おまけのページ

2012/03/04

命がけのコンサート出演

クリスマス以来久しぶりに、Bemidji Symphony Orchestra のコンサートに出演しました。
本番までの練習は、いつもの通り平日の夜に4回と前日のゲネプロのみ。

ゲネプロのことを、こちらでは ドレスリハーサル (dress rehearsal) と言っています。
別に、本番の衣装を着て演奏するわけではないのですけれどね。


練習への参加、私にとっては命がけでした。(´д`; )
なぜかとと言うと・・・

ただでさえ夜の運転は苦手なのに、雪の季節には恐怖感が倍増。
(雪道の運転なんて、日本では経験ゼロ!)
雪が積もっていると、ハイウェイの車線が全然見えなくなってしまいます。

夜遅くなると車はほとんど通らず、街灯もなし。 ヘタすると道から外れてしまいそうな予感。
スリップしちゃうかも・・・反対車線に飛び出しちゃうかも・・・色々な不安が胸をよぎります。
大体ここかしら?と適当に推理しながら走るその怖さったら!

自分の心臓の鼓動が聞こえそうな感じです。
日本ではオケの練習の帰りに酔っ払っても電車で爆睡できて、何て楽だったのでしょう。

練習でも相当な集中力を要し、往復の運転でもへとへと・・・
そんな大変な思いをしながら、今日の本番を迎えました。


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本日のプログラムは以下の通りです。 
現代音楽が中心だった11月のコンサートと違い、今回はとっつきやすい曲ばかりでした。


     Academic Festival Overture, Op.80 (Johannes Brahms)

     Saint Paul's Suite (Gustav Holst)
       1. Jig: vivace
       2. Ostinato: Presto
       3. Intermezzo: Andante con moto
       4. Finale (The Dargason): Allegro

     Chello Concerto in A Minor, Op.129 (Robert Schumann)
       1. Nicht zu schnell
       2. Langsam
       3. Sehr lebhaft


ブラームスは、大好きな作曲家のひとりです。
日本では「大学祝典序曲」というタイトルの Academic Festival Overture は、ブラームスが音楽博士号を授与された際に、返礼として作った曲だそうです。

この中には学生歌が4曲も挿入されています。
特に3曲目のは、 日本で「大学受験ラジオ講座」のオープニングテーマとして流れていたので、覚えていらっしゃる方も多いのではないかしら。

金管楽器もぶ厚い音でガンガン響きまくるし、ティンパニー、バスドラム、シンバルも鳴り響き、まるで次から次へと盛大に打ち上げ花火が上がるような賑やかさ!

躍動感にあふれていて、気分がどんどん高揚してきます。
そしてあちこちに、ブラームスの匂いがプンプンするメロディーも散りばめられています。

ファーストヴァイオリンの最後のページは、実はものすごく忙しいのです。
何だか楽譜が真っ黒なんですけど。。。

私たちの演奏は、残念ながら撮影・録画禁止ですので、YouTube 上のプロの演奏でお楽しみください。




ホルストの曲は「惑星」しか知りませんでしたが、今日演奏した「セントポール組曲」は、一度聞いたら頭から離れなくて困ってしまうほどの、大変に親しみやすいメロディーです。
フィナーレでは、途中から「グリーンスリーブス」のメロディーが絡み合って楽しいこと♪

ホルストがセントポール女学校の音楽教師として勤めていた時、生徒たちのために作った作品だそうです。
ヴァイオリンとヴィオラ、チェロのトップ奏者のソロは、とてもエキゾチックなメロディー・・・
聴いていて悶えそうです~

この組曲(弦楽合奏)だけは、団員の隣りに地元の中高校生が座って一緒に弾きました。

私の隣りは12歳の女の子。 ヴァイオリンは3歳から始めたのですって!
ニューヨークでの公演にも参加したことあるわよ・・・と言っていただけあって、堂々とした弾き方で感心しました。



シューマンのチェロ協奏曲のソロは、ボストン大学で博士号を取得している Nicholas Hardie さん。
主に室内楽の演奏で世界中で活躍していらっしゃる方で、今は Satori Quartet というグループのメンバーです。
東京でも演奏したことがあるそう。 Satori ってひょっとして「悟り」のことなのかしら???)


