おまけのページ

2018/04/16

アメリカ50州の英語の発音を極めよう!

4月も半ばを過ぎたのに、相変わらず雪の降る日が多いです。
週末に Twin Cities では22インチ(約56cm)も積もって、交通事故多発、飛行機は欠便・・・と、この辺よりもっと大変だったみたい。

時々、友人や親戚が訪ねて来てくれるものの、つい家にこもりがちになってしまいます。
4月末にコンサートがあるので、明日からまたリハーサルに忙しくなりますが。

週末は時間たっぷりでした。初心に戻って(笑)英語のお勉強も!
知らなかった単語や表現を覚えるだけでなく、結構適当に発音していたかもしれない頻出単語を、このところじっくり再確認しています。


会話の中によく出てくるアメリカ50州の発音も、ちゃんと覚えなきゃな・・・と思ったことのひとつ。
アメリカに引っ越してきてすぐ「あれれ?」と思ったのは、「メリーランド Marylandの発音です。

「メリー」+「ランド」だから楽勝!と思ったら違ってた・・・
「メリー」は人名の Mary(メァリ)とは違うし、「ラ」は、単体の land の出だしと同じ [læ] ではありません。
後で詳しく書きますが、あいまい音が続いて「メゥララン」みたいに聞こえます。
考えてみたら、islandland 部分は無意識にあいまい音で発音していたから、それと同じだった。。。

いい加減だったものが他にもいっぱいで、深く反省。
限りなくネイティブスピーカーに近づけるよう、皆さんもご一緒にブラッシュアップしませんか?
ついでに、各州の位置も覚えたいですね。

アメリカの州の名前と地図

私の住む「ミネソタ」をはじめ、アメリカの州の名前は「そのままローマ字読みしてもよさそう」に思えるものが多いですが、実はみんなビミョーに違います。
アメリカ人が「ミネソタ」と言うと、まるで「皆そうだ」のように聞こえるほど・・・

ほとんどのアメリカ人は外国人の訛りには寛容ですから、面と向かって直されることは滅多にないでしょうけれど、ちゃんと発音できれば好感度もアップかも?
時間と興味と余力のある方は、ぜひ頑張って50州制覇しましょう!


まずは、こちらの短い動画をささっとご覧ください。ローマ字読みとはかなり違います。
発音の表記法が、辞書に載っているような発音記号ではないので、ちょっとわかりにくいかな?


コロラドびいきのお兄ちゃんの動画は、アルファベット順よ。これも短いです。



そして、最後のおすすめはこちらの動画!

やはりアルファベット順に、これ以上ないほど丁寧に説明してくださっています。
英語もとてもわかりやすいです。最初の動画だけ5分以上ですが、あとは4分以下。
全部見ても大して時間はかかりませんので、頑張りましょう!


発音について注意点の色々です。
もちろん「州名」に限らず他の英単語にも当てはまりますので、参考にしてね♪

・それぞれの単語のどこにストレス(アクセント)を置くかが、とても大切。
 強く長めに発す音とその他の音の違いによって、英語独特のリズムが生まれる。

・カタカナで書き表した時との、音節(シラブル syllable)数の違いを意識する。

・カタカナでは同じ「ア」で表すしかない音を、きちんと区別する。
  「ア」の仲間には
  cat の [æ](ェアのように日本語のアとエが混ざった長めの音。顎を下げ口角を上げるよう意識)、
  father の [ɑ](喉の奥を大きく縦に開けて出す長めの音)、
  cup の [ʌ](上のふたつに比べると口をあまり開けず、軽く短めに発音)の3つがある。

  そしてその他に、アクセントのない曖昧(あいまい)母音も存在する。
  下の動画の講師が「シュワー schwa」という語を頻繁に使って説明しているのがそれ。
  「シュワー」は、e をひっくり返したような [ə] という発音記号で表され、とても頻繁に登場。
  口をそれほど大きく開けずに、軽く短く弱くリラックスして発音するのがコツ。
  これを、ストレスが置かれることの多い他の「ア」の仲間の音ときちんと区別。
  (*[ə] と [ʌ] の音は同じと考えてもよいが、[ə] にはストレスが置かれない点が違う)  

・オクラホマ、オハイオなどは、[o] ではなく [ou] と二重母音にするのを忘れずに。
 Gono と同様の発音。

・発音記号 [i] で表す音は、「イ」と「エ」が混ざった、日本語の「イ」より柔らかな音。
 口を横に引き過ぎないように注意する。
 「イ」と「エ」が混同しがちと言われる東北地方などのご年配の方はお得意かも?

・発音に省エネの多いアメリカ英語の特徴で、[t] がほとんど [d] になってしまうことがある。
 (ミネソタ、ノースダコタ、サウスダコタの最後の音など。
  そこまでやってられないよ・・・という方は、真似しなくてもOK。)
 

1.Alabama - Idaho アラバマ~アイダホ


2.Illinois - Missouri イリノイ~ミズーリ


3.Montana - Pennsylvania モンタナペンシルバニア


4.Rhode Island - Wyoming ロードアイランド~ワイオミング
 


最後に、全ての州名の発音を発音記号カタカナでまとめてみました。
そんなサイトが、他にみつからなかったので・・・

参考にしたのは、アルクの「英辞郎」WeblioDictionary.comForvo その他です。
電子辞書や、昔ながらの紙の辞書も総動員。ふ~、結構大変だったわ。

これらの発音記号には、日本人が一番慣れている Jones 式あり、国際音声記号 (IPA) ありで、私の書き方もごちゃごちゃになっているかも。。。
専門家ではないので、どうぞお許しを。

発音はひとつだけに限らず、2種以上存在するものも結構あります。
人によって、地域によって違うということです。

発音記号以外に、カタカナ表記(これは私独自の方法ですので、完璧ではありません)も加えました。
ただし、勝手に母音を付け足してしまわないように(つけると、いわゆるジャパリッシュになってしまう)、子音だけの部分はカタカナに書き変えることをわざと避けています。

発音記号 [æ] で表される音はひらがなで書きました。発音記号でもわかる通り、日本語の「アとエ」を混ぜた音です。
先に説明したように「あ」でしたら「ア」の前に「エ」を小さく入れるつもりで。
[kæ] は「きゃ」を当てはめていますが、「ケァ」のように粘着質の(笑)発音です。

ColoradoMontana に出てくる [ɑ] の母音は [ʌ] より口を大きく開け、ほんの少しだけ音を伸ばし気味にするとそれらしく聞こえると思いますので、カタカナ表記には「-」の記号を後に加えてみました。

[r]  [l] と区別するために頭に「ゥ」を足しています。(例) ra は「ゥラ」、la は「ラ」
ただし「ゥ」「ラ」と切っては意味がないので、一音であるかのようにつなげて発音してくださいね。
そのように動物の唸り声のような出だしにすると、[r] の時に舌先をどこにもつけなくなり、より英語らしく聞こえると思います。

[l] は舌先を上の前歯の後ろの辺りにつけ、[r] より明るい感じの音です。
LとRの区別って、日本人には大きな課題ですよね。。。
前に書いたこちらのブログ記事も、ぜひ参考になさってください。

New Hampshire の終わりや Vermont の初めなどに出てくる [ər] の部分、カタカナにするのは不可能ですね・・・
困ったので、teacherwater の最後の部分と同じということで 「er」に変えるだけにとどめました。
口を大きく開けずに発音してください。
(ここは苦し紛れ。いつかもっと良い方法を思いついたら直します。)

シュワー [ə] は、便宜上「ア」行のカタカナで表しました。
けれども日本の「アイウエオ」のどれにも当てはまらず、それでいて全てを含んでいるような、不思議なニュートラルな音だと思います。
省略されてしまう場合もある気の毒な存在だけど、登場回数は大変多い名脇役。

シュワーについては、ArizonaCaliforniaFlorida のように元のスペリングが i だったら「イ」の音を、MinnesotaNebraska のように e だったら「エ」の音を、ColoradoConnecticut のように o だったら「オ」の音を、絵の具を混ぜ合わせるような感じであいまいな「ア」にほんのちょっぴり足すといい具合なのでは?と私は考えていますが・・・どうかな?

英語の発音がどうも日本語っぽくなってしまう方は、シュワーをはっきり発音しすぎているのが原因のひとつかも。
シュワーを制する者は、英語発音を制す・・・な~んて!?

Fvlrth など日本語にない音は、耳でよく聴き、一生懸命口を動かして体で覚えるしかありません。
YouTube にもわかりやすい動画がたくさん載っていますので、参考にしてください。
フォニックスで、一音ずつ丁寧に覚えるのもおすすめです。


★アメリカ50州 英語の発音(アルファベット順)

Alabama [æləbǽmə] アラバマ(あラば'マ)
Alaska [əlǽskə] アラスカ(アら'sカ)
Arizona [ærəzóunə / erizóunə] アリゾナ(あゥラゾ'ウナ / エゥリゾ'ウナ)
Arkansas [ɑ́(ː)rk(ə)nsɔː] アーカンソーア'-rカnソー)
California [kæləfɔ́ːrnjə] カリフォルニア(きゃラフォ'ーrニァ)
Colorado [kɑlərɑ́dou / kɑlərǽdou] コロラド(カ-ラゥラ'-ドウ / カ-ラぅら'ドウ)
Connecticut [kənétikət] コネティカット(カネ'ティカt)(「ティ」は「ディ」のように)
Delaware [déləwə(r)] デラウェアデ'ラウェア)
Florida [flɔ́(ː)rədə] フロリダ(fロ'ーゥラダ)
 (ri の部分は、ほとんど r だけにしてしまったり、ri にしたり色々のよう)
Georgia [dʒɔ́ːrdʒə] ジョージアジョ'ーrジャ)
Hawaii [həwái:i] ハワイ(ハワ'イイ)(アクセントは「ハ」ではないことに注意!)
Idaho [áidəhou]  アイダホア'イダホウ)

Illinois [ilənɔ́i] イリノイ(イラノ'イ)
Indiana [indiǽnə] インディアナ(イnディあ'ナ)
Iowa [áiəwə] アイオワア'イアワ)
Kansas [kǽnzəs] カンザスきゃ'nザs)
Kentucky [kəntʌ́ki / kentʌ́ki] ケンタッキー(カnタ'キ / ケnタ'キ)
Louisiana [luiːziǽnə] ルイジアナ(ルイーズィあ'ナ)
Maine [méin] メインメ'イn)
Maryland [mérələnd] メリーランドメ'ゥララnd)
Massachusetts [mæsətʃúsits] マサチューセッツ(まサチュ'ースィts)
Michigan [míʃigən] ミシガンミ'シガn)
Minnesota [minəsóutə] ミネソタ(ミナソ'ウタ)(「タ」は「ダ」に近い)
Mississippi [misəsípi] ミシシッピ(ミサスィ'ピ)
Missouri [mizúəri] ミズーリ(ミズ'ァゥリ)

Montana [mɑntǽnə] モンタナ(マ-nた'ナ)
Nebraska [nəbrǽskə] ネブラスカ(ナbぅら'sカ)
Nevada [nəvǽdə / nəvɑ́də] ネバダ(ナヴぁ'ダ / ナヴァ'-ダ)
New Hampshire [n(j)úː hǽm(p)ʃər] ニューハンプシャー(ヌ'ー は'm(p)sher)
 (new の部分はごく弱く。「ニュー」と言う場合もあるがほとんど「ヌー」でよい。
  以下3州も同様)
New Jersey [n(j)úː dʒə́ːrzi] ニュージャージー(ヌ'ー je'ーrズィ)
New Mexico [n(j)úː méksikou] ニューメキシコ(ヌ'ー メ'kスィコウ)
New York [n(j)úː jɔ́ːrk] ニューヨーク(ヌ'ー ヨ'ーrk)
North Carolina [nɔ́ːrθ kerəláinə] ノースカロライナ(ノ'ーrth ケゥララ'イナ)
North Dakota [nɔ́ːrθ dəkóutə] ノースダコタ(ノ'ーrth ダコ'ウタ)(「タ」は「ダ」に近い)
Ohio [ouháiou] オハイオ(オウハ'イオウ)
Oklahoma [oukləhóumə] オクラホマ(オウkラホ'ウマ)
Oregon [ɔ́(ː)rigən] オレゴンオ'ーゥリガn)
Pennsylvania [pens(ə)lvéinjə] ペンシルバニア(ペnslヴェ'イニャ)

Rhode Island [ròud áilənd] ロードアイランド(ゥロウd ア'イラnd / ゥロウダ'イラnd)
South Carolina [sáuθ kerəláinə] サウスカロライナ(サ'ウth ケゥララ'イナ)
South Dakota [sáuθ dəkóutə] サウスダコタ(サ'ウth ダコ'ウタ)(「タ」は「ダ」に近い)
Tennessee [tenəsíː] テネシー(テナスィ'ー)(アクセントは「テ」ではない)
Texas [téksəs] テキサステ'kサs)
Utah [júːtɑː] ユタユ'ーター)
Vermont [vərmɑ́nt] バーモント(verマ'-nt)(アクセントは「バ」ではない)
Virginia [vərdʒínjə] バージニア(verジ'ニャ)
Washington [wɑ́ʃiŋtən] ワシントンワ'-シngタn)
West Virginia [west vərdʒínjə] ウエストバージニア(ウェ'st verジ'ニャ)
Wisconsin [wiskɑ́nsin] ウィスコンシン(ウィsカ'-nスィn)
Wyoming [waióumiŋ] ワイオミング(ワイオ'ウミng)


*2019年9月追記
 
  それぞれの州名のシラブル発音記号が表記された下の動画も、わかりやすいです。
  日本人にはあまり馴染みがありませんが、phonetic respelling(見ただけで発音しやすいよう、
  スペリングを変えたもの)も併記されています。(一番上の動画もこれです)


2 件のコメント:

  1. 本当に素晴らしい!

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    1. 匿名さん、

      ありがとうございます。
      英単語の発音を、発音記号を使わずに何とかうまく表せないかなと工夫してみました。
      細かい点はまだ改善の余地がありますが、この方法が日本中に広がったら嬉しいです♪

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