おまけのページ

2014/04/27

自家製メープルシロップ

この前、 「春の足音」 が聞こえたと思ったら、また雪が降りました!
ミネソタの気候についていくのは大変です。。。

去年に続き、夫は友人たちと共に、近くの林 (友人の1人が所有) でメープルシロップ maple syrup 作りに励んでいます。
カナダに近いこの地域では、業務用にも自家用にも、メープルシロップの元になる樹液の採取が盛んです。

これは、去年採れたもの。 
瓶のふたを余り布でかわいくおめかしして、日頃お世話になっている方々に配りました。


昼間は少し暖かくなってきて夜は気温が氷点下になるような時期が、採取には最適。
その頃、樹液の出が最も良いのだそうです。

年によって違いますが、採取期間は1ヶ月半ほどです。 今年は、3月の終わり頃から始めました。
初めのうちは、深い雪の中を歩くためにスノーシューズが必要です。


カエデ maple (tree) にも色々な種類があり、メープルシロップ用の樹液が採れるのはその一部のようです。
まだ若くて細い木も対象外。
直径30cm以上ある木が望ましく、1本の木から平均40~80リットルの樹液が採れるそうです。

木の幹にドリルで小さな穴をあけ、スパイル spile という器具と、そこからポタポタ垂れてくる樹液 sap を受ける袋を差し込みます。
木につけた傷は、時間が経つにつれ自然に回復するそうです。



今年は、家の周りの林でも採取中。
紅葉が美しかった秋に、目印のリボンを木に結んでおきました。
落葉後は、どれがカエデの木なのかわからなくなってしまいますので・・・


家の周りは、昔ながらのバケツを使った方法です。
一応蓋はついていますが、横の隙間から虫が入り込んだりして、神経質な方が見たらちょっと引いてしまうかも・・・?

現在は、業務用に大量に採取する場合、このようにチューブ  (ビニールホースのようなもの)  を使って集中的に集める方法が一般的です。
これですと、虫やゴミの入り込む心配はないですし、いちいち人手をかけてバケツや袋を空にしなくてすみます。


夫たちは、手間をかけること自体を楽しんでいるので、まめに様子を見に行き、いっぱいになった袋やバケツをポリバケツに移して空にします。
気温や天候によって、びっくりするほど樹液の出が良い日も、ほとんど出ていない日もあります。



樹液が大量に集まると、その場で煮詰めます。 これが、ものすごく時間のかかる作業なのです。
火を焚き続けるので、薪割りもしなくてはなりません。
重いバケツや薪などを運ぶには力もいるし、これはやっぱり男の仕事なのでしょうね。

ビールなどを飲んでおしゃべりしながら、火の番をする・・・これが男性たちにとって大きな楽しみのようです。
まさか、ワイフの悪口は言ってないよね!?


他の友人や親戚、近所の人なども、酒瓶をみやげにふらりと立ち寄ります。
昼寝用に、ハンモックまでありますね♪ 天気の良い日は気持ちいいだろうな~



樹液を舐めてみても、ほとんど甘さを感じませんが、どんどん煮詰めていくと、やっと私たちの知っているメープルシロップの色と味と香りになってきます。



40リットルの樹液からとれるメープルシロップは、何とたったの1リットルだけ・・・
家の中で全部煮詰めるのは、まず不可能でしょう。

去年は、最後の仕上げだけを家のキッチンでやろうとしたら大惨事に!!
ちょっと目を離した瞬間、あっという間に吹きこぼれて、後片付けに大変な時間がかかりました。

瓶や蓋を煮沸してシロップを入れ、やっと完成です。
市販のメープルシロップの値段が高いことに納得 (^_^;)

色が薄いものほど高級品だそうですので、夫たちのはちょっと違うかな。。。
(写真は Wikipedia より)


薪を使ってガンガン煮詰めるので、スモーキーな香りも加わります。

ビタミンミネラルもたっぷりで、添加物ゼロ。
抗酸化作用のあるポリフェノールも、豊富に含まれています。
パンケーキやワッフル、バニラアイスクリームにかけると本当においしいです♪

それにしても、カエデの樹液を煮詰め、甘くておいしいメープルシロップやメープルシュガーを作ることを思いついたアメリカ先住民のインディアンたちは偉い!
ヨーロッパから北米に渡ってきた初期の開拓民たちに、その採取方法を教えてくれたのもありがたいことです。



さて、夫が長時間留守にしている間、私は何をしているでしょう?
のんびりダラダラしていたいところですが、5月4日のコンサートのために猛練習中です。

オーケストラ、合唱団、それぞれ約100名ずつという大所帯で、マーラー交響曲第2番を演奏します♪
震えがくるほどのすばらしい曲です。 これについては、また後ほど・・・



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12 件のコメント:

  1. ありゃ~~メイプルシロップを手作りされるのね!
    ミシガンもカナダと隣り合わせ。寒いですよ。
    ただし、今は春。やっと庭いじりスタートね。
    しかし、私も手作りのメープルシロップを買いに
    いきますが、こんなに大変な作業だとは思いません
    でした。ただし、ボーイズ達は、お酒を飲みながら
    おしゃべりをしながら楽しんでいるみたいね。笑
    アメリカ式のソーシャライゼーション、「友達の輪」ですよね。
    素敵な贈り物ジャーになりましたね。ポチ