この協奏曲は、第3楽章まで途切れることなく演奏されます。
オーケストラのパートはさほど難易度が高くありませんが、チェロのソロにはかなりのテクニックが求められます。

時には憂いを帯びて官能的、時にはあくまでも甘い、これぞロマン派って感じの曲です♪

ソリストの Hardie さん、シカゴで鈴木メソードのトレーニングを受けたそうです。
お母様も、鈴木メソードのヴァイオリンとヴィオラの講師を育成するお仕事をしていらっしゃるそう。


鈴木鎮一先生による鈴木メソードは、「どの子も育つ、育て方ひとつ」を理念に、音楽を通じて心豊かな人間を育てることを目的とする教育法です。

我が家でも息子はヴァイオリン、娘はピアノで、幼稚園から高校までお世話になりました。
実は私がヴァイオリンを始めたのも、息子のレッスンについて行くうちに、自分でも弾いてみたくなったからでした。

なぜか、本家本元の日本より、アメリカで高く評価されている鈴木メソード。
ここ Bemidji の町にも教室があり、多くの生徒さんがレッスンを受けています。

今日一緒に弾いた中高校生も、ほとんどがその教室で腕を磨いている子たちでした。
団員の中にも、そこで教えていらっしゃる方が何人かいます。

日本人として、ひそかに鼻高々です。 うふふ♪


コンサートを聴きに来てくれた夫と娘。
私の予想通り、「セントポール組曲」のメロディーが頭の中をず~っと駆け巡り、困っていました・・・

命がけ(?)のコンサート、お客様にも楽しんでいただけてよかった!
やっぱり、音楽は最高です♪

6 件のコメント:

  1. おかべ なお2012年3月5日 21:54

    雪でなくても夜の運転はこわ~い!以前、修善寺から戸田迄たかあし蟹を食べに行った帰り。台風の後で道も迂回!山道は真っ暗で、道もわからず峠越え。一歩間違えれば・谷底!皆の命が・・私にかかって緊張しまくりでした。明かりを見たときのあの感じは忘れられなっかたわ
    サクラさんの気持ちわかる~

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  2. なおさん、

    真っ暗な山道なんて、文字通り命がけですね・・・
    私は1人だったけれど、同乗者がいたらよけい緊張しそうだわ~

    ほとんど平らなミネソタでは、谷底に落ちる心配はなさそうですが、
    暴走すると湖に突っ込むかも!?
    今の季節にはすっかり凍ってしまっているので、その点はまあ安心です。

    我が家の明かりが見えてくると、心底ほっとします♪

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  3. こんにちは!
    Blogに遊びに来ていただき、有難うございました♪
    ちょうど同じ曲を演奏されたんですね!
    海外でのアマオケも楽しいですよね♪
    冬の運転怖いの・・・よくわかります!!

    IDは個人のHPのリンクです。
    (遊びに来ていただいたのはお仕事Blogのほうです)

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    1. ohimeさん、

      コメントありがとうございます!
      誰もが知っているわけではない「セントポール組曲」が、
      同じ時期に、日本人の混ざった海外アマオケで演奏されていた・・・
      偶然の一致にびっくりしました。

      言葉による会話とは違うレベルで、
      地元の方たちと心を通わせることができるのが、
      うれしいですよね♪

      今度は、HPの方にもお邪魔させていただきます!

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  4. Sakuraさん、こんにちは♪
    雪道は怖いですよね~。無理です~。伊東の帰り、ちょっと雨が降っていて、真っ暗な下り坂でさえ怖くて運転できなかったくらいですから。恐怖心でかたまって運転できなくなりますよね。
    鈴木メソッド、懐かしいです!私も小さい頃習っていたのは鈴木メソッドでした。たまたま住んでいた所の近くに教室があったのです。レッスンの前に自分で練習するのが苦手であまり上手になれませんでしたけどね。。^^;
    Sakuraさんのバイオリン弾いてる姿また拝見したいものです。

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    1. たまごろうさん、

      あら~、やっぱり鈴木メソードだったのですか!?
      では「キラキラ星」からでしたね。

      せっかくレッスン受けていたのだから、またぜひ弾いてみてください。
      ご両親の命令で渋々(?)習っていた時より、
      今の方がきっと楽しく弾けますよ。

      昨日は気温が上がり、雪がずい分溶けましたが、
      今日はそれがまた凍って道路がツルツルの所があります。
      運転、気を許せないな~

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