3週間以上過ぎてしまいましたけれど、そろそろこの辺で、6月25日に行われた娘の結婚式について書いておきますね。
ジューンブライドということだけでもおめでたいけれど、偶然にもジュリー(沢田研二さん)の誕生日でもあり、うふふな日でした♪
日本の結婚式とはかなり違う面もあって興味深かったので、それについても触れます。
式場選びから始まり、料理の選択、花の手配、カメラマンやダンスタイムの DJ の手配など、何もかも自分たちで行ったそう。
親の出る幕もほとんどなし・・・招待客の人選も任せました。
結婚式の費用は、アメリカでは花嫁の親が出すことが多いようですが、私たちが協力したのはほんの少しで、とても楽でした。
30代半ばになるまで待った甲斐があったかな?(笑)
大勢の友人たちを招いて、みんなの思い出に残る素敵な式を目指した様子。
細かい所にまで、感心するほど心配りが行き届いていたことにも、拍手を送りたいと思います。
夫と私、日本から来ている息子夫婦は、式の2日前に娘たちの家に到着。
我が家から車で4時間ぐらいで、ミネアポリス郊外の環境に恵まれた住宅地です。
(実は2年前に二人で家を購入してから、既に一緒に住んでいます)
引き出物(日本と違って小さく簡素なもの)をギフトバッグに詰めてタグをつけるのを手伝ったり、ダンスの練習をしたり・・・
アメリカの披露宴では、新郎新婦のファーストダンスを披露するのが定番です。
みんなで大騒ぎしながら練習。かなり笑えました。
息子の奥さんがダンスはお得意で、しっかり指導してくれて良かったこと♪
翌日には、花婿のご両親もアトランタから到着。初めてのご対面でした。
お父様はイギリスの方で、典型的なブリティッシュアクセントで英語を話します。
お母様は、すら~っと細身で背が高い方。
後でお会いしたお姉さま方も、お母様に似たモデル体型でおきれいです。
もし孫ができたら、この方たちのDNAを受け継ぐことを期待しちゃう(笑)
「お嫁に行く」という感覚はほとんどありませんけれど、「娘をどうぞよろしく」と心の中でつぶやいていた私です。
その日の夕方に、式場でスタッフと共にリハーサルを行いました。
入退場のタイミングなど、簡単なものでしたけれど。
アメリカの典型的な結婚式に従い、花嫁と花婿の付き添い人たちが集まってくれました。
それぞれの親しい友人たちが、5名ずつです。
続いて、リハーサルディナー。
これもアメリカの結婚式には定番のイベントで、式の前夜に行われます。
付添人たちと、ごく近い親族、特に親しい友人たちだけで食事を共にします。(もっと少人数でまとめることもあり)
ごくカジュアルな形で済ませることもありますが、結婚式当日ほどではなくても、フォーマルな服装で参加する方がほとんどです。
近くにある、ビールの醸造所付きのレストランで、ビールもお料理もとても美味しかった♪
両家の親兄弟が同じテーブルを囲み、交流を深めました。
当日は忙しい新郎新婦ともたくさんおしゃべりできるし、お互いの友人を知ることができる良い機会だと思います。
そしていよいよ当日。
娘が泊まったホテルのスイートルームに、早朝から友人たちが集まりました。
花嫁の付き添い人はブライズメイド bridesmaids と呼ばれ、その長はメイドオブオナー maid of honor です。
ウエディングドレスの裾を持ったり、ブーケを預かったり、色々なことに気を配ってくれます。
ウエディングドレスを買いに行った時にも、彼女が付き合ってくれたそう!
娘のロースクール時代の親友や、勤務先の同僚が、全部で5人。
インド人やハーフの方で、やたらと国際的でした。
彼女たちは、結婚式のテーマカラーの色のドレスを着ることになっています。
全く同じデザインで揃えることが多いですが、今回は色だけネイビーブルーと決めて、あとは各自自由にというスタイルでした。
私もそこに混ざって、順番にヘアメイクをしてもらったり、プロのカメラマンに写真を撮ってもらったり、ワイワイ楽しかったです。
シャンペンを開けて、早々と乾杯もしちゃいました。
お揃いの紺色のローブ(娘だけは白)でくつろいでいたのですが、ついにウエディングドレスを着る時間に・・・!
背中のジッパーを上げるのは花嫁の母の仕事と言われ、その様子もしっかり写真撮影されました。
日本では、花嫁は決して日焼けしないよう気を付けると思うのですが、アメリカでは逆。
白いドレスに白い肌では不健康そうに見えるからとの理由で、せっせと日焼けサロンに通ったり、1週間ぐらいは持つスプレーで肌を小麦色にしたりするのです。
娘もこのスプレーを使ったらしく、確かに健康そうに見えたかも?
ドレスがきつくなると大変ですので、食べる量にも気を付けていました。
全員着替えてから、式が始まる前にかなりの時間をかけて屋外で撮影タイム。
まずは花婿、その後に父親が、初めてウエディングドレス姿の花嫁に会う様子も、感動的でした。
夫は少し涙ぐんでいたみたいだな。。。(下の写真の後に、夫が振り返ってご対面)
セレモニー会場でみんなが着席した後、いよいよ娘と夫が腕を組んで入場。
入退場の時のヴァイオリン演奏は、息子の役目です。
娘を花婿にお渡ししてハグ。(その前に私も含めて親子でハグ)
アメリカでは、オフィシアント Officiant という資格を持った人に、結婚式を執り行ってもらうことになっています。
キリスト教の場合は牧師や司祭が担当しますが、今回は宗教的色彩は抜きでした。
姪のひとりが、なぜかオフィシアントの資格を持っているので、司式をお願いしました。
明るくにこやかに式を進めてくれて、みんなの緊張感もほぐれた感じです。
途中で、甥がギターを弾きながら歌ってくれました。司式してくれた姪の弟です。
つまり娘のいとこたちで、子供の頃からとても親しくしています。
夫婦となる二人のそれぞれの誓いの言葉、指輪交換、三々九度の真似事までありました。
日本の風習も、少しだけ取り入れたいとのことだったのでね。
本物のお酒だったそうで、アルコールが回って娘の顔が赤くならないかとちょっと心配でした。
司式者の姪が、夫婦となった二人を皆さんに紹介し、そこでキス♪ おめでとう!!
