日本の大切な友人とのメールのやり取りがきっかけで、ネット上の TED Talks (「広める価値のあるアイデア」をスローガンに、無料で配信)に載っている脳科学者の講演を聴きました。
「奇跡の脳 - 脳科学者の脳が壊れた時 (My Stroke of Insight)」の著者、ジル・ボルト・テイラー Jill Bolte Taylor 博士によるものです。
以前、日本のドキュメンタリー番組でも、彼女の貴重な体験が紹介されていた記憶があります。
この講演は2008年のものなのですが、時代を超えてずっと支持され続けることと思います。
第一線で活躍していたのに37歳で突然脳卒中の発作に襲われた時の様子を、テイラー博士は脳科学者ならではの視点で生き生きと詳細に語っています。
彼女の力強い言葉とユーモアのセンスにも惹かれ、すっかり心を奪われてしまいました。
下に、講演サイトへのリンクを貼っておきます。
★日本語字幕付き ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作
★オリジナル版 Jill Bolte Taylor / My stroke of insight
発作直後からの内容を要約すると・・・
左脳の働きが失われていくにつれ、右脳の働きが勝って自分の体の境界がわからなくなる。
身体と周りのモノの原子・分子が混ざり合って自分が大きく広がり、全てのエネルギーと一体となる感覚を味わう。
あらゆるストレスが消え、平安で満ち足りた気分、無上の幸福感に満たされる。
ニルヴァーナ(字幕では「天国」となっていた)に至り、小さな体に戻るのは無理と感じる。
それでも、「私はまだ生きている」と自覚。
自分だけではなく、生きている誰もがニルヴァーナに至ることができるはず。
そこにいつでも行けることを知っている、美しく温和で愛情豊かな人々に満ちた世界を、私は思い描いてみた。
その人たちは自分の意志で右脳に歩み寄り、平和を見つけることができるのだ。
私たちはどのように生きたらいいのか・・・に対する、何と素晴らしい洞察力となることだろう!
それに気付いたことが、テイラー博士の回復への力となったようです。
まるで「悟り」のようですね。
脳卒中でなくても、瞑想などでそんな境地に達することができるのかもしれません。
左脳は、他人とは別個の存在である「個人」を自覚する働き。
右脳には過去も未来もなく、「今、ここにおいて」大きなエネルギーとつながり、宇宙との一体感に身をゆだねさせる働き。
別々の人格を持つかのような左脳と右脳の両方が合わさって、私たちを作ってくれているという事実に、畏敬の念を覚えますね。
「この世界の中でどんな人間でありたいのか、全ての瞬間において私たちには選ぶ力がある」
とても美しく大切なメッセージを、テイラー博士から受け取りました。
日々の雑用に忙殺され、左脳ばかりを酷使しがちな私たちですが、深遠なる平和へと導いてくれる右脳を働かせることを、意識して選択したいですね。
それが私たちの惑星の平和にもつながるのだとの言葉で、博士は講演をしめくくっています。
偶然この講演内容とも共通点があるのですが、いわゆる「臨死体験」をした夫の友人と、最近話をする機会がありました。
11月半ばに交通事故に遭い、1週間以上も意識が戻らなかった友人の体験談も、興味深いものでした。
発見された時の心電図は平らになっていて、あの世に行きつつある状態だったそう。
車だと2時間ほどかかる町にある、もっと設備の整った病院にヘリで運ばれ、次の週にどうにか意識が戻ってからも数週間そこに入院していました。
大怪我をしたのに別に痛みも苦しみも感じず、心は平和で穏やかで恐怖感もなく、半分天国にいる気分だったようです。
夫がお見舞いに行った時のことも含めて、入院中のことはほとんど覚えていないそう。
臨死体験をした人がよく見ると言われている、三途の川(アメリカにもあるのか?)やお花畑やエンジェルか何かは見えた?と興味津々で尋ねてしまいました。
そういうのは見えなかったけれど、翼を持った馬がいつも見守ってくれていたそう!
後で調べたら、ペガサスはローマ時代に「不死」の象徴だったのですって。
友人がそれを知っていたかどうかはわかりませんが、何だか出来過ぎの話だ・・・
生き返ったのはまだこの世でのお役目が残っているからだと、彼は強く自覚した様子。
「自分が父親から丁寧に教わったように、息子にもっとしっかりと仕事を教え込みたい」と、しみじみ語っていました。
造園などを行う会社を経営している彼が、息子さんと共に我が家に来たのは、雪かきのためでした。
大量の雪でかなり狭くなってきた家のドライブウェイを、パワーショベルを操ってきれいに整えてくれたのです。
その素晴らしい回復力に、とにかくびっくりです!
第一報では危篤状態だと聞いていた彼と、こんな風に笑いながらおしゃべりできるとは・・・
まだまだ謎の多い不思議な脳の働きに感謝し、当たり前の平凡な暮らしに喜びを見つけながら、毎日の出来事を大切に味わいたいですね。
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湖上でのアイスフィッシング とても懐かしいです。
返信削除私もよく友人たちと、スノーモビルで湖上の彼らのコンテナに向かい、暖かいコンテナの中でビール呑みながら、何時間もやっていました。釣れたれのウォールアイのバターソテーをその場でつまみにして、何時間も何時間もビールを呑んでんだか、釣りしているのか・・・。
鹿さんも何度かハンターしました。(確かミネソタは一冬一人一頭ルールありましたが、猟をしない人の権利だとかで。その権利を回してもらって・・。)私は(幸い)仕留めたことはありませんが、友人が仕留めた鹿皮でこさえた防寒手袋と帽子をいまだに散歩に使用しています。 小林
小林さん、
削除スノーモービルとアイスフィッシング、釣れたてのウォールアイ、鹿のハンティング、
そんなミネソタならではのイベントを、よくご存じの方がいらっしゃるのが嬉しいです!
私にとっては見慣れた風景ですが、他の地域にお住いの方には想像もできないだろうな~
アイスフィッシングだなんて、とても寒そうに聞こえるけれど、
フィッシュハウスの中は暖かくて、ビールが美味しいそうですね。
鹿皮の手袋と帽子を持っていらっしゃるのですか!?
素敵な思い出の品ですね。どうぞ大切に長くお使いください。