らしが奪われてしまいました。

      あれ以来特に、無事に過ぎていく日々が愛おしく、些細なことにも感謝できるようになった気がします。
      毎日を大切に自分らしく生きる・・・大いに心がけたいことですね♪

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    2. 私は東京23区内に住んでおります。東京でもあれだけ揺れたのだから東北はさぞ壮絶だったでしょうね。都庁へ支援物資を徒歩で持って行きました。都庁まで徒歩40分です。"viewing"は、英和辞典にも説明が掲載されていました。ご冥福をお祈りします。

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    3. 匿名さん、

      私は横浜市でしたので、3月11日当日とその後に経験したことは、
      きっとほとんど同じでしたね。
      数日後でも電車が途中の駅で止まってしまい、4駅分歩いたこともありました。

      葬儀のことですが、前日に行われたのは visitation で、
      その一部として viewing があったのだと説明した人もいて、
      実は私もまた混乱しています。。。

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  3. 現在の(7月3日午後4時)わが家の2階の温度、35℃です・・・金曜日から気温が高くなり昨日からもあもあと暑く、昨日は生協に買い出しに行って疲れ~、今朝は礼拝を欠席しました。
    さすがに エアコンを使い始めています。
    独立記念日の(ご馳走の)ご報告 楽しみにしています。こちらは鯵のお刺身でさっぱりと。

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    1. Akko さん、

      いよいよ猛暑突入ですね。
      徒歩でどこかに出かけ、到着すると滝のように汗が噴き出す日本の夏・・・
      ある意味、懐かしいです。
      こちらではいつも車ですし、日本に比べると湿気もずっと少ないので、
      そういう経験をすることは、ほとんどありません。

      独立記念日は明日 (4日) ですが、金~日と3日続きの集まりを終えたところ・・・
      また様子をお知らせしますね♪

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  4. 私のマウスが敏感で,投稿途中で触るとふっと消えてしまうコメント欄,これ3度目です。。大汗。
    亡くなられた方は家族と大好きな釣りの後天国へめされた。。最高の人生の幕のおろし方だったと思います。そして既に天国におられる奥様の元へ。こんなふうに私の一生が終えるといいです。。神だけが知るのみですが,痛みを感じながらだけは遠慮させてもらいたい。。笑
    ポテトサラダを食べる度に彼を思いだし懐かしむ。。故人はそれを結構楽しんでるかもしれません。
    以前,義父の母が亡くなった際に家族が集まり皆笑い顔だったらしい。100才近い年齢で熱心なクリスチャン、神のもとへ行くのだから悲しみよりは笑顔で皆故人のデパーチャーをしたらしい。涙涙の日本の葬式,暗いですが習慣が違うだけに何とも言えません。選ぶなら、笑って送り出してもらいないな〜と考えてます。先は分かりませんが。。大汗

    花々が奇麗、北部だけあり緑が爽やか!

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    1. ねこちゃんさん、

      文字を入力途中にふっと消えてしまうのは、メールでも経験したことがあります。
      時間をかけて書いたものが一瞬にして消滅というのは、へこみますね・・・
      3度もチャレンジしてくださって、ありがとうございます♪

      100歳近くで大往生だった方、その人生を祝福する形で良いお別れでしたね。
      終わり方は神のみぞ知る・・・ですが、
      自分でも後悔がなく、皆さんからも笑顔で送っていただくには、
      やはり好きなことを思い切り楽しむ人生が一番なのでしょうね。

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