「彼氏」、プロポーズ後は「フィアンセ」と紹介していた人が、ついに「夫」に昇格しました
フラワーガールとリングボーイを、飼っているワンコたちにやらせようかという案もあったようですが、何が起こるかわからないので、それはボツになったそう。
(でも、ちゃんとおしゃれはしていた)
セレモニーが無事に終わると、すぐ隣りの会場でカクテルアワー。
まだテーブルに着席はせず、時々配られる軽食を手でつまみながら、雑談タイムです。
親戚一同と、私たち夫婦の友人で娘を子供の頃からよく知っている人たちも集まり、あちこちで話が弾みました。
新郎新婦がブライズメイド bridesmaids とグルームズメン groomsmen(花婿の付添人)と共に登場すると、レセプション(披露宴)の開始です。
自分の名札を確認して、テーブル席に着きます。
招待客は、前もってサラダ2種のうちひとつ、肉料理・魚料理・ベジタリアン用の料理の3種の中からひとつをそれぞれ選択済みでしたので、それに従って料理がテーブルに運ばれました。
ひと通り食事が終わった頃、デザートの前にスピーチの時間です。
日本の結婚式ですと、会社の上司などの長ったらしいスピーチが続きますけれど、アメリカでは違います。
まずは花婿の親友である ベストマン bestman(花婿の付添人の長)が、ご来賓の皆様への歓迎の言葉と新郎新婦へのお祝いの言葉。花婿の紹介や暴露話も・・・
メイドオブオナー maid of honor(花嫁の付き添い人の長)も同じような内容で、それに続きました。
その次は、何と私の番!
「花嫁の母のスピーチ」を、娘に頼まれていたのでね。
日本ですと、花嫁が両親への手紙を読んで涙、涙・・・となるはずですが、こちらでは逆でした。
ベストマンとメイドオブオナーが、iPhone に入れた原稿をチラチラ見ながらだったのに対し、私は昔ながらの紙の原稿を使用。
小さなスクリーン上で、どこを読んでいるかわからなくなったら最悪ですもの。
100名以上の方の前に立ち、皆さんの視線が一斉に集まっても、ちっとも緊張しなかったのはなぜだろう。
多分、自分が映画のシーンに入り込んでいるような錯覚に陥り、役を演じている気分だったような?
子供の頃のエピソードなどを混ぜた6分ちょっとのスピーチは、なぜか大好評で、笑いも取れたし、親戚や友人からも、全く知らない人にまで「泣かされた・・・」と後から言われてしまいました。
私としては、途中でつかえたりせずに、ちゃんと終わりまでスラスラ話せてほっとした、というのが一番だったのですが。
娘の顔を見ると崩壊しそうで心配でしたけれど、意外と大丈夫でした。
でも、娘のほうは大泣きだったみたい。
その次に「花嫁の父」としてスピーチした夫は、「あの大拍手の後ではやりにくかった」ですって・・・
夫は、人前で話すのは私よりずっと慣れていますが、やはり紙の原稿を片手に頑張っていました。
ケーキカットは省略で、その後ケーキとコーヒータイム。
そしていよいよ、みんなが楽しみにしていたダンスの時間です♪
まずは「花嫁と花嫁の父」のラストダンス。
そして、「花嫁と花婿」のファーストダンス。
花婿が緊張しているのが感じられましたが、二人で見事に踊り切りました。
夫と娘のほうが、安心して見ていられた感じです。
その後はノリの良い DJ 登場で、みんなでダンスタイム!!
次第にアルコールも入ってきて、老若男女が入り乱れて大変な騒ぎで踊りまくりました。
夫を含め、アメリカでは70代でも頑張るのが微笑ましい。
私も頑張った。若かりし頃、六本木などで踊っていたのを思い出すな~
(その頃は「クラブ」でなく「ディスコ」と呼んでいました。)
ウエディング姿のまま、娘もずっと踊っていたのですが、片手にはカクテルグラス!
「真っ白なドレスにこぼれる~」と心配していた母です。。。
ブーケトスもありました。受け取った人が次に結婚できるそう。
誰が受け取ったのかな?
これは、日本の結婚式でも採用されているようですね。
踊っているうちに段々足が痛くなってきて、裸足になってしまった人も・・・
とにかく賑やかで、みんな楽しそう。
踊らなかった人は途中で帰ってしまいましたけれど、夜11時までの予定だったのが夜中12時まで延長となって、かなり大勢の方が最後まで残りました。
その後ホテルの部屋に戻ってから、また親戚数名が集まってビールと共にしばらくおしゃべり。
やっとベッドに入ったのは2:30頃という、長い長~い幸せな1日でした。
ちなみに、「新郎新婦」は英語で bride and groom で、必ず「新婦」が先です。
結婚式の主役は、あくまでも花嫁なのね~