おまけのページ

2014/02/16

スルメのような曲だった

今日は約2ヶ月ぶりのコンサート。 寒い中、たくさんのお客様がいらしてくださいました。
2月は恒例のレクチャー・コンサートで、今年は世界恐慌時代のアメリカの作家、ジョン・スタインベック John Steinbeck についてでした。


「怒りの葡萄」 「エデンの東」 などの代表作があり、日本でもおなじみの作家ですね。
1962年にはノーベル文学賞を受賞していますが、とっくに盛りを過ぎた作家なのに・・・と国内で批判もあったそうです。

去年と一昨年に続き、人文学者クレイ・ジェンキンソン Clay Jenkinson さんが、ジョン・スタインベックに扮して、その生涯と作品について語ってくださいました。



1月27日のブログ記事 「ちょっとスランプ?」 に書きましたとおり、頑張って練習するぞ~という意欲が、今回のコンサートの曲にはなかなか沸いてきませんでした。

アメリカの作曲家、アーロン・コープランド Aaron Copland の曲がメインなのですが、なじみがなくて途方に暮れてしまったわ。
ガーシュインのほうが、洗練された感じで好き!と思っていました。

けれども、リハーサルを重ねて曲がまとまってくるにつれ、次第に新たな魅力を発見♪

そう、噛めば噛むほど味の出てくる スルメ のような???


最後に演奏した組曲 「赤い子馬」 は、コープランドが映画のために作曲したものです。
スタインベック作の小説 The Red Pony 「赤い子馬」 は、彼自身による脚本で映画化されたのですって。

原作も読んでいませんし、映画も観ていませんが、開拓時代のアメリカの牧場で、子馬との関わり合いを通して、息子と厳格な父の絆が強まるというあらすじのようです。


やたらと多い、ヴァイオリンの超ハイポジション、複雑なリズム、所々に出現する不協和音、決して演奏しやすい曲ではなくて苦労しましたが、だんだん好きになってきました♪

組曲の最後は Happy Ending という、これ以上ないくらいにわかりやすいタイトル!
ベートーヴェンやブラームスなどと違って、全体に明るいエネルギーに満ちた曲です。


また、同じくスタインベック原作の映画 Of Mice and Men  「二十日鼠と人間」 より、コープランド作曲の Barley Wagons 「大麦のワゴン」Threshing Machines 「脱穀機」 も演奏しました。

Threshing Machines は、リズミカルでとても楽しい曲・・・皆さんノリノリでした♪

でも、コープランドの曲はどれも、演奏中に落ちたら這い上がれなくなりそうな感じ。
必死に楽譜を追っていたので、まばたきするのも忘れて、目が砂漠のようにドライになってしまいました。。。


アメリカの作曲家ですので、お客様の評判も上々!
あんなにリズムの難しい曲、息もぴったりによく演奏できたねとお褒めの言葉をいただきました。

苦手なタイプだなと思っても、深く知れば知るほど意外な魅力を発見するのは、人間関係にも言えること。
敬遠せずにお付き合いを続けると、好きになってくることもありますよね。

今日も大切なことを学ばせていただき、私は少し大人になりました。 (*^_^*)


★今日のコンサートのプログラム★

     Fanfare for the Common Man 市民のためのファンファーレ (Aaron Copland)
       
     Hoe-Down from Rodeo (Aaron Copland)

     The Battle Hymn of the Republic リパブリック讃歌
     
     Red River Valley 赤い河の谷間  (aar. Virginia Croft)

     Blue Grass Camp Meeting  (arr. James "Red" McLeod)

     Mexicana  (Robert Bauernschmidt)

        INTERMISSION

     Of Mice and Men (Aaron Copland)
       Barley Wagons 大麦のワゴン
       Threshing Machines 脱穀機

     The Red Pony  (Aaron Copland)
       Morning on the Ranch 牧場の朝
       The Gift 贈り物
       Dream March and Circus Music 夢の行進曲とサーカスの音楽
       Walk to the Bunkhouse 小屋まで歩く
       Grandfather's Story 祖父の物語
       Happy Ending ハッピー・エンディング


おまけ The Red Pony のオープニングの曲 Morning on the Ranch です。



ソチ冬季オリンピック、こちらでもテレビで観ています。
若い羽生君の金メダル、ベテランの葛西選手の銀メダル、うれしいですね♪
真央ちゃんも、頑張れ~!



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6 件のコメント:

  1. たまごろう2014年2月17日 23:22

    Sakuraさん、こんばんは♪
    ジェイキンソンさん、梅宮辰夫さんに似てるなぁと思ったのは私だけ?
    コンサートでやる気が出ない時ってありますよね。私も学生の頃、むらがあったなぁ。。
    ソチ、盛り上がってますね。
    今日は真央ちゃん、みんながんばれーと応援します。でも深夜だから起きていられるかな?

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    返信
    1. たまごろうさん、

      あはは、ホントだ!梅宮辰夫さんに雰囲気似ているかも。
      結構お話が長くて、じっと座って待っているのが大変でした。
      でも、お客様の爆笑を何度も引き起こしていたので、
      おもしろかったみたい。
      私は、頭の中でこれから弾く曲のおさらいをしていました。
      こういう時って、英語のスイッチがオンになっていないので、
      実は話の内容、よくわかっていませんでした。。。

      いよいよ真央ちゃん!すごいプレッシャーだろうなと気の毒・・・

      削除
  2. こんばんは。

    スルメのような〜〜一瞬どんな曲だったのか??
    よく読むと噛めば噛むほど味がある曲だったんですね、♪
    コンサートが無事に終了。沢山のお客様に聞いていただけて良かったですね。近くだったら私も行きますよ。リハーサルを何度もして音合わせ。。いくつもある楽器の音合わせって難しいでしょうね。。練習と指揮者次第で華麗なメロディーになる。。

    明日は真央ちゃんの出番!隣国にあれこれストレスになるようなことを書かれたり大変だけど、メダルを忘れて頑張ってほしい。。。♪

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    1. ねこちゃんさん、

      コンサート休憩後の後半は、私は全く聞いたこともない曲で、
      最初は、やれやれ・・・という感じでした。
      でも、指揮者にとってはベスト3に入るほど好きな作曲家だそう。
      弾けば弾くほど、その魅力がわかるようになってきました♪

      真央ちゃん、力を出し切れるといいですね。
      キム・ヨナ選手との争いになるのだと思っていたら、
      地元ロシアの15歳のリニア・リプニツカヤ選手もすごそう!
      明日は、テレビの前から動けなそうです。

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  3. 懐かしい作家と映画がでてきましたね。
    これは、遠い昔に呼んだ記憶があります。画像ものせてくださって
    ありがとうございます。なんとなく、記憶が蘇ってきたかもです。
    あとで書庫で本を探してみます。難しい曲を演奏されるんですね。
    私には、宇宙の世界ですが、お近くなら絶対に演奏を聴かせて
    いただきたいですね。

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    1. みどりさん、

      「赤い子馬」 ご存知だったのですね!
      まだ本をお持ちでしたら、ぜひまた読んでみてください。
      組曲のタイトルを見ただけで、大体あらすじがわかるような・・・?
      夫も教師だった時に、この本を教材として使っていたことがあるそう。
      「小鹿物語」 は幼い時に読んだ記憶があるのですが、これは知りませんでした。

      本当に難しい曲でしたが、コンサートの評判が良くてほっとしています。
      スルメ、おいしかったです!

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