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    1. みどりさん、

      私たちも、以前は伯父の手作りメープルシロップを
      サンキュー!と受け取るだけでした。
      どのように採取するのか、考えてみたこともなかったので、
      こんなに手間のかかるものだったと知って、びっくりです。

      頑張って作っても、ほとんど人にプレゼントしてしまい、
      手元にはあまり残っていません。
      作ること自体を楽しんでいるので、それでいいのでしょう。
      「友だちの輪」 も、こうやって広がっていくでしょうしね♪

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  2. おかべ なお2014年4月27日 22:55

    本当にご無沙汰です。 事務職員が足らない状態からやっと会社も落ち着き始めました(^.^)
    会社にいるときだけ少し時間ができるようになったよ。
    コンサートですか 頑張ってね。こちらは学生時代のコーチが秋にコンサートをするそうで、ちょっと楽しみだす。当時の3学年が5/24に女子会ランチをすることになり、段取りやらでバタバタしてます

    メープルシロップ・・作り方を考えたこともなっかたので、(@_@;)
    すごく大変なんですね~  貴重な体験だわ 日本では無理だからやってみた~いな
    プレゼントされた方は大喜びですね (^o^)    

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    1. なおさん、

      お久しぶりで~す!
      メープルシロップ作り、都会では体験できないことのひとつですね。
      あまりにも手間暇かかるので、本当は買って来たほうがずっとお手軽なのですが・・・
      でも、面倒なことの中にこそ真実の喜びがあるのだろうと思います。

      女子会ランチ、元コーチたちのコンサート、楽しいことが続くわね。
      私も行きたいなあ。。。皆さんにぜひよろしくね。
      私も、自分たちのコンサートで頑張ります♪

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  3. 手作りのメープルシロップは格別のお味なんでしょうね~。パンケーキやフレンチトーストが食べたくなってきました。このメープルシロップ採取の時期が来るとミネソタの春・・・らしいのですが、昨年はたしか5月にも雪がちらついたような・・・・。もう雪は勘弁してほしい・・・。

    コンサート、頑張ってください!

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    1. T and C さん、

      何だか冬に逆戻りしてしまった感じね。
      昨日の夜出かけたら、寒かったこと!
      冬のコートを着ている人も、結構いましたよ。
      でも去年の今頃に比べると、湖の氷が解けている部分の割合は高いし、
      Loon もやって来ています。 きっと、本当の春ももうすぐよ♪

      手作りメープルシロップは、
      スモーキーな味が加わるので、好みが分かれるかも?

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  4. こんにちは。
    メープルシロップ作りの作業、ただ樹木から流れ出るのをそのまま食べれるのかと思ってましたが。。それから煮詰めるんですか??
    一度試してみたいわ。。と言いながら寒いときは山に行きたくない私。笑
    自然のシロップ貴重ですね。栄養価も高いし健康に良さそう!
    こちらは日曜まで気温が60Fまで上がりませんが日曜は80近くなるみたいで、スカートがはきたいわ!

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    1. ねこちゃんさん、

      私も同じです。。。
      樹液を1/40に煮詰める過程が入るとは、思ってもいませんでしたよ。
      よほどのもの好きでないと (笑) 、こんな面倒なことをやる気はしませんよね。

      気温が80度近くになるとは、もう初夏のような陽気ですね。
      うらやましいわ~
      こちらはまだ、夜は氷点下になる日もあるようです。
      それでも芝は少しずつ緑を増し、渡り鳥たちも戻って来て、
      季節の変化を感じています。

      削除
  5. たまごろう2014年5月5日 7:47

    sakuraさん、こんばんは♪
    メープルシロップづくり、結構大変なのですね。こんなふうに作るとは知りませんでした。確かに瓶詰はびっくりするほど高いですが、これだけ手間がかかっていれば高いのもうなずけます。
    最近猫の型を使ってメープルフィナンシェを作っているのですが、作った人の手間を思い出しながらありがたく作りたいと思います 笑
    そちらも徐々に暖かくなってきているのかな。日本は30度近い日もあり、半袖で歩いている人を見かけたりします。寒がり屋の私でも長袖では暑いくらいの日もありますね。
    コンサートの練習頑張ってくださいね~。

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    1. たまごろうさん、

      コンサートは大盛況のうちに無事に終わり、ほっとしています。
      そちらでは早朝の地震、びっくりしたでしょ!?
      でも、半袖で歩けるほどとは・・・もう初夏の気分ですね。
      やっと湖の氷が解けたと言って喜んでいるミネソタとは、別世界です。

      猫型のメープルフィナンシェ・・・そそられてしまうわ♪
      家では昨日、パンケーキにたっぷりとメープルシロップをかけていただきました。

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  6. メープルシロップが、このように作られる事を始めて知りました。
    かえで・? 日本でもできるのかなー?

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    1. akakage さん、

      僅かながら、日本産のメープルシロップもあるようですよ。

      木の命をわけていただくような感じですので、
      ありがた~く、大事に大事にいただきます。
      樹液採取のために穴を開けた箇所には、
      バンドエイドでも貼ってあげたい・・・
      時間が経つと、穴は自然に塞がるようですが。。。